3月16日のこと。
もう先週の金曜日のことになりました。
どんぐりに行った翌日のことです。

春の埼玉から帰ったらマンサクの花が咲いているのを見つけました。
雪にすっかり埋もれておりますが、これがマンサクの木。
いえ、うちの近くのものはマルバマンサクでしょうか。
山の草とか花とか虫とか-雪に埋もれるマンサクの木

これは仕事をしているところの近くの公園にありましたから、山に生えているマルバマンサクであるのかいまいち自信がありませんが、マルバマンサクは日本海側に分布するマンサクで、葉の丸いのが特徴だそうです。
これは、昨年11月に行った障子ヶ岳の帰りに撮っていたものです。
山の草とか花とか虫とか-マルバマンサクの葉
日本海側の木については、昨日のハイイヌガヤ、また、ハイイヌツゲにヒメアオキ、エゾユズリハにユキツバキと常緑樹の雪に対応した木についてしつこく記載してきました。
雪にまつわる木のはなしとして、常緑樹では木はちいさく地面を這うようになります。
一方落葉樹はというと、ちいさく幹が地を這うようになるのは似ておりますが、一方で、葉が大きくなる傾向があります。
マルバ、というよりも面積が大きくなっているらしいのです。これは、草にも見られる傾向で、雪解けの水分を葉を広げる時期に豊富に使えるので、葉は大きく薄く柔らかになるのだそうです。
(なので、山形の山菜はやわらかで美味しいのだって)

また、木は高く大きくならず雪に埋もれて冬を過ごします。
そのため、枝などは重みがかかってもおれずにしなります。
カンジキの材料に良いというのはこの性質のためと思いました。
山の草とか花とか虫とか-曲がった枝

枝にはつぼみがついておりました。
ちょっとずつふくらんでいるもの。
山の草とか花とか虫とか-マンサクのつぼみ

黄色いのは花弁で、つぼみのなかに内側に折りたたまれるようにしまってありました。
山の草とか花とか虫とか-マンサクの開きかけ

横からだと、その様子がわかると思います。
パタパタっと折りたたまれておりますね。
山の草とか花とか虫とか-マンサク開きかけ横から

となりのもう少し大きな株のマンサクにはもっと開いているものもありました。
こんなふうに花弁が広がっていくのかあ、と思いました。
山の草とか花とか虫とか-マンサク開く途中

ここには、実もついていました。
マンサクの語源のよく知られているものは、春の早くに先ず咲く。まずさく。まんずさく。まんさく。と
山の草とか花とか虫とか-マンサクの実と花

開いたものは花の中も観察できました。
めしべの先っちょは二つにわかれています。
実のなかには、タネがふたつ収まっているそうです。
おしべは、未熟でまだ粉っぽくありませんでした。
また、マンサクには、仮雄蕊というのが雄蕊の間のちょっと内側に4つあります。
山の草とか花とか虫とか-マンサク花のアップ
このときにはガクの内側の赤いのと、花びらの透明感のある黄色とが素敵ねえ、と眺めていて仮雄蕊のほうはよく見ていませんでした。

さて、これは花がもっと開いているのかなと今日の夕方に撮った写真です。(二枚上の写真とおなじ花ですね)
一気にでなく、ちょっとずつ開いていくのですね。
山の草とか花とか虫とか-今日のマンサク

ついでに今日の夕方の空。
ずいぶんと日が暮れるのが遅くなりました。
山の草とか花とか虫とか-今日の空

ついでのついでに、これは春分の日の朝の雪。
春分の日は、朝は40cmほども庭に雪が積もったのです。
山の草とか花とか虫とか-まだまだ雪は降ります

今朝も吹雪で、20cmほど積もっていました。
ところが、太陽の陽射しは確実に強くなっていて、雪は昼ごろにはすくんで(体積を減らし)いました。太陽はすごいですね。


Plant×50

マルバマンサク(公園のものなのでマルバでないかもしれない)・・・1種×50=50円

3月1日から累計1,600円 
2月:1,150円 1月:1,050円 12月:1,700円 11月:3,150円 10月:3,900円 9月:3,700円
4~8月:18,150円

大きなスギのしたには違う葉っぱの木がありました。
この写真では右下にちょっと色合いの違うところがあると思います。
山の草とか花とか虫とか-大杉とカヤの木

この木のしたにも祠がありました。
この木はカヤの木のようです。
山の草とか花とか虫とか-カヤの木のしたのほこら

どれどれ、葉っぱを見てみました。
葉は冬もついたままです。
表面はすべすべしている感じです。
葉の先はとがっていてちくちく。
山の草とか花とか虫とか-カヤの葉

葉のうらには白っぽい筋がふたつならんでいます。
この白っぽい部分に、木の葉が息をするための気孔というのがたくさんあるそうです。
山の草とか花とか虫とか-カヤの葉 裏

さて、うちの近くの山には林床にたくさんこのようなちいさな木があります。
(こちらは別な日に別な山で撮りました)
ぼくは長いこと、これはおおきくなってカヤの木になるのだと思っていました。
ところが、これの大きくなったものは林のなかにはなかなかありません。
最近になってわかったのは、これはハイイヌガヤという大きくならない雪の地に適応したイヌガヤの仲間だということでした。
山の草とか花とか虫とか-ハイイヌガヤ

葉の裏を見てみましょう。
うえのカヤの葉とくらべると白っぽい帯の部分が太さが違ってみえました。
そのほか、こちらは葉のさきがちくちくしそうなのに実際に触るとちくちくしません。
山の草とか花とか虫とか-ハイイヌガヤ 葉裏

カヤとイヌガヤは似ていますが、カヤはイチイ科のカヤ属に。
イヌガヤはイヌガヤ科のイヌガヤ属となっています。
そしてこのハイイヌガヤは、イヌガヤの積雪地へ適応した型であろう木です。
なお、カヤのほうにも日本海側に適応したと思われるチャボガヤというのがあるようです。
これは木が高くならない、とだけ図鑑に書いてあるだけで詳しく載っていませんでした。
あと、うちから西に5kmほど行ったところにこれまた大きな大きなカヤの木があって、これは神代カヤと呼ばれています。
そちらの大きなカヤは、また春が進んだら訪れてみましょう。

さて、13:50。
なんだか落ち着く場所なのでここで眠ってもよいくらいの気分ですが、おうちに帰って仕事に行きましょう。
さよなら大杉。
山の草とか花とか虫とか-さよなら大杉

斜面をスキーでじぐざぐに登っていきます。
だんだんと大杉は遠くなります。
途中に曲がった木があって、その曲がりが大スギの樹形に妙にフィットしていたものだから撮ってみました。
山の草とか花とか虫とか-大杉遠く

雪の斜面を登ります。
このくらいの傾斜なら、シールなしのテレマークのスキーでも、ジグザグといけば体力は使わずに登れます。だいぶスキーに慣れてきました。
山の草とか花とか虫とか-雪の斜面

ここにも春の気配ですね。
木のしたには落ち葉の積もった地面が見えました。
山の草とか花とか虫とか-木の根元

裏山が見えたのは14:47ごろ。
ここまで来るとあとは滑っておりるだけです。
山の草とか花とか虫とか-裏山を望む

さてさて15:13。
スタート地点にもどりました。
山の草とか花とか虫とか-帰りました

この日は登りの多い行きの道では2時間21分ほど、帰りには1時間23分でした。
行きも帰りも5kmほどの道のりで、観察してばかりいる割合にはなかなか順調?
スキーを手に入れて、観察がおろそかになるかしらん?とぼくもちょっと思ったけれど、時間のある分をじっくりいろんなものを眺めらるようになりました。

しかし、木というのはほんとうに不思議なものです。
調べれば調べるほどに、考えれば考えるほどに不思議になります。
木全体はおおきくっても、さきっちょの枝は今年生えたばかりの生まれたてほやほやと同じなのですよね。
1,100歳と生まれたてがおなじ木でもある。う~ん。不思議です。

来年は、雪が木を白くしている風景を見たいと思いました。

Plant×50

カヤ(チャボガヤというほうかなあ?)、ハイイヌガヤ・・・2種×50=100円

3月1日から累計1,550円 
2月:1,150円 1月:1,050円 12月:1,700円 11月:3,150円 10月:3,900円 9月:3,700円
4~8月:18,150円
さてさて、ここは大きなスギのあるところに行く分岐点です。
看板には4km先と書いてありました。
山の草とか花とか虫とか-いろは坂分岐

4kmというのは、道のとおりに行った場合で、途中から道をはずれて斜面をくだります。
夏の道は、そのスギのあるところから1kmほども南にいって、北に戻る、というルートになっています。
あ、電線。
これは電話の線のようですが、これをたどっていけばそのおおきなスギのある集落(冬はひとがいません)に着くはずです。
山の草とか花とか虫とか-電線

電線は途中で何箇所も雪に埋もれていました。
山の草とか花とか虫とか-うまる電線

地形図を確認しながら行きましょう。
手前に谷間、その右のほうにその大きなスギらしきものがちょっとだけ見えます。
山の草とか花とか虫とか-ちょっとだけ見えた

うえの写真の左の尾根にそって見晴らしのよいところまで行きます。
山の草とか花とか虫とか-もっと見えた
あった~!
このまま、谷を渡って、と思いましたが、写真では楽そうに見えても、斜面は割合に急斜面で、雪がぐずぐずでトラバースがたいへん恐ろしいのでした。
スキーで横切ると足元がずずず、とずれていきます。
雨もちょっと降ってきて、気温も高いのでいつ崩れてもおかしくないと思い、谷の上のほうまで上り返してまいていくことにしました。

苦戦していたところは写真に撮っていませんでした。
どうにか谷を抜け、林のなかを行くと、見えました!
山の草とか花とか虫とか-見えた

ふ~!
着いた!到着は13時18分。
看板には、樹齢1,100年、根回り14.7m、胸高3.38m、と書いてあります。
看板が雪で埋まってしまっていますが、この下には「樹幹は円錐形をなして一樹で森を形作っている。日本海側に自生するスギの一種で、山形県下のスギでは第一位の巨樹とされている。」
とあります(数年前に行った際に撮っていた看板の写真から)
山の草とか花とか虫とか-松保の大杉

近づいてみましょう。
これは大きい。やはり何度見ても大きくてびっくりします。
レンズの一番広角でも収まりません。
山の草とか花とか虫とか-大きな幹

木の枝の横に張り出したところには別のちいさな木が根付いておりました。
山の草とか花とか虫とか-枝の上には別な木が

ちょっと遠くまで離れて撮りました。
どうやったら巨大さが伝わるかなあ、ううむ。
山の草とか花とか虫とか-ちょっと遠くから撮る

また、枝から垂乳根(たらちね)のようにスギの枝からなにかしら出てきております。
イチョウでは時折見ますが、これもイチョウの垂乳根とおなじなのでしょうか?
写真は省略しますが、この木の北側には、枝が地面について、そこから根がでて若木になった株がありました。
山の草とか花とか虫とか-スギの枝からたれる

社との比較です。この建物は、1間半ありました。
山の草とか花とか虫とか-スギの大きさ比較

いやはや、何度来てもびっくりいたします。
一樹にして森を成す、また人によっては、木一本でちいさな山のよう、と。

この場所は、周りがどちらを向いても山がちかくくぼみのようになっている地形です。
先日に載せたスギのほうもおなじように沢と尾根の近いところに生きていました。
これだけ大きく、1,000年以上も生きたのだから、こういう場所がスギの本来好む環境なのだろうと思いました。

ここでお昼のごはんを食べ、ちかくのカヤの木もちょっと眺めて帰途につきます。

Plant×50

スギ(でっかいのです)・・・1種×50=50円

3月1日から累計1,450円 
2月:1,150円 1月:1,050円 12月:1,700円 11月:3,150円 10月:3,900円 9月:3,700円
4~8月:18,150円