フインキーのふんいき レビュー -66ページ目

DVD「K-20 怪人二十面相・伝」 レビュー

佐藤嗣麻子監督。夫は「ALWAYS 三丁目の夕日 」の山崎貴 監督。
原作は北村想の小説です。

K-20 怪人二十面相・伝 通常版 [DVD]/金城 武,松 たか子,仲村トオル
スコア選択: ★★★

格差社会が激しい街“帝都”で暮らすサーカス団員・遠藤平吉(金城武)はある依頼人から財閥令嬢・葉子(松たか子)の写真を撮ってくれという依頼を受ける。しかし、それは平吉を怪人二十面相に仕立て上げる罠で、平吉はまんまとハマり逮捕されてしまった。そこで団員たちは平吉を助けだそうとし…


丸みを帯びた建物や激しい貧富の差など雰囲気としては、中東のような趣です。
でも、出てくるモノは禍々しく、ハイテク。
その現実感の無さがいい味を出しています。

貧富の激しい土地の下位層で生活する主人公の平吉。
今の生活に満足しながらも、周りのお年寄りや子どもたちの将来に不安を感じながら暮らしていた。
そんな中に現れた甘い罠。

それを受けたことで、主人公なのにいきなり捕まってしまいます。
そして助けだそうと動き出すサーカス団。

それも全ては平吉の真っ直ぐな心による信頼の成せる技。
この正直さから引き起こされるミラクルの数々は、常に正義の方程式に従います。
つまり、よく言えば分かりやすい、悪く言えば先が読める内容ということです。

派手なアクションシーン、過剰な演出や演技、大味な展開、どんでん返しなど、随所にアメコミチックな世界観が繰り広げられます。
邦画ばかり見てる自分にとって、これが逆に新鮮で、邦画でもこういったものが出来るんだと感心しました。

あと、見所は金城武のアクションシーン。
体をどう動かせばあんな飛んだり跳ねたりできるのか、とにかく口がポカーンです。
アクション映画が好きな人は面白く見れると思います。

ということで、この作品は大人も子供も楽しめる作品なのではないでしょうか。

DVD「クヒオ大佐」 レビュー

腑抜けども~ 」の吉田大八監督。
実在の人物をもとにした内容のようです。

クヒオ大佐 [DVD]/堺雅人,松雪泰子,満島ひかり
スコア選択: ★★★

1990年代初頭、純日本人のクヒオ(堺雅人)はその高い鼻と白人ライクな顔つきから、エリザベス女王やカメハメハ大王と血縁関係があると名乗り、次々と女性たちをだましていた。弁当店を営むしのぶ(松雪泰子)も彼の立派な軍服姿にだまされ、懸命にクヒオに尽くすが…


日本人が外人の振りをして女性と付き合うなんて、バレバレでしょ!と思うんですが、ここに騙される女性がいるようです。
今より情報が少ない当時だからこそ、可能となる詐欺かもしれません。

その騙す方法はいたって簡単。
1.レプリカの軍服を着る。
2.片言で話す。
3.金持ちのように振舞う。
4.軍でのエピソードを話す。

クヒオ大佐が特に上手なのは、3つ目の金持ち振ること。
骨董品屋で高いものを買う姿を見せたり(実際には買わない)、高級車に乗り運転手にドアを開けさせたり(実際には全然違う)、とまるでピタゴラスイッチの様に、女性にとってクヒオが金持ち像に変わっていく様は見ていて爽快感さえ覚えます。

しかし、やはりバレるときはくるもので、それをネタに逆にゆすられたりもします。
そこでヘコタレないのがクヒオ大佐。
最悪の状況でも、騙すことへの執念が凄い。
こうやってお金は廻っているんだなぁ、と変な意味で感心してしまいました。

最後まで見ていると、もしかしたら女性は騙されているのは知ってて、付き合っているのかもしれないということに気づきます。
一緒にいたいから、ついつい自分も騙してしまうんですね。
何だかよく分からないまとめですが、他人のふり見て我がふり直せ!ってことでしょうか。
勉強になります。

DVD「大洗にも星はふるなり」 レビュー

ぼく駐 」の福田雄一監督。

大洗にも星はふるなり スペシャル・エディション [DVD]/山田孝之,山本裕典,安田顕
スコア選択: ★★★★

クリスマスイブ、一通の手紙により集められた5人の男たち。
その差出人・江里子(戸田恵梨香)の真意とは?


もともと舞台劇ということもあって、ほぼ一つ部屋の中で行われる会話劇です。
この手の映画は役者の力量とと脚本の作り込みで善し悪しが大分変わります。
果たして、今作の出来はいかがか?

内容は「キサラギ」に近いです。
先にあれほどの傑作を出されたら、後続が続かないものですが、福田監督はやってくれました。

さて、面白みを紹介してきましょう。
ストーリーを知りたくない人は飛ばしてください。

バイト仲間の5人は憧れのマドンナから届いたあまーい手紙を胸に、真冬の海の家にノコノコとやってきます。
しかし、そこにいたのはバイト仲間の男たち。
マドンナと二人きりでイチャイチャするはずだったのに…

ここでの男たちの必死のやりとりは見ものです。
ごまかし、嘘、本音、いったい何が本当なのか?

そこに現れる新たな男・関口。
この頭の切れる彼の登場により、メロメロ男たちの妄想、理想と現実の線引きをしてくれます。

しかし、新たな問題が。
詳細は省きますが、このときの「会ってないから脈があると見た!」発言は必見です。
この発想は斬新(笑)
笑いの要素はこの辺りに詰まってます。

この映画で一番気になるのは、なぜマドンナ・江里子がみんなを一箇所に集めたのか?ってこと。
これはラストに明かされます。
ほっこり温かくなる話です。

そして、途中までのハイテンションから、意外に緩やかに収束に向かいます。
途中の勢いままラストに流れてれば完璧だったと思うんですが、そこが残念。

あと言わせてもらえば、ラストの方に突然出てくる林くん、滑舌悪いし、演技も下手だし、明らかに人選ミス。
まぁ、見てもらえれば分かります。

「キサラギ」を気に入った人は興味深く見れると思います。
でも、期待は禁物ですよ。

DVD「カイジ 人生逆転ゲーム」 レビュー

佐藤東弥監督。
原作は福本伸行の漫画です。

カイジ 人生逆転ゲーム 通常版 [DVD]/藤原竜也,天海祐希,香川照之
スコア選択: ★★★★★

冴えないフリーター伊藤カイジ(藤原竜也)は借金の保証人になったことから多額の負債を抱えてしまう。そこで金融会社社長の 遠藤(天海祐希)は、一夜にして大金を手にできる船に乗ることを勧める。その船で待っていたのは命を賭けたゲームだった。


原作のマンガは激動的、かつ論理的、視覚的なので、きっと映像化しても面白いだろうことは分かってました。
でも、実際ここまで手に汗握るものになるとは思いませんでした。

ストーリーは甘ちゃんのカイジがゲームを通じて騙し騙され成長していくもの。
そのカイジは藤原竜也が演じることで、かなりリアルなものになりました。

また、そこで巻き起こる出来事に対して、こちらも頭をフルに使い、騙されながら観ることになります。
このハラハラドキドキ感がたまらない。

この物語は現代社会を甘く見ている若者に対してのメッセージであり、今の生活がどれだけ恵まれているかを実感させるものだと感じます。
そのため、原作では出てこないはずの地下でのシーンが登場します。
ここでのビールを味わって飲むカイジに、自分の姿を重ねずにはいられないでしょう。

出てくるゲームの種類としては限定ジャンケン、鉄骨渡り、Eカードの3つ。
この中でメインとなるのはEカード。
次点は鉄骨渡り。

意外にも限定ジャンケンはあっさりとしています。
時間の都合からか、あのチーム戦などが省かれているのは残念ですが、後の事を考えたら許せます。
とはいえ、限定ジャンケンだけでも90分くらいは十分作れそうですけどね。

今作、ストーリーはもちろんいいんですが、役者さんも素晴らしかった。
次回作も決まっているみたいで、楽しみですね。

CD「THERE'S NO TURNING BACK」 THE BAWDIES

Bawdiesの4thアルバム。
今後の邦ロックを担っていくであろう彼ら。
いつの間にか人気者となり、このアルバムはオリコン6位だそうです。

THERE’S NO TURNING BACK/THE BAWDIES

¥2,800
Amazon.co.jp
スコア選択: ★★★★★


今作は前作よりも更にポップになり、踊れるロックアルバムとなってます。
説明が面倒なので、彼らを知らない人は前書いたレビューを見てください。

彼らは影響を受けた音楽として50、60年代のブラックミュージックを挙げています。
個人的にその頃の音を聴くと、どうしても古臭さを感じてしまい長く聴くことはできないのですが、このBAWDIESに関しては違います。
それは音作りにおいて随所に今の世代に合うものを取り入れているからだと感じます。
どこが違うの?と聞かれると答えられないですが、フィーリングです(笑)

日本で彼らほど尖った存在はいないでしょう。
それくらい他のバンドが真似出来ないものを持っているし、現に売れてもいる。

まだ知らない人は、これを機に聴いてみたらいかがでしょう。
きっとそのブラックなボーカルと格好良い音に驚きますよ。

KEEP YOU HAPPY