特撮映画スーツアクターの薩摩剣八郎氏が亡くなられた。
76歳だった。
元は顔出し役者としてデビューしたが、昭和46年に「ゴジラ対ヘドラ」で中山剣吾名で相手役のヘドラのスーツアクターとしてゴジラ映画にデビューし、昭和47年の「地球攻撃命令ゴジラ対ガイガン」、翌年の「ゴジラ対メガロ」ではガイガンのスーツアクターを務める。
また、「サンダーマスク」でもサンダーマスクのスーツアクターを務められた。
そして、昭和59年の「ゴジラ」でゴジラのスーツアクターとなられてから以降、平成ゴジラシリーズ6作品でゴジラを演じ上げ、その功績からか北朝鮮から怪獣映画のスーツアクターとしてオファーされ、「プルガサリ 伝説の大怪獣」にプルガサリとして出演したこともあった。
初代ゴジラスーツアクターの故中島春雄氏が日本におけるスーツアクターのパイオニアとすれば、薩摩氏は継承者と言えると思う。
もちろん演じ方はお二人とも異なるものの、長きにわたって日本を代表するゴジラを演じ続けてくれたことは誇りに思う。
「シン・ゴジラ」以降は、モーションキャプチャーとして役者がセンサーを取り付けて演技するが、CGに変わりリアルな表現になったものの生物感が薄れてきとるのも確か。
そんな怪獣達に生命を与えて、より身近に捉えさせてくれた演技力と探究心に感謝しかない。
どうか天国で特撮メンバーと共にゴジラ談義に華を咲かせてほしい。