今朝は待ちに待った日食でした。当日の天候などを勘案した結果、ぼくは結局山形にいることにしたので金環食は見られませんでした。それでも、これほど大きく欠ける日食はまれなことです。

夜明けは4:30すぎでした。このあとほどなくして撮影地へ。
山の草とか花とか虫とか-夜明け4:30

撮影地についてからの雲の様子。
う~ん、このままだとちょっと雲が厚いのかな・・・。
周囲には、多くの天文ファンがつめかけて・・・いない。
ぼく一人と、たくさんの小鳥たちだけでした。
山の草とか花とか虫とか-到着

とにかく機材をセットしましょう。
もぞもぞとあれこれ出したり、載せたり、くっつけたり。
山の草とか花とか虫とか-セット終了

うえの望遠鏡のおおげさな台のような機械は、地球の回転とおなじ回転速度で望遠鏡を動かす赤道儀という機械です。これを北極星を使って軸をあわせて動かしておくと、写真のフレームから太陽が移動していきません。明るくなってからセットしたので、コンパスであわせたのでばっちり正確にはできませんでしたが、時折直せば撮るだけは撮れます。(動画だとたいへんです)
で、このゲーム機のようなのはコントローラで、これで入力すると、望遠鏡はギャゴ~っとそちらの方向を向くという・・・。
山の草とか花とか虫とか-ビクセン スターブック

ついでに、太陽を撮影するためのフィルタ。
こちらは、ボール紙で工作したフードにプラスティックフィルムに金属を蒸着したものを貼ったものです。金属に蒸着なんていうと大ごとですが、ポテトチップの袋もおなじようなつくりのようです。(でもポテトチップの袋は、ポテトチップしか守れないからそれで太陽を見てはだめです)
右は望遠鏡用、左はカメラのレンズ用。
山の草とか花とか虫とか-フィルタ バーダー

でも、結局こちらを使いました。これは市販の太陽撮影用のフィルタで、ねじ式です。
うしろの建物は公園の中のコテージで、土曜から日曜にかけては混雑したそうですが、日曜から月曜にかけて泊まるひとはいなかったので、ここを使いました。
山の草とか花とか虫とか-フィルタ ねじ式

そんなことをしているうちに雲はだんだんと薄くなっていきました。
山の草とか花とか虫とか-雲6:23

ぼくの撮影した地点の欠けはじめの予報は、6時24分、一番大きく欠けるのは7時40分、日食の終わりは9時08分となっていました。たくさん太陽を撮ったので、これから整理するので、とりあえず日食中の様子などを載せたいと思います。

7時35分の大きく欠けている最中のぼくの影です。
輪郭がぼうっとしているのがわかるでしょうか?
日食中の影は影として面白いものだったので、またの機会に。
山の草とか花とか虫とか-日食中のかげ 7:35

最大食のあたりに感じたのは、やっぱり陽射しがね、なんとなく暗いかなということでした。
でも、人の目は、明るさにはだんだんと慣れていくものだからはっきりとはわかりません。
なので、カメラ(二台あるのです)をおなじ設定にしておなじところを撮って経過を観察しました。

まずは、空と木の風景から。
これはISO100(カメラの感度)、F5.0(レンズの明るさ)、1/250のシャッタースピードで撮りました。
7:47分、食の最大から7分ほど経ったころから撮りました。
山の草とか花とか虫とか-空7:47

7時54分。
山の草とか花とか虫とか-空7:54

8時18分。
山の草とか花とか虫とか-空8:18

8時41分。
山の草とか花とか虫とか-空8:41

9時、ここでほとんど太陽の欠けて見えるのは終了した時間です。
山の草とか花とか虫とか-空9:00

次に、風景も。こちらはISO100、F5.0、シャッタースピードは1/1000。
これは7時48分。
山の草とか花とか虫とか-風景7:48

8時01分。
山の草とか花とか虫とか-風景8:01

8時18分。
山の草とか花とか虫とか-風景8:18

8時41分。
山の草とか花とか虫とか-風景8:41

9時。
山の草とか花とか虫とか-風景9:00

カメラは機械なので、だんだんと変化するのに慣れるということはありません、おなじ設定だとこんな感じの明るさの変化だったのですね。(雲のかかり具合も影響があると思いますが)
望遠鏡につけていないほうのカメラでは、はじめにはフードを使って、太陽の軌道の動きと形を撮ろうかと思ったのですが、雲で明るさがころころ変わるのであきらめて、周囲の様子を撮りました。
やってみると、なるほど、こちらのほうが記録としてはなかなか面白いと思いました。(本などにはこれは載っているのをまだ見たことがありません。)
最初からでなく、途中からはじめたのが残念でしたが、これは感覚的にわかりよいぞと思いました。星の教室の材料に良いかも。

で、こちらはほんとかどうかわからないもの。
まだ暗く感じるころにタンポポがしっかり開いていないのを見つけました。
7時53分。いつもこの時間だとどうだっけ???
山の草とか花とか虫とか-日食中のたんぽぽ7:53

9時にはばっちり開きました。
山の草とか花とか虫とか-日食中のたんぽぽ9:00

でも、タンポポの件は、なんだかね。朝に太陽が高度を上げて陽射しの強くなっていくことや、雲の多さ、明るくなってからの時間の経過などもあわせて観察しないと定量的ではなく比較できない感じがしました。

なんだか自由研究のような感じになりましたが、欠けている最中にもこんなふうにあれこれとしたいことがあってぱたぱたしていました。

明日には太陽を撮ったのを載せたいと思います。
とうとうあの日が明日になりました。
金環日食が2012年に起きるねえ、とはなしをしたのはもう何年前からのことでしょう。
そのころには、ずっとずっと先のことだと思っていたのにそれがもう明日になっているのだから月日の流れるのはほんとに早いものです。

太陽の写真を撮るのに望遠鏡用のフィルタを用意して撮影の練習をしていました。
(なお、もちろん肉眼だってきちんとしたフィルタを使って眺めましょう。直接見てはだめです。)
これは4月15日の太陽。
この日には黒点が少なくのっぺりとした太陽でした。
山の草とか花とか虫とか-20120415太陽

こちらは昨日の太陽。
昨日はずいぶんと黒点が増えていました。
太陽の活動が活発になっているのかな?
山の草とか花とか虫とか-20120519太陽

太陽を撮影するためのフィルタはふたつ用意していて、上の写真は、レンズのねじ山で装着するタイプのものです。
こちらは、薄い金属を蒸着したようなぺらぺらのバーダープラネタリウムというメーカーのアストロソーラーフィルタというのを自作したフードにくっつけたので撮ったもの。
う~ん、どちらを使ったものでしょうか。
山の草とか花とか虫とか-20120519太陽バーダー

黒点の部分を拡大してみると、はっきりと写っているのは後者のほうのようです。
しかし、しっかりと固定できるのはねじで装着するほうだし・・・。
山の草とか花とか虫とか-黒点拡大

昨日の夜はすっきりと晴れて、たくさんの星が見えました。
これは夏の大三角付近。真夜中には夏の大三角も昇る時期になりました。
日食の起きるのは新月のあたりなので夜には月明かりがなく星だけを撮るのには向いている夜でした。
山の草とか花とか虫とか-夏の大三角付近

もうすこし南を向くと、さそり座からいて座のあたりの天の川の濃いところ。
残念ながら街の明かりの黄色いのが雲に映ってしまいました。
山の草とか花とか虫とか-さそりからいて座付近

はやく眠らなくちゃと思っていても、晴れていればついつい星を見たくなります。
一枚の写真を撮るのに、赤道儀という道具を使って何分かかけて撮るのですが、その間には双眼鏡で星を眺めて、ふと気がつくと何時間もそんなことをしていることになります。

しかし、気になるのは明日の朝の天気の具合で、ほんとは茨城か福島に行こうと先ほどまで計画していたのです。(霞ヶ浦のあたりに行くつもりでした)
そしていろいろと考え相談した結果、山形のあたりのほうが隠れ始めからの全経過をしっかりと見られるだろうということ、そして自分の本拠地の様子を記録するのだって大事だ(もちろん、晴れの予報ならば霞ヶ浦に行ったでしょうけれど)と思いなおし、いつもの山の公園に行くことにしました。
どうかな、晴れるかな。

それではみなさま、各自最適の観測を。
昨日のエンゴサクに近い黄色い花に続きエンゴサクとも近い種類で、先日の堰のはなしのときに載せていた花です。
山の草とか花とか虫とか-ミヤマキケマンと堰

エンゴサクたちからちょっと遅れて咲き始めるのですが、こちらは花の株全体が大きくあっというまに存在感を増していきます。
山の草とか花とか虫とか-ミヤマキケマン

ここでは堰のトンネルのところなど湿り気のあるところに咲いていました。
この花は、ほんとにあちこちに咲いてうちの庭先にも道端にも咲いています。
どちらかというと湿り気のあるところが好みのようですね。
山の草とか花とか虫とか-洞門

花の形自体は、エンゴサクとも似ていて、これはなんでしょうかね。
ハチが来たりしたら、どこが花の入り口でしょう?というような形をしていました。
山の草とか花とか虫とか-ミヤマキケマン花アップ

これは数日前のうちの庭先のものです。田んぼよりも庭先のほうが日当たりがよいので、すでに実をつけ初めていました。
花は盛りから過ぎると、めしべのもとのほう(子房)が育ってきてさやのようになっていきます。花からちょろっと出ているのが見えました。
山の草とか花とか虫とか-ミヤマキケマン花

どんなふうになっているのかしらん?と花の上のほうを摘んでみたら、ぱかっと取れました!
あらら、筒のようになっていると思ったら上下にぱっかりわかれるものですね。
山の草とか花とか虫とか-花がとれた

穂のうえのほうは、まだ花がついているのですが、中くらいのところではだんだんとさやが育っていました。この花の気になっているのはタネなのでした。
というのも、この黄色い花がなんなのかぼくにはまだわからないのでした。
図鑑には、これのような花が2種類。エゾキケマンとミヤマキケマンとが載っています。
さあて、これはどちらなのでしょう?
図鑑にはタネに特徴があると書いてあります。それでも、これだとまだタネは熟していませんでした。
山の草とか花とか虫とか-ミヤマキケマン実

エンゴサクの仲間のいろいろな変化のはなしで、名前を知ることが草を知ることではないのだと書いたのですが、実はぼくはこの黄色い花の名前が知りたくてたまらないのです。
たとえば、学生の時分におとなりのクラスに可愛らしい転校生がやってきたならば、うわあ、なんという名前なのでしょう?と気になってしまうのですが、さりとて名前を知ったからなんということもないのに、それでもやはり気になるわけです。

はいはい、今日になって花の穂は上のほうまですっかりさやになりました。
山の草とか花とか虫とか-実になったの穂

それでは、下のほうの熟していそうなところのサヤをひとつあけてみましょう。
山の草とか花とか虫とか-ミヤマキケマンさや

開けてみると、おお、黒っぽいつやのあるタネが白いものをくっつけてマメのように入っていました。白いのは、これはスミレのタネなどにもあるエライオソームのようでした。
エライオソームは、アリが好きなものらしく、これを目当てにアリたちが運んで、でもタネはアチにとってはいらないおまけのようなものだから、運んだ先でぽいと捨ててしまうのだといいます。そうやってタネをひろげる草がいくつもありますね。
山の草とか花とか虫とか-ミヤマキケマンサヤとタネ

どれどれ、一個取って見てみましょう。
タネには、黒い突起がぼつぼつと規則的にならんでいました。
なんと細かい仕事でしょう。そして、地肌はつやつやと光を反射しています。
そしてエライオソームは、あんこを包みきれなかったもちのよう。
山の草とか花とか虫とか-ミヤマキケマン タネ

図鑑には、エゾキケマンには「表面に細かい凹点がある」と書かれていて、ミヤマキケマン(ミヤマキケマンはフウロケマンの亜種のようなのでフウロケマンの記載を参照)には、「表面に円錐状の突起がある」とありました。
ところが、一応ネットでも見てみると、エゾキケマンのタネのほうの記載について「凹点」ではなく「凸点」の誤りであるらしいことが書いてあるものもありました。

いずれにしても、タネでは、どうやら突起は円錐状にも見えるのですが、いやいや、これはどちらも手元において観察しなければわかりますまい、というような気持ちになりました。
ただし、エゾキケマンは青森や岩手のほうでレッドデータブックに載っているくらいなので、うちの近くのものはおそらくはミヤマキケマンなのだろう、とは思いました。
なお、これは毒があり、ぼくも食べる気にはなりません。茎をちぎるとなんだかへびのようなにおいがするのです。

そして、いつか北海道に行くことがあったらきっとタネを観察しようと思いました。
そうやって眺めているうちに、あちらに行ったらこういう草を見てみたい、そういう楽しみの宿題が増えていきますね。


Plant×50

ミヤマキケマン(たぶん)・・・1種×50=100円

5月1日から累計1,550円

2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円