とある日の帰り道(半月ほど前のことです)に、夜空に晴れ間があり、朝日連峰に沈む星々を撮ろうと挑戦していました。少し前からの撮りたい星の写真です。
でも、残念、朝日連峰方向は雲がかかっていました。

空が暗くなる頃合は、夏の大三角が西に傾きつつあるもののまだ空高くに残っています。
天の川も見えておりますね。
山の草とか花とか虫とか-秋の夏の大三角付近

秋の四辺形のあたり。どれが四辺形だかわかりますでしょうか?
写真左の上あたりにアンドロメダ大星雲が見えています。
山の草とか花とか虫とか-四辺形のあたり

ぼくが東京に行ったりしている間に、親父さんがもみすりしていてくれました。
一昨年あたりに新しいもみすり機(前に使っていたものは、そうですね、半世紀ほど使った代物であったでしょうか)になり、作業はずいぶん楽になりました。
で、米を出荷する場合には、選別機を使用しており、すると粒のそろったお米がほとんどと、粒がちいさかったり、いまいち不ぞろいなお米(くず米)が数種類ちょこっとずつ出てきます。
これがそのくず米の一番よいグレードのものを精米したお米です。
今年はちょっと田んぼで熟し過ぎたかな?と不安でしたが、くず米は少なく、白くなってしまったり青かったりするのはほんのちょっとでした。
今年の最初の新米は、このくず米を精米したものをいただきます。
山の草とか花とか虫とか-くず米

せっかくなのではんごう(山で使う丸いコッフェルです)で炊いてみましょう。
はんごうでごはんを美味しく炊くには、お米を研いでから30分ほど、おなかは減っていてもきちんと待つのがコツです。丸いコッフェルなら、2合を入れたら人差し指のさきっちょの関節あたりまでの水がちょうどよい水量かなと思います。
中火で10分ほどで炊き上がる火の強さで炊き、沸騰が収まり、コッフェルの底からちりちりと音がした瞬間に火を止め、そこから20分ほどそのまま蒸らして待ちます。
はいはい、炊けました。
山の草とか花とか虫とか-ごはんを炊く

いつもは平べったいカレー皿でごはんを食べています(猫舌なので少し冷めやすく)が、せっかくなのでどんぶりに盛りました。これでちょうど2合分のごはんです。
やっぱり新米はかつおぶしをちょこっと、しょうゆをさらっと。
山の草とか花とか虫とか-ごはん 2合

炊いている間から、もう香りがぷんぷんとしています。
そこにかつおぶしとしょうゆの香りですから、口をうっかり開けるとよだれがたらっと。
食べてみると、くず米でもやっぱり新米ですね。いえ、くず米は粒が小さめなだけで味はさほど変わりません。香りはそうですね、どこかしらに天日干しの干し草の香りがしています。
香りは芳醇ながらあくまで爽やかに、舌触りはつるっとしていてかつ歯ごたえはふっくらとしております。粒の表面に張りがある、そのような感じでしょうか。

ふむ、そうか。ちょっと、もうちょっと食べないと味がわかりませんな。うむ、香りはどうかな。などと食べていると2合のごはんはあっという間に空っぽになりました。
腹八分目、と言いたいところですが、まだ7分目ほどでありました。
ぼくは普段の食事は一食1合くらいに控えているのですが、食べる気になると3合ほどでちょうど満腹の分量ですから2合ならやっぱり7分目なんですね。

というようなことで、今年も新米をいただきました。おいしゅうございました。
田んぼもいろいろなことがあった年になりましたが、やはりこの瞬間は喜びですね。
サラリーマン稼業のほうの仕事だけでは味わえないような生き甲斐の瞬間だなあと思います。

このまま毎日新米、と行きたいところですが、出荷した際にもみすりしている量は、出荷の分のほか1俵半ほど。それは親戚や知り合いなどにお送りしたりして、これからしばらくはまだ昨年のお米を食べることになります(それでももみで保管してあるので、充分美味しいんですが)
話題の彗星が明るくなったという情報があり、昨日、一昨日と4時ごろに目覚ましをかけ、よし見るぞ、と思うも、なぜか濃いもやが・・・。
寝不足なのかなんなのか、眠るタイミングが変わるとなんだか体が変になります。

さておき。
山の集落のお手伝いをした午後から、紅葉を撮りに行っていました。
向かう途中の天狗岩。
ところどころに岩が見えています。
うちの集落から裏山に登り、ふたつほど山を越えるとここの上に着きます。
山の草とか花とか虫とか-天狗岩

クルマの通行止めのところを通過してがけの上の様子。
黄色いですね。奥の黄緑はミズナラだろうか?と思いました。
山の草とか花とか虫とか-田の沢のがけの上

午前中に鮮やかだったところに着くと、太陽はちょうどその場所の向こうにいて逆光になってしまいました。
山の草とか花とか虫とか-太陽の方角

でもなかなか鮮やかです。
これはもう2週間も前(11月4日)の様子なので、今はどうなっているでしょう。
山の草とか花とか虫とか-紅葉

足元に落ち葉がたくさんあります。
イタヤカエデにハウチワカエデ、ミズナラの葉もありますね。
山の草とか花とか虫とか-落葉

南に目を移すと、マツの生えた尾根があります。お気に入りの箇所です。
あのマツはヒメコマツだろうか?と樹形を見て思いました。
山の草とか花とか虫とか-紅葉とマツ

眼下に深い沢。
冬にこの沢の底あたりを歩くカモシカを見かけたことがあります。
冬には雪崩が怖いので、ぼくには行けそうに無い場所です。
山の草とか花とか虫とか-眼下の沢

西に傾いた陽射しを受けて、山の空気はふんわりしています。
山の草とか花とか虫とか-山

黄色のイタヤカエデ。
今年は紅葉の発色がいまいちだということをあちこちで聞きます。
赤の発色はそうなのかもしれませんね。でも、黄色もよいじゃないかと思います。
赤い発色が鮮やかになるには、寒暖の差に加え、陽射しが充分にあるのが大事なのだと聞いたことがあります。
山の草とか花とか虫とか-イタヤカエデ

カメノコテントウが飛んできて頭にくっつきました。
捕まえて手にとると、ちょこちょこと指の上に移動し(高いところに移動したい習性があります)、このあとすっと飛び立ちました。
山の草とか花とか虫とか-カメノコテントウ

赤や黄色の葉っぱ。
山の草とか花とか虫とか-赤と黄色

帰りの道は森の中を進みます。
山の草とか花とか虫とか-森の中の道

橋の上から。
山の草とか花とか虫とか-橋の上から

この日の前日には雨で、午前中までしとしとと降り続いていたためか、川の水はちょっと濁っていました。
ちいさな滝がありました。
山の草とか花とか虫とか-小さな滝

秋が深くなると、午後からの時間はあっという間に陽射しがなくなりますね。
毎年水遊びをしている淵のあたりの紅葉。
山の草とか花とか虫とか-まきぶち

山から里へ紅葉がやってきています。
今はうちの集落の付近の山はコナラのオレンジ色で山肌がもこもこと毛糸のゆるい玉をあしらえたようになっています。
綺麗だなあと思う気持ちと、長い、長すぎる雪の季節を前にちょっと気持ちが沈んでしまう光景でもありますね。
寒くなってくると、ぶあつい防寒着を着なくてもいられる季節の暖かさがなんと貴重に思えることでしょうか。
そんなわけで、雪の上をかんじきやスキーで散歩して汗をかくくらいに動かないとやってられないということです。すっかり白くなった山、そんなくらいに雪が降ってしまえばいっそすっきりするんですが。
東京から帰った翌日のことです。
近くの山あいの集落(うちもですが)の雪囲いなどのお手伝いに、故あってお伺いしました。
この集落は、山に囲まれた数軒が山や沢とともに暮らす集落です。

集落の集会場の雪囲いのお手伝いをしました。
赤いレインウェアは、関東からこちらへ地域おこしの活動のためやってきている青年です。
黄色と紫のレインウェアは、ここの集落に住む方のうち、割合に若い方たちです。
雪囲いはそれぞれのおうちや建物によっていろいろで、ここでは窓の枠にはまるようにしつらえてありました。すぽっとはめて、上下を針金で固定しておしまい。便利に工夫してありますね。
山の草とか花とか虫とか-雪囲い

雪囲いは数十分で終わり、その後に水路の秋の手入れです。
夏の大雨で埋まってしまった水路の一部です。
山の草とか花とか虫とか-埋まった側溝

これをえいえいと掘り出しました。
一人でするとなると気が遠くなる作業量も、みんなですると早いものです。
山の草とか花とか虫とか-側溝を掘り出す

水路の上流部へ向かうと、崖が崩れてしまって水道の管が出てしまっているところがありました。このくらいの規模になると、人力でちょこっとしただけではなんともなりません。
実は、ここの集落には公共の水道がなく、そんなわけで、それぞれのおうちで山や沢から水を引いて使っているのです。
今回一緒に作業した集落の方は割合に若い方なんですが、この水道を使っているのは80歳ほどのおじいさんのおうちで、それでも自力で雪に水道管がやられてしまわないように作業している様子がありました。はしごの下に見える白っぽいのは鉄のパイプです。その下に太さ5cmほどの黒いパイプがあり、それが雪でやられないように補強したんですね。(手前の太いパイプは田んぼにかけていた堰の跡のようです)でも、ここに降る雪の量から考えると、このままではパイプが耐えられないで壊れてしまうのでないかとぼくには思えました。
自然のなりゆきというのは時にむごいものだと。住まう方の老若男女問わず、山は崩れたいときに崩れ、川は溢れたいときに溢れるものなのですね。
この水道管を守らないと冬に水が使えないので、なんとかしなくてはと考えて作業をするのです。自分で使う水だもの、自分でなんとかしなくてはいけないということなんですね。それが今も山奥のちいさな集落に住む人たちの思考パターンなのです。そのように考えられない方は、山の集落を出て、里のまた遠くへ住むようになりました。
ここにはこれから3mほどの雪が降ります。なんとかお手伝いしたい気持ちはあってもどうしてよいのかまだわかりません。
山の草とか花とか虫とか-がけ崩れ

さらに上流へ、クルマの通行止めになったところからもさらに歩いていくと、道が無くなっている箇所や。(手前のブルーシートのこちら側に元々の道があり、砂利道は、その後に県などで応急処置で作ったもののようです)
山の草とか花とか虫とか-傷んだ道

どこが道で、どこが沢であったかわからないところ。
山の草とか花とか虫とか-傷跡

なにもかも壊れています。
山の草とか花とか虫とか-傷跡2

こちらが、今回手入れする水路の取水口です。
沢になっているところの両側の上のところに、砂利が溜まったであろう線が見えます。
上流からの土砂が、そこまで溜まっていたんだそうです。
溜まった土砂だけは除けてもらったそうですが、取水口自体は壊れてしまったのか埋まっているのかまだ使えません。
山の草とか花とか虫とか-元取水口

一番上の取水口からは水が取れていませんが、その下流にいくつか沢からの水が合流しているので、水路自体は水が流れています。
時折ある「ます」にたまった土砂や落ち葉を取り除きながら下流へ作業していきます。
青年、がんばっておりますね。
こういう作業をすると、人一人の力のちいさいこと、でもやった分だけはなにかしらできるもんだという体の、肉体の実感があるように思います。
山の草とか花とか虫とか-作業続く

作業中に見える紅葉。
雨まじりの天候と、カメラが防水のちいさいカメラで画質がいまいちなので写真では鮮やかさが伝わりませんが、なかなかの紅葉になっています。(この日の午後から大きなカメラで撮影に訪れました)
山や田んぼが崩れても、川が暴れても、ぼくは都会よりやっぱりこちらのほうが好きだなあと思います。
山の草とか花とか虫とか-紅葉

作業しながら歩く水路は森の中へ続いています。
山の草とか花とか虫とか-水路を行く

集落へ戻ると、とあるおうちには大根が干してありました。
これも冬支度ですね。
山の草とか花とか虫とか-だいこん

山あいの集落になにがあるのか?というと、ただただ、山と川、そこに住まう人の季節の営みがあります。