雪は相変わらず降りますが、だんだんと暖かい日が多くなってきました。
雪のあるうちに行っておきたいところがいくつかあって、こうなってくると雪が消えるのがうれしいのと、あせってしまうのと複雑な気持ちになります。

土曜日は、2月18日の「雪のしましま 林道を歩く1」でうっかりしたため会いにいけなかった大きなスギの木のところへ再び向かいました。

出発は、10時57分でした。これまたゆっくりと出発です。
スギの林は、葉の色が真冬とはちょっと違うように見えました。
気のせいかエメラルドグリーンに近い色合いになってきたように思います。(写真ではなかなか写りません)
山の草とか花とか虫とか-スギ林

きゅっきゅと進むと、斜面の雪が気温が高くなってきたためか下にずり落ちてきていました。
山の草とか花とか虫とか-雪ゆるむ斜面

こんなふうに斜面の一部が雪からでております。
・・・お、おおお。
山の草とか花とか虫とか-ずりおちた雪

いました!
山の草とか花とか虫とか-フキノトウ発見

もうすこし進むと、ちいさな雪崩が起きていました。
この日は、ちょっと雨が降っていて、何日か前には新しい雪が降ったので、そのしたのザラメの硬くなったところから表面の雪が滑りやすくなっていました。
これは今日は気をつけなくっちゃ。大きな雪崩にならないとは限りません。
山の草とか花とか虫とか-ちいさいなだれ

うえの写真の、手前のちいさな雪崩にはあしあとがありました。
山の草とか花とか虫とか-あしあととなだれ

これはカモシカのあしあとのようですね。
山の草とか花とか虫とか-カモシカのあしあと

あしあとは、崖のしたへ続いていました。
覗き込みたいけれど、足元がこわいです。
山の草とか花とか虫とか-崖の下につづく

進むにつれて、まわりや向かいの尾根がコナラの林になっていきます。
ゆるい斜面でも全体の雪が下に動いて、木の根元のしたのほうに穴が出来ていました。
山の草とか花とか虫とか-木の周りの雪

平らなところでは、まだまだどっさりと雪の景色です。
スギ林のむこうへ道が続きます。
山の草とか花とか虫とか-続く雪の道

こないだ間違ってしまった分岐には、12時13分につきました。
ここからはうちの裏山からずっと西に続く尾根が奥に見えます。
ほんとうならば、この土日には裏山からずっとその尾根にそってどこまでも行きたかったのです。
この日ならばと二月ほどまえから計画をしていたのですが、前日になって、いろいろあってこの日の夜に仕事の用事が入ってしまったのです。(こういうことになると、仕事のモチベーションはたいへんに下がります・・・)
ほんとうならば、今頃はあちらを歩いているはずなのだと思いました。
山の草とか花とか虫とか-裏山からずっと行きたかった

ともあれ、さあて大きなスギの木に会いにいきましょう。
山の草とか花とか虫とか-牧草地

前回も通った牧草地につきました。
やはりね~、広いですね。
山は良いですね。

つづく
どんぐりには、うちの近くではなかなか見られない種類の植物がいくつもありました。

このハナダイコン(ショカツサイ、ムラサキハナナ、オオアラセイトウなどとも言いますね)は、ぼくが生まれて初めてこの花を見たのは寄居というところの道端で、あれはもう7~8年前のゴールデンウィークのことだったでしょうか?
紫色の豪華に咲いた花が、道端の水路沿いに咲いていて、これはなんだ???
なんでこんなにおいしそうで綺麗な花が道端に???
と思ったのでした。これはまだつぼみでした。あと数日かなあ。
山の草とか花とか虫とか-ショカツサイ

あとは、シュロの木。
シュロは宮城県の北のほうに行った際に山の中に生えているのを見ました。
鉢植えでは、子どものころに行っていた小児科の待合室にあるのを覚えていて、これは南国の雰囲気だと思っておりました。
葉の開く前のものはじっくりと見たことがなかったのですが、葉のうちわのような形と似て、茎から棒のようなものが出てきて、それをじっくりと見ると、扇子の閉じたような状態で、まさにこれから開くのだという状態でした。すごくしっかり仕舞ってあります!
山の草とか花とか虫とか-シュロの若い葉

そして、ヒイラギモクセイ。
ヒイラギは、このぎざぎざがもっと大振りなのですが、このヒイラギモクセイではぎざぎざが多くなっています。
図鑑に無いんだよなあと思っていたのですが、これはヒイラギとギンモクセイのかけあわされたもののようなのです。この木は、どんぐりのジャングル(子どもたちがそう呼んでいて、コナラの木のしたのあたり)を作っていました。
山の草とか花とか虫とか-ヒイラギモクセイの葉

だんだんと夕日が傾いてきました。
夕日を見るといつでもなんだか懐かしい気持ちになります。

どんぐりに来たときに、なんだかいつか来たことのあるような懐かしい感じがありました。
いつもブログを読ませていただいているので、そのせいもあるとは思うのですが、そう、うちの集落のぼくが過ごした子どものころとにているのかもしれません。

ぼくが小学生のころには、まだ集落のなかにはかくれんぼが出来るくらいの人数の子どもがいました。
夕方に遊んでいると、「ほれ~、よあがりだんねが~(日が暮れたから帰りましょうね)」とちかくの畑で農作業しているひとに言われました。
また、あるときにはお隣の家の土間でとなりのばあさまが白髪染めをしているのや、土間の上の梁にツバメが巣をかけたのを見たり、別な家の犬と遊んだり(二頭ほど放し飼いになっていました)、子ども会の火の用心をしたり、配布物をわたしてまわったり。
そのように、子どもたちにも役割がありましたし、そのあたりで遊んでいるのを畑仕事している大人も見るともなく気にかけてくれていたのだという気がします。
さて、ぼくの住む山村などでは今ではこういうふうなことも出来なくなりました。
都市部でのびのびと遊ぶ場所がなかなかないのとはまた違った理由、つまり、過疎化と少子化のため、小学校は合併して、学区が果てしなく広くなり、通学はスクールバスを使わざるを得ないから、道草もみんなで放課後に遊ぶこともできなくているのです。
子どもたちの三間の喪失、というのを聞いたことがあります。
仲間、時間、空間の三つの間が失われているということだそうです。
このうち、都市部では、自由に遊ぶ場所(空間)が足りなく、山村部では上記の理由で、みんなで集まる(仲間)が少なくなっておりますね。
うむむ。


ところで、じつは空さんをも観察しておりましたが、見ていると、子どもたちに何か教えるとか、指導するというのではなく、畑のあっちをちょっと手入れして、ここらへんをちょっと直して、または子どもたちと一緒にけいどろをしているかと思うと、なんとなく区切りのついたようなころにお茶にしましょうか。という具合なのでした。

傾いた夕日に照らされた菜の花。
山の草とか花とか虫とか-夕日と菜の花

この写真を撮っていると、子どもたちは「なに撮ってるの?」とよってきます。
子どもたちは、大人がなにかやっているのを見ておりますね。
山の草とか花とか虫とか-菜の花のアップ
学ぶ、というと、机に向かってカリカリと書いているイメージがありますが、「学ぶ(まなぶ)」は「真似ぶ」ということであるようなのです。

うえの菜の花だけでなく、これはブロッコリ。
あとは、キャベツの茎のしたのほうが伸びたもの。
山の草とか花とか虫とか-ブロッコリのアップ
これはていねいに植えてあって、これまで長い時間ここで育ったものだろうと思いました。
ええと、つまりは、空さんや高学年の畑少女さんがていねいに畑を手入れしているのを、見ているから、ちいさい子どもたちもいつのまにか、ここはていねいに扱うところ、というのを心得るものだと思ったのです。

影が長くなってまいりました。
さあ、もうよあがりの時間です。(夜上がり、は、暗くなるからおうちに帰りましょう、の意)
山の草とか花とか虫とか-長く伸びる影

埼玉は、ほんとうに空が広いです。
地平線の近くまで夕日が沈むのが見られますね。
(うちでは、お日様の高いうちに山の向こうにいってしまうから)
山の草とか花とか虫とか-傾いた陽と青空
帰りの時間になると、子どもたちからは、「今度はいつ来るの?」と何人からも聞いてもらって、すっかり仲間に入れてもらった気持ちになりました。

おみやげをいただきました。
これは、イモで作ったかりんとうのようなものでした。
どんぐりに来ていた、ぼたんさんからいただきました。かりかりとおいしゅうございました。
山の草とか花とか虫とか-芋たんざく

これは空さんから、スギのチップの入ったまくらです。
これは、特別にスギの香りが残るような乾燥方法で木材にしたもののチップが入っていて、さっそく使ってみたのですが、森の中で眠る気分!なるほどなあ~という感じです。
春眠暁を覚えず、というところでしょうか。
山の草とか花とか虫とか-スギの枕

そして、どんぐり産の菜の花です。
アブラナ科の植物は交雑しやすい性質があるようで、種を取って植えて、種を取って、というようにしていくとどんどんといろんな野菜が混じってきます。
これは、どんぐりミックスの特別な菜の花ですね。ザックに入れてしおれてはいまいかと思いましたが、山形に来てからもはりはりとみずみずしいままでしたよ。
山の草とか花とか虫とか-お土産の菜の花

これも家で翌朝にいただきました。
まだまだうちの畑は雪のしたで、なかなか菜の花(うちでは茎立ち(クキタチ)と呼んでいます)は食卓に上らないので、母などは「うひょ!」と声が出ていました。

これにて、春の国にいったおはなしはおしまいです。
空さんにどんぐりの子どもたち、コナラとクヌギの木のみなさま、ほんとうにありがとうございました。
あと、電車の乗り換えがちょっと自信がつきました・・・。(一度間違いましたが)


Plant×50

ハナダイコン(ショカツサイ、ムラサキハナナ、オオアラセイトウなどとも)、シュロ、ヒイラギモクセイ、アブラナ科の野菜たち・・・4種×50=200円

3月1日から累計1,400円 
2月:1,150円 1月:1,050円 12月:1,700円 11月:3,150円 10月:3,900円 9月:3,700円
4~8月:18,150円
どんぐりについて、しばらく、あちこちと見て回りました。

昨日の記事の木の上から撮った写真に写っていたちいさな池にはちいさな生き物たちがいました。
池のほとりの陽のあたるところに多く集まっていたのはミジンコです。
ミジンコもいろんな種類がいて、顕微鏡でじっくりみないとどんな種類だかわかりません。
これはまるっこいミジンコでした。タマミジンコ、カイミジンコ、マルミジンコ・・・。いろいろいるようなのです。
山の草とか花とか虫とか-ミジンコ

ピントがなかなか合いませんが、なんとかはっきり写ったのがありました。
山の草とか花とか虫とか-ミジンコアップ
空さんに聞かれたことで、水が溜まっていると透き通っていてくれないのだけれど、というのがありました。
う~ん。

水溜りになんにもいないと水は透明なままです。
そこに、植物プランクトンが増えてくると緑っぽくにごってきます。
そこに、ミジンコがいると緑っぽいにごりである植物プランクトンを漉して食べるので、今度は透き通ってきます。
そこに、魚がいるとミジンコを食べますからまたちょっとにごってきます。
さらに、その魚を食べる魚(ブラックバスとか)がいると、大型のえさしか食べられないので、今度はまた透き通ってきます。
※ここまでは、うちの近くの池や沼などで見た限りのことなので、条件によっていろいろと思います。

水は綺麗に透き通っているとなんだか綺麗な気がしますが、溜まっている水ではたいてい植物の葉などが水に落ちて栄養分が増えて、そのため植物プランクトンが増えてくるのでずっと透き通ったままというわけにはいかなくなります。
でも生き物が生きていくためには、その植物プランクトンにはじまる食物連鎖が要るのですね。
ちいさい池だけれど、そのなかではサバンナのように食べたり食べられたりとしているのだと思いました。

あとは、水の表面にいたのはこのトビムシの仲間でした。
山の草とか花とか虫とか-トビムシ

うちのちかくにも似たのを見たことがあります。
やはりこのような時期に、畑の雪解けの水の溜まったところに、びっしりと集まっていました。
イボトビムシというような仲間が近いように思います。
山の草とか花とか虫とか-トビムシアップ

あとは、淡水の貝の、モノアラガイの仲間とサカマキガイでした。
サカマキガイはモノアラガイににているのですが、巻きかたが逆なのです。
(これは写真を撮っていなかったです)
集まってきた子どもたちの言うには、この池にはあとヤゴもいるのだといっておりましたよ。
そしてミジンコもトビムシも、ここだからいるというのではなく、ほんとうはどこにでもたくさんいるのです。

池の東にはイヌツゲの木がありました。
これは、ぜひ観察したかった木です。
山の草とか花とか虫とか-イヌツゲ

過去に、ハイイヌツゲの記事を数件書いています。
山形には、イヌツゲは自生はしていないようです(庭木などに植えられたものはあるかもしれません)
この木の特徴としてはこの大きさの葉とギザギザ、そして葉の裏の点々です。イヌツゲという名なので、ツゲの仲間?と思ってしまいますが、科も違って、イヌツゲはモチノキ科です。
山の草とか花とか虫とか-イヌツゲの葉

イヌツゲは、ここでは数メートルの高さになっていました。
大きくなるとかなりの高木にもなるようです。
一方、ハイイヌツゲは高くはならずに地面に茎を這わせていきます。見た目の特徴としては、ほとんどが同じで、地面を這うか、立ち上がるか、という点が大きく違うのだそうです。

手元の資料には、日本海が今のような形になったのが約2万年前とあります。
それ以前は、対馬のあたりで大陸とつながっていて、日本海には暖流が流れ込んでいませんでした。
今のように日本海側に雪がたくさん降るようになったのは、暖流が流れ込んで以降のことのようです。
ハイイヌツゲのように、太平洋側、日本海側でかなり近い種が樹形や葉のかたちを変えて分布しているのは雪への対応が出来た種類の木、ということのようです。
ハイイヌツゲには、春の山でこれをシバ刈りのシバを束ねるのに使わないといけないというはなしがあるのですが、長くなるのでまた別なおはなしに。

今度は草たちを観察します。
これはホトケノザ(写真は、いくつか撮っていましたが、これは夕方近くになってから撮ったもの)。
チビちゃんがやってきて、一緒に観察しました。
ホトケノザは、ぼくの自宅付近では見かけないのでここで見かけて嬉しくなりました。
山の草とか花とか虫とか-ホトケノザ

こちらはヒメオドリコソウです。
山の草とか花とか虫とか-ヒメオドリコソウ
ホトケノザも、ヒメオドリコソウもどちらも、茎をちぎってみると、茎が四角形になっています。
これは触ってもわかるのですが、シソの仲間にはクキの四角形のものが多いのでした。
ミントやサルビアなど各種でも、茎は四角形になります。(シソ科でもならないのもあるようですが)
○○科、なんて図鑑のように分類してしまうとムツカシイ気がしますが、観察して仲間わけをしていくと、シソの仲間の場合、小さい花がたくさんついて、茎が四角形で、葉っぱがさわやかなにおいがしたりする、とでもなるでしょうか?

このほかにも、ここの草たちは、セイヨウタンポポ、オオイヌノフグリ、ハコベにミミナグサ、ハナダイコン(ショカツサイとかオオアラセイトウなどとも)、ナズナもあるし、ええと、たくさん。

あと、とある少年が、あちこち植物やらちいさい池やら、木を観察していたら、ぼくをどんぐり内の案内をしてくれる子がいて、一緒に植物観察をしていました。
そして、案内してくれたわらの家。
山の草とか花とか虫とか-わらの家

なかへどうぞ。と言ってくれたからおじゃまいたしました。
ここには、猫が時折入っていることや、かくれんぼするときのポイントについて解説をいただきました。
山の草とか花とか虫とか-わらの家のなか

こちらは竹の家。
子どもたちが集まりだしてけいどろがはじまりました。
上の植物観察をしている間に、お供になってくれた子と一緒に草を眺めたりしていたのですが、ここからはみんなと混じってけいどろをしました。
山の草とか花とか虫とか-竹の家

どんぐりには、穴やみぞ、畑のうねがあちこちにあって、走って逃げるときには、これらを上手にステップでかわしながら走らないといけません。
みんな上手にステップしたり、木に登ったり、茂みをすり抜けたりしていきます。

以前に聞いた話では、今の小学生に多いのは、記録会などのタイムは良いのに、いざ野外で遊んだりしていると転んでも上手に転ばずに顔から転んだりするのがいるということでした。
競技として練習したことは出来るのに、野外で実際に走ったりするのは苦手なのだそうです。
これは、学校のお勉強はできるのに、いざ社会人になって仕事をするとなると理屈ばかりで・・・、というのと似ている気がしました。決まったことは出来ても、自分で考えることが苦手のような。
トラックなどの整備された条件のところを走るのが速いのと、でこぼこのところを走るのが得意なのと、どちらが生き延びるのに有利か、というのは言うまでもないと思います。
どんぐりの地面のようなところを、追いかけたり追いかけられたりしながら走っているというのは、ほんとうに頭を使うことだと思いました。

ぼくも書いていてなんですが、「最近の子どもたちは」というフレーズを聞くたびに思うのは、子どもたちは変わっていないということです。
10年ほどしか生まれてから生きていないのだから、かつての子どもたちと変化のしようがありません。
生き物としてのヒトは同じですから。と思うのです。
ゲームばかりしているなどと聞くのは、逆を返すとゲームくらいしか出来ないようにさせられている、ということでしょうか。飛んだりはねたり、木に登ったりするのをさせておけないからゲームをあたえて静かにさせているともいえます。

ぼくは植物観察が好きなので、どんぐりに行って地面の近くに顔を寄せたり、ひじをついて草や池のなかを観察していました。さて、大人でもこんなふうに街の中では気持ちにカギがかかったように見たいものも見られないのです。でも、ここなら出来る。
ちいさな畑があって、木があって、池があるだけで、ほんとうに気持ちが楽になりますね。

今日で、どんぐりに行ったおはなしはおしまいと思ったけれど、ずいぶん長くなってしまいました
とりあえず、今日書きたかったのは、ほんとうはどんな身近にもサバンナのような池や、植物園のようないろんな草があり、木や地面があって、それを見ているような、ふふふ~んと一緒にいる大人がいて、子どもたちが集まれば遊ぶにことかかないというところでしょうか。

つづく

Plant×50

イヌツゲ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ・・・3種×50=150円

蟲×50

ミジンコのなにか、トビムシのなにか・・・2種×50=100円

3月1日から累計1,200円 
2月:1,150円 1月:1,050円 12月:1,700円 11月:3,150円 10月:3,900円 9月:3,700円
4~8月:18,150円