2013年3月12日。今日は朝から快晴になりました。
週末のたびに荒れ模様なのにいきなりこの晴天ですから驚きです。

朝の早くから消防車のサイレンが聞こえて、うわわ、ヘルメット~!法被!と騒いだのですが、火災ではなく、消防の救助出動でした。(消防団に入っている方には、サイレンが聞こえると体が反応してしまう感じがわかるかと思います。)

さて、そんな朝の大朝日岳。
山頂の東斜面がちょっと雪崩れたような形跡がありました。雪面は白一色でなく、色合いのグレーがかった雪の部分と、真っ白な雪の部分とが出来てきました。ちょっとグレーのところは、硬く締まって表面が凍ったようなところでしょうね。白いのは新しい雪です。
山の草とか花とか虫とか-朝の大朝日岳

昼の月山。
山の草とか花とか虫とか-昼の月山


昼の障子ヶ岳。
昼休みに、ちょっとだけクルマに乗って、障子ヶ岳の見晴らしの良いところを確認しました。
なぜかというと、夕方の西の空低くに、明るい彗星がやってきており、位置を確認するとどうやらこの山の近くに見えるためです。
山の草とか花とか虫とか-障子ヶ岳

夕方に仕事の時間が終わると、まだ仕事をしているみなさんのところからひっそり小声で、スミマセン、スミマセン、キョウハモウカエリマス、ダイジナヨウジガ・・・。と。
夕陽が沈んだ先は以東岳のあたりでした。
山の草とか花とか虫とか-夕陽と以東岳

う~ん、昼には雲がぜんぜん無かったのに、夕方になって西の空には雲が増えてきました。
これはまずい。明日からはまた雲が増えそうな天候の見通しです。(15日は良さそうですね)
頭の真上には彗星、では無く、飛行機雲が。
あんなふうに見えたらよいのに。
山の草とか花とか虫とか-飛行機雲

西はオレンジ色に染まる稜線。
雲が、多くなってきました。
山の草とか花とか虫とか-オレンジに染まる稜線

夕景 障子ヶ岳。日没後に西の空は色合いを変えていきます。
山の草とか花とか虫とか-夕景 障子ヶ岳

燃えるように真っ赤な夕焼け。雲は綺麗な色合いなんですけれど。
山の草とか花とか虫とか-赤く染まる以東、竜ヶ岳、障子ヶ岳

18時をちょっと過ぎました。
上の写真から、ほんの五分後にはすっかり色を失いました。雲はさらに濃くなった感じがします。
そして日没後にはどんどん冷え込んでいきます。
山の草とか花とか虫とか-色合いを無くす西空

18時20分くらい。
寒くて仕方が無いために、クルマのなかからマフラーや手袋やそういったのをひきずりだして身に着けました。ツエルトも出そうかと思ったくらいでした。
彗星はどうやら雲の中です。
もうだめかな、今日は見られないのかなと諦めかけていましたが、もうちょっともうちょっとと待っておりました。
山の草とか花とか虫とか-雲が晴れてきた

18時35分。
・・・。
・・・・・・。
あ、いた。いた~!
ようこそパンスターズ、朝日連峰へようこそ!
山の草とか花とか虫とか-見えた

竜ヶ岳の上にちいさく彗星が見えました。
おお~、これは明るい。夕暮れの残照の残るなかでこれほどに見えるのだからこれは明るい彗星です。
山の草とか花とか虫とか-パンスターズ彗星1

この彗星は、パンスターズ彗星(C/2011 L4)と名の付いた彗星です。
2011年6月6日に発見され、それからだんだんと太陽に近づいて、3月10に最も太陽に近づいた後は、だんだんとまた太陽系のはるか外側に離れていくそうです。その軌道は放物線となっているようで、二度と太陽近くに帰ってくることはないそうです。
山の草とか花とか虫とか-パンスターズ彗星2

だんだんと西に、朝日連峰の稜線に近づき、雲の中へ。
このあと18時40分にはすっかり見えなくなりました。彗星を確認できたのはほんの数分のことでした。
山の草とか花とか虫とか-パンスターズ彗星 西に帰る

この彗星は、これからだんだん暗くなっていくものの、朝夕どちらにも見えるようになって行き、4月下旬には一晩中見られるようになるそうです。
また、尾の様子は、これからも大きく変化する可能性があり、これからもしばらくは気が抜けません。

まだ冬の気配の抜けない季節なので、観察の条件がよろしくなく、だめかもしれないなと思っていただけにちょっと興奮してしまうほどうれしい出会いでした。
寒いのも忘れて、その後に撮った冬の大三角。
山の草とか花とか虫とか-冬の大三角

空模様もなるようにしかならないものですが、たまに微笑んでくださいますね。
もう二年目になります。早いのか、遅いのかわかりませんが、それ以前とはちょっと違った密度の日々を暮らしているのだろうという感じがしています。
山の草とか花とか虫とか-時計

岩手、宮城、福島はじめ太平洋沿岸部のこと、その後のことが、いろんな媒体で再び伝えられています。

ガラスが割れたり、道路がゆがんだり、建物がいくらか潰れたりはしましたけれど、山形は直接なにかが壊れたりしたのは割合に少なかったのです。
その後に観光分野や農業分野で影響は大きくありましたけれど。

揺れてすぐに出先から戻り、ちょっと時間をもらって近所のじいさま、ばあさまの様子を見に帰った覚えがあります。この年も割合に雪が多く、最初に気になったのは道路が雪崩で通れなくなっているところはあるまいか?ということもありました。
停電だったためにテレビもネットも見られず、携帯電話のちいさなテレビをみんなで集まって見たり(電池が無くなってあまり見られなかった)、ラジオで聞いたりしただけでした。携帯電話のアンテナも電気供給が無いためか、不通になったままでした。津波によりたいへんなことになったのを詳しく知ったのは翌日の電気が復旧した後でした。
山の草とか花とか虫とか-壊れたガラス
上の写真は、当日でなく後日に撮ったものでした。
当日の写真は、一枚もありません。その後数日間もほとんど撮っていません。
思い出してみれば、直後に家に一度帰って、その後は幾日か仕事してそのまま事務所で眠ったりしたような記憶があります。

数日後、コンビ二の棚はからっぽになりました。
山形の物流は仙台経由のものがたいへんに多く、なにも入ってこなくなっていました。
地震から半月間ほどはガソリンがまったく無くなってしまいました。
ガソリンスタンドには長蛇の列が出来ていました。宮城と福島から給油や食糧の買出しに来ているかたもあり、そちらの方に買ってもらおう、という声も聞かれたりしました。(我先にと買った方もいるようですが)
この時のガソリン不足の記憶からか、ぼくは以前にはクルマで遠くまで運転するのが好きだったのですが、これ以降はほんとにクルマでの遠出はしなくなりました。ガソリンを使いたくないというのと、遠くに居るときになにかあったら戻れないかもしれないとちょっと怖さを感じているのもあるかもしれません。田舎に暮らすのは環境に良さそうなイメージがありそうですが、ガソリン消費の点では公共交通機関がほとんど無いためにクルマに頼りきりなのです。申し訳なく思っています。
山の草とか花とか虫とか-空っぽの棚

ガソリン不足が解消されたころから、宮城県沿岸部で泥かきや壊れた家の撤去の手伝いに幾度か行ったことがありました。海近くは、ほんとに何にも無くなってしまったところもあり、こんなことがほんとうに起き得るものなのだ、と信じられなく思いました。
海近くの堤防の脇のサクラは海水にどっぷり浸かっただろうにしっかり花を咲かせていたのを覚えています。
山の草とか花とか虫とか-サクラ咲く

当日から数日間は、もうこれからは、山形ですら今までと同じ日常を暮らす日はこないのかもしれないと思ったりしていました。
今はすっかり戻ったようにも見えたりしますが、上のサクラの堤防近くの場所へしばらく前に行った際には、沿岸部はほとんど当時と同じ状態の更地のようなところも多くありました。田んぼには相変わらずなにかの残骸があったり、場所によっては重機での土地の整理中だったり。
山形には福島から来たまま、帰りたいけれど帰られないかたが多くいます。

二年後の今日はというと、休日出勤もあったりしたのでお休みをいただいていました。
各地でイベントなどがあるのを知ってはいたのですが、足が向かいませんでした。
う~ん、上手く言えませんが、特別なことをしたくないというのでしょうか。そんな気持ちがあります。
忘れてしまいたいとか、忘れてしまったのでなくて、忘れえないゆえに、特別なことをしてしまうとまたなにか、あの日に戻ってしまうのでないか、そんな気持ちのひっかかりがありました。
家にもじっとしていられなかったので、ちょっとだけ山に行ったのですが・・・。

あれからの変化のひとつとして、大地とともにありたい、そんな変化が特に若い年代に出てきたような気がしています。都会に出て暮らしていた方が、地元に戻られたり、農業をはじめたいという方も、微妙にではありますが、増えてきたような感じがしています。
地面は時折揺れたりもしますが、地面から離れて、山や川や海から離れてはヒトは生きていかれないのだという実感があるのだろうと思っています。
エネルギー問題や情報化や経済や科学技術や政治や、そういったことは難しくてぼくにはわかりません。
だけれど地面から芽が出て育つと食べることができる、植物が生えて育つこと無しになんぴとも生きていかれないというのはたしかなことだろうと思っています。
よし、今日こそ山に行くぞ、と。小屋番さんと誘い合わせて山に行くぞ、と。
荒れてもちょっとだけなら山に行くぞ、と朝の早くから出発しました。
山の草とか花とか虫とか-登山口

ところが、風が強くて山の上のほうからは木々と風のあたるごうごうという音がしています。
山鳴りというのでしょうか。空気はもわんと生暖かく、なんだか不吉な雰囲気です。
登りはじめの予定のところに着いたころに、大粒の雨と雹とが降ってきました。
小屋番さんと相談して、やっぱやめときましょう、ということになりました。
昨日は、小屋番さんは、ぼくが眺めていた山のちょっと北のあたりに登っていたらしく、暖かな日だったので雪が緩んで、山頂近くというところで、体の半分くらい雪に埋まってしまったり、雪の裂け目に幾度も落ちたりして、わらわら下ってきたそうです。

ほんとにね、ここ一月ほどはぼくが山に行きたいと思うと悪天候です。
もうしばらく山登りらしき山登りをしていません。

雪自体は表面も締まってきて、これならかなりすいすいと進めそうでした。
普段履きのくつでも雪の上に上がれるくらい。ちょと埋まりますけれど。
山の草とか花とか虫とか-締まった雪

諦めて帰る途中の斜面。
雪はだいぶ緩んでいました。
天気予報で雪崩注意報が出るのはこんなかんじの日ですね。
この時期の雪崩は、雪の山でスキーヤーや山登りの人がやられてしまう雪崩とはちょっと起きる条件も起き方も違いがあります。
天気予報の場合には、たくさんの方に影響のある雪崩の注意を呼びかけているわけで、今の時期の暖かくなっての雪崩のほうが、道路脇の斜面で起きたりして道路が通行止めになったりするので、お知らせとしては重要なわけなのでしょう。
暖かくなっての雪崩は、山の斜面から雪がはがれるようにして落ちてくる全層雪崩というものです。これは前兆がありますから、きちんと雪の状態を見ていれば予想ができます。
とは言っても、いかにもあちこちで雪崩そうな日には、おうちにいるのが一番安全です。
山の草とか花とか虫とか-緩む斜面

家に帰ってからは、ざんざんと雨になりました。
山の草とか花とか虫とか-雨

屋根からつららが下がっていたところは水が流れてきていました。
うちの屋根のとよ(雨水の水路みたいなの)は、雪のため毎年壊れてしまいます。
あらぬところから、水が流れ出ていました。
山の草とか花とか虫とか-屋根からの水

うちの山の雑木のところの斜面の雪。
だんだんと雪が上から流れてきて、木によりかかるような感じになっています。
山の草とか花とか虫とか-斜面

雪は薄めに見えますが、1.5mから2mほどはありそうです。
今の時期に山に登るのには、歩いて安心な尾根までたどりつくのに、こういうでこぼこのところを最初に登っていかないといけません。
なので、最初からピッケルを使ったりするのですね。(木の棒とかでも良いんですが)
山の草とか花とか虫とか-斜面2

もうちょっと緩やかな斜面では、木の周りが開いてきていました。
こういった感じに木の幹の周りから雪が消えていくのを、根開き(ねあき)と呼びます。
山の草とか花とか虫とか-毛穴みたい

家に帰っても、風はさらに強く、雨は雪になって冷えてきました。
家のまわりの片付けなども出来ず、本を読んだりうとうとしたり。
朝には15℃ほどまで気温が上がったのに、夜には-4℃か5℃ほどまで下がりました。
なんとも極端な気温の変化になりましたね。皆さんも風邪など召しませんようにお過ごしください。