これから伊予西条に向かう 企画書を書きながら | 卍老人残日録

卍老人残日録

-真剣道継承未完- 

 

無題

 

10月のその静寂の空に

ふるえる魂をはなち

帰還するかずかずの光を

まっている

背後を防ぐものは

数えるだけの矜持だろうか

扼殺されたうつくしいものが

ふと立ち上がる、その闇に

うっすらと しらじらと

当然の権利のように

やってくる

見ようが見まいが

やってくる

 

夜の沈黙はやがて

遠くからのサイレンに促されて

蒼い花を終わる

 

自由をないからと求める人は犠牲を知らない

自由を欲しいという人は礼儀を放る

端座の果てにめぐらした企ての結語はいつも

今日といういのちの時間があるということ

10月のその静かな空に

ふるえる魂をはなとう

 

あなた方は知らないでいい