先週、大きなスギの木に会いに行った翌日は屋根の雪おろしでした。今年3回目となりました。
楽しく遊んだあとは雪を片付けないといけません。

この日の雪の結晶はこんな感じでした。
結晶の写真で見るのは綺麗な六花の結晶ですが、写真に撮るほどですから綺麗な均整のとれたものを選んでいるのでしょう。実際にはいろんな形の結晶がありますね。
雪の結晶は、昔、中谷宇吉郎というかたの「雪」という本を面白く読んだ記憶があります。
湿度や気温などで雪の結晶もいろいろになるのだそうです。
山の草とか花とか虫とか-雪の結晶

上の写真は、雪おろしで使ったスノーダンプの柄に積もったものでした。
山の草とか花とか虫とか-スノーダンプと雪

細かい雪がたくさん落ちてくるので、近くの林もかすんでおります。
う~ん、良いなあ。幻想的だなあ。
山の草とか花とか虫とか-粉雪の降る山

12日の夜~13日未明に降った雨で、雪に層ができておりますね。
山の草とか花とか虫とか-層になった雪

母屋と車庫と農作業小屋と棟数があるので困ります。
午後の半ばになってようやく3棟目の小屋の雪おろしです。
年末に出かける前に下ろしてから、年始からはそれほど急激には降っていませんでした。
1mとちょっとあるのかな?というくらいになっていました。
山の草とか花とか虫とか-屋根の積雪

山の神様の方向。なむなむ。
山の草とか花とか虫とか-山の神様

さて、今日(19日ね)は、山に行きたいなあと思っていたのですが、うちの集落内の消防ポンプを置いてある小屋もそろそろ危険かなという雪の量なのでまた雪おろしをすることに。
楽しく遊ぶ前にも雪を片付けないといけません。
山の草とか花とか虫とか-ポンプ庫

作業後。ちいさいですから速いですね。
前に、数日間降り続いた際に、この小屋をヘッドライトをつけて雪おろししたことがあり、さすがに情けない気持ちになりました。
山の草とか花とか虫とか-作業後

消火栓、ヨシ。
山の草とか花とか虫とか-消火栓

午前中は晴れて、うわあ、こんな晴れ間に見晴らしの良いところにいたらたまらないだろうなあという青空でした。
でも、もう一棟、山のほうにある小屋(トラクタとか、田植え機とか置いてある)も雪おろしを。農機具ばかりあって困ったもんです。
山の草とか花とか虫とか-青空

うちのところには、雪の観測の棒などが無く、実際にはどのくらい積もっているんだろうと気になっていました。道路わきの雪などは、除雪機で押したり、民家近くは雪の降ったあとにいじってあるのでまっさらに降った積雪量というのはなかなかわかりません。

気象庁のページに、気象に関する統計情報の過去の気象データが載せてあり、なかなか興味深いので時折眺めたりします。
気象庁:http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/atlas.html
ここのページに、全国の積雪量の平年値の最深積雪が載せてありました。
「メッシュ平年値図は、統計期間1981~2010年の平年値を使って、1kmメッシュで推定した平年値を元に色の違いで図示したものです。」と書いてあります。
次の図はそのデータを切り出して、白地図の県境を重ねたものです。
山の草とか花とか虫とか-2010年年最深積雪平年値図
色で雪の量を示してありますが、重ね合わせとJPG圧縮の関係でちょっと色合いが変になってしまいました。詳しくは、上記のリンクからオリジナル(PDF形式です)をご覧ください。
紫色は、3m以上の箇所です。
月山と朝日連峰のあたりは、広く3m以上の範囲が続いて、大きなひとかたまりの3m以上のエリアになっていました。
図で見て意外なのは、雪の多いのはなんと言っても新潟だろうと思っていたのですが、新潟県内の山沿いでも平年値が3m以上の箇所はあまりなく、黄色からオレンジの2.2~3m以内くらいになっています。

新潟の雪の様子は、次の人口分布の図を見て、こういったことかなと思いました。
こちらは、総務省統計局:http://www.stat.go.jp/data/mesh/index.htm
地域メッシュ統計地図 平成22年国勢調査 人口総数 の一部を切り出したものです。
新潟の妙高、十日町、南魚沼、湯沢のあたりはたくさん住んでいるなというのがわかります。
雪も多いのですが、平野部もあって人が住んでいます。
新潟は山形の2倍以上の人口がありこのエリアにはスキー場もたくさんあって、関東圏からの交通の便が良く、多くの方に雪の影響があるのだろうと思います。
また、アメダスの降水量を見ると、同じ積雪量くらいの箇所で比較して、山形の3m積もるところより、新潟の3m積もるところのほうが水の量としては多くなっています。家を潰してしまうような重い湿った雪なのでしょう。
山形は雪のほんとに多いエリアには平野部がほとんどなく、稀にしか人が住んでいません。
山の草とか花とか虫とか-H22人口分布メッシュ東北
そして、実際に雪かきが大変というのは、山あいも大変ではあるのですが、街の中の家同士が近いところではより深刻になります。
ぼくの家は、となりの家とは距離があるため、屋根からぽいぽい雪を落として、除雪機でびゅうと飛ばしておしまいなのですが、市街地のなかではそうはいきません。

山形を詳しく見てみましょう。
鳥海山から、月山、朝日連峰あたりがひとつながりに3m以上のエリアになっています。
昨年の4月に赤見堂岳というところに行きましたが、あのあたりが紫のエリアの真ん中あたりのようです。
飯豊連峰の県境付近や、県の北東、神室山から御所山(船形山)のあたりも色が濃くなっています。
山の草とか花とか虫とか-2010年年最深積雪平年値図山形

人口分布を見るともうそれは明らかに雪の多いところには人口が少なくなっておりました。
見事なほどに相関しておりますね。人口の密集しているところは、山形市付近や庄内付近になっていて、雪が少ないエリアです。山形市内は、冬に行くとほんとうに雪が少なくてびっくりします。山形市内は、夏に暑くてしかたないんですが。
山の草とか花とか虫とか-H22人口分布メッシュ

雪の質や積もり方もいろいろで、山の稜線部あたりでは風で吹き飛んで積もりませんし、その風下の吹き溜まりではどのくらい積もっているのかわからないほどになります。大朝日岳付近では、日当たりのよい金玉水付近などでも真夏のあたりまで雪が残ります。3000m級の山でなく、1800mほどのところなのにそうなんですね。
また、東北の北の積雪の少ないエリアの平野部では、風も一緒になった地吹雪などは猛烈なものですし、青森や北海道は雪の量もさることながら低温のほうがすさまじいだろうなあと思います。
うちのあたりは、そこそこ降りますが2mほどでそれほど寒くなく、朝日連峰と月山が日本海からの風を遮るためか吹雪もあまり強くないのでスキーで雪遊びするのにたいへんに向いたところだなあとありがたく思いました。

ということで午後からはスキーで遊びに裏山にでかけました。
さて、大きなスギの木を後にします。
またいつかお会いする日までさようなら。
山の草とか花とか虫とか-さようなら大きなスギの木

小屋番さんのスキーはシールを使っていて、これくらいの傾斜はぐいぐい登っていました。
シールってすごく効くものなのですね。
ぼくのはうろこの彫ってある板なのですが、これほどの傾斜だと登れません。シールを使った場合より、細かめにじぐざぐしていくことになります。
山の草とか花とか虫とか-シールで登り

スノーシューのH先輩。
前日は夜勤の勤務で、眠っていないそうです。いやあ~、それで山に登るのだからすごいタフネスです。
山の草とか花とか虫とか-スノーシューで登り

スギに行くまでは気がつかなかった雪の上のトビムシ。
こんな感じの大きめのトビムシは雪の上でよく見かけます。
どこから来て、なにをしているものだかわかりません。
山の草とか花とか虫とか-トビムシ

今回は、コンパクトデジカメを持っていったので、大きく撮れませんでしたが、タヌキも発見しました。先輩たちはタヌキの前にノウサギを見つけたのですが、ぼくは見られませんでした。こちらから谷を越え、向かいの斜面との間のスギの林に走っていったそうです。
山の草とか花とか虫とか-タヌキ

牧草地のあるところを通過していくと、
山の草とか花とか虫とか-牧草地のあったところ

うちの裏山とその先の山々。
裏山までは子どものころから何度も行っていますが、その先にはまだ登ったことの無い山、通ったことのない尾根がたくさんあります。たくさんあるんですね、たくさん。
山の草とか花とか虫とか-うちの裏山とその向こうの山々

登りは夏にはクルマの通る道を行きましたが、帰りは林の中を近道しながら帰ります。
林を抜け、
山の草とか花とか虫とか-スギの林を抜け

斜面を下り。
山の草とか花とか虫とか-斜面を下り

登ってきた際の踏み跡はすっかり道のようになりました。
山の草とか花とか虫とか-帰り道

下りはもちろんスキーのほうが速く、途中からスノーシュー二人より先に進みました。
出発地点についた小屋番さんと、ちいさな木の実を見つけました。
どうやら柿の実のようですが、これはたいへんにちいさいものでした。
小屋番さんの言うことには、マメガキとかマメチョガキと呼ばれるものだそうですが、そのなかでもずいぶん実がちいさい株だねということです。
大きな実の柿は、種から芽がなかなかでないもので、このマメチョガキに継ぎ木して育てるのそうです。あるいは、実から柿渋(和紙に塗って強くしたりする液体)を作ったりするとか。
へたは立派にカキなんですが、実は黒っぽくまんまる。
山の草とか花とか虫とか-マメチョガキ

食べてみると、おお!甘い!美味しい!
・・・でも、だんだんと苦い。いや、渋っ!!!
山の草とか花とか虫とか-たべかけ
このマメチョガキというのは、うちの近くではあまり見かけませんでしたが、この日以降にあちこちの畑のかどなどに生えているのに気がつくようになりました。
ほんとうは、雪が降るころには甘く美味しくなるのだそうです。この株はちょっとほかのと変化があるのかもしれません。

先輩たちも追いつき、スタートした際の、スギのアーチをくぐってゴールとなりました。
この日歩いたのは往復10kmほどとなりました。
山の草とか花とか虫とか-ゴール
先輩たちは、スキー組が下りにすいすい進むのを見て、歩きながら相談していたのでしょうか?以前から、どうしようかなと迷っていた山スキーを翌日にお買い物に行ったそうです。

これで、大きなスギの木に会いに行ったおはなしはおしまいです。
今年もおかげさまで会いに行くことができました。
分岐からは、山の斜面にきられた道を進むと牧草地があります。
この牧草地は、子どものころに父と幾度か来て、模型の飛行機を飛ばしたり、自転車でえっちらおっちらやってきたりしていました。
草の先をふたつ束ねて結んで、「ばったり」というわなを作ったりした記憶もありますが、そういういたずらは、ひっかかってくれる方がいないと空しいものだなあと思いました。(そういうわなは、あとで本気でひっかかると危険なので気が済んだらほどきましょう)
山の草とか花とか虫とか-牧草地

ぐんにゃり曲げてみたウリハダカエデの枝の先。
小屋番さんの出身の集落では、これを「おっかのき」と言っていたそうです。
「おっか」は「おっかさん」の「おっか」でしょうか?
で、これもかんじきの材料に使ったそうです。
かんじきに使われる木で有名なのは、マルバマンサクとオオバクロモジなのですが、その二種は日本海側の亜種とされていて、雪に埋もれたときにしなって折れないようにしなやかな枝に変化しているのだそうです。マルバマンサクとマンサクに錘で負荷をかけて折れ方の違いを測った資料を以前に見たことがありました。マルバマンサクは方言で言うと、「すなこい」んですね。
ウリハダカエデは各地にありますが、ここのものと、雪の少ないところのものと、曲がり方などに変化があるものか興味が湧きます。
山の草とか花とか虫とか-おっかのき

峠の分岐のところまできました。ここの峠は風の通り道になっています。
ちいさな看板には、大きなスギまで残り4kmと書いてありました。
だけれど今回も、途中で道からそれてショートカットするので、4kmよりも短い道のりになります。
山の草とか花とか虫とか-分岐

進む道の周囲は、スギの植林になったり、ミズナラ主体の雑木林になったり。
葉がたくさん残っているミズナラが目につきました。
山の草とか花とか虫とか-葉の残るミズナラ

そのうちの一本に近づいて見てみると、幹に穴があいて粉が出てきています。
葉が残っているのは、昨年の夏に枯れてしまったものでしょうか?
それとも、樹勢が衰えて、今年あたりに枯れてしまうものでしょうか?
山の草とか花とか虫とか-ミズナラの穴

その根元には、おがくずのように粉がたまっておりました。
各地で問題になっているナラ枯れの菌を運ぶカシノナガキクイムシのものだろうと思います。
うちの近くでは、街のほうの集落からだんだんとこちらに来ていると聞いていましたが、ここでも起きているようです。(もう各地に広まっていて、どちらから来るというようなレベルでもなくなっている気がしますけれど)
詳しく書くと長くなるので、まだご存知でないかたは「ナラ枯れ」で検索してみてください。
山の草とか花とか虫とか-カシノナガキクイムシのおがくず

大きなスギのあるところにショートカットするのに降りる場所を確かめながら進みます。
道はクルマが通れる勾配に作ってあり、道のままに行くと、たいへんに遠回りになってしまいます。
山の草とか花とか虫とか-道の途中から下へ降りる

ここだな!というところを見つけて、道から下って行きました。
雑木林を抜けると、その下には夏に畑を作ってある斜面になりました。
スキーで滑降するのに格好の斜面(すみません、まだ駄洒落が)。
なのですが、この日は、雪の表面が湿って重く、その下の層は乾き気味の雪でなんとも曲がりにくい雪でした。ぼくのスキーの腕前では、横にすい~っと進んでキックターン、もしくはぐぐぐっと大きく曲がるのがせいぜいでした。
山の草とか花とか虫とか-重い雪の斜面

雑木林を抜けたあたりでふもとのほうに目指すスギの木が見えました。
山の草とか花とか虫とか-スギが見えた

下るほどにだんだん大きく見えるスギの木。
木の枝の広がった右端のあたりにT先輩が粒のように見えます。
ほんとうに一樹でひとつ森のあるような巨大さです。
山の草とか花とか虫とか-だんだん大きく見えるスギ

先輩はザックを下ろしてスギの木に近づいていきます。
一人で来ると、こういうふうに人の大きさと比較して撮られませんね。
山の草とか花とか虫とか-先輩が見える

根元近くの幹に、H先輩に近づいてもらって撮りました。
夏には、木の周りは根の踏みつけ防止のため木道になっていて近寄れませんが、雪があれば踏みつけることもないので近寄れます。
こうやって見てみると、ほんとうに尋常でない太さでないなというのがわかるように撮れました。
山の草とか花とか虫とか-スギの幹とHさん

木の枝の広がる下にある山の神様のお堂には、参観記念の冊子がふたつ入っている箱があり
山の草とか花とか虫とか-参観記念の箱

一冊目を持ってみると、冊子の間に大豆くらいのころんと丸めのシルエットのカメムシが冬眠中でした。
このカメムシくんはよく見かけますね。背中に白い模様があるのが特徴的で、ツマジロカメムシという名前のようです。
昔、マスカットのジュースの口を開けっ放しにしてあり、このカメムシくんが入り込んでいるのに気がつかずに飲んでしまって、口のなかでカメムシがじたばたしているのでようやく気がついたことがありました。その後数日間、胸焼けがひどかったのはそのためだったのでしょうか。
マスカットの香りと、カメムシの香りはちょっと似ているので気がつかずに飲んでしまったのですね。カメムシくんそのものは、飲み込まずに口からつまみだしました。彼も驚いたことだったでしょう。ぼくも、この虫は食べられないもの、と学びました。
山の草とか花とか虫とか-冬眠中のツマジロカメムシ

目的地のスギの木に着いたのは12時30分ごろ。
それから遅めになってしまった昼食をとり、13時過ぎに帰り始めになりました。
今年は、1月の寒いころにスギの枝振りが真っ白になっているのを撮りたかったのでしたが、前日の暖かさでスギの枝には雪が少なく、昨年とおなじようになっていたのがすこし残念でした。

おはなしは帰り道の様子に続きます。