調律師さんはおしゃべり? | 親子3人暮らしの専業主婦の日常

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調律師さんに来ていただきました。

 
でも、うちのピアノの場合、20年くらい放置して、その間調律していなかったために、音が狂いやすいので、
「1年よりもう少し早く調律した方が良いですよ」
と、去年やっていただいた調律師さんから言われていました。
 
それで、ここ1~2ヶ月、ずっと気になっていたのですが、忙しくてなかなか頼めませんでした。
 
先日、ピアニストさんにレッスンをしていただいた時に、やっと調律師さんの紹介をお願いできたので、それからは、調律師さんからすぐ連絡を頂き、すぐに来てくださいました。
 
なぜ、去年と同じ調律師さんにお願いしなかったかと言うと、
調律していただいてから、4か月くらいしてから、気になる音があちこち出てきたので、私が調律師さんに、
「お手すきの時に、見に来ていただけませんか?」と聞いたのですが、
「4ヵ月でそれほど変わるとは思いません。
それに、4ヵ月も経つと、アフターサービスのようなものはやっていないので、普通に調律代がかかってしまいます。
調律師さんとの相性があるので、どうせお金のかかる事だから、別の調律師さんにお願いしてみたらどうでしょう?」
と言われてしまったからです(;^ω^)
 
別の調律師さんをお勧めしてくれるとは、良心的なのか、見放されたのか???
 
と言う訳で、今回も前回と同様、知り合いのピアニストさんに聞いてみたら、自分がいつも頼んでいるという調律師さんを紹介してくださいました。
 
調律代は、去年やっていただいた方と全く同じでした。
相場なのかもしれません。
 

 
私はまず最初に、「設置してから、蓋を半分開けたら、通路が狭くなってしまったので、10センチほど移動したいのですが、手伝っていただけますか?」
と、この1年ずっと気になっていたことを聞いてみました。
 
これは、事前に、この調律師さんに調律をお願いした時にも、頼んでおいたことで、快諾していただいていたのですが。
 
調律師さんは、ピアノを見るなり、
「こんな大きいとは思っていなかった。
これは、無理だ」
だそうで。
残念!
 
私が、去年、ピアノを搬入してもらった時に、業者さんがやっていた、下に敷き物を敷いて、それを引っ張る方法で出来ないか、聞いてみたら、
「ピアノの足が折れますよ」
と言われてしまいました。
 
でも、「男性が二人いれば、足2本を浮かして、一本を軸足にして、斜めに少しづつ揺らしながら移動できます。」
と教えてくださいました。
 
とは言っても、やっぱり旦那とかでは無理だろうなぁ。
普段からピアノを扱いなれているプロでないと。。
しまったなぁ。。

 
それから私が、「高温の金属っぽい音が気になる」とか
「鍵盤の戻りが悪いキーがある」とか、色々と気になっている事を言ったら、全部分解して、丁寧に作業してくださいました。
 
最初は、調律作業ではなかったので、私と1時間ほどもおしゃべりしてくださいました。
去年来てくれた調律師さんもお話が長かったけど、調律師さんっていうのは、お話が長いものなのかな?
 
今日来てくれた調律師さんは、60代くらいのおじさんでした。
 
私が「工房をお持ちですか?」と聞いたら、
「工房はありませんが、道場はあります。」
と言うので、
「何の道場ですか?」
と聞いたら、
「柳生新陰流と、剣道」
だそうでした。
 
調律の傍ら、そんなことも教えているんだそうです!
 
「すごいですね!」
と言ったら、
「どちらにも通じるものがあるんです。
身体全体の、呼吸を使いながら、力を抜いてやるところが。
楽器も、以前、千住真理子さんがテレビで仰ってましたが、力を抜くことが一番大切だと。
柳生新陰流も、剣道も、腕だけでやろうとすると、肩や肘を壊す。
呼吸に合わせて、背中から、身体全体を使うと、力を入れずに楽にできる。」
って。
良い事聞けました~!
 
それから、細かい作業をしていたので、
「そんな作業もするんですね」と私が言ったら、
「普通の調律師さんは、ここまでやらないと思いますよ。
でも、やった方が良いんです。
他の方は、『そこまでやったら大変』と言うけど、慣れれば10分で出来ます。
普段からやらないから、慣れないから時間がかかるんです。
調律は、魔法のようなことではなくて、こういう小さなことを一つづつ積み重ねて行って、やっときれいな音が出るものなんです。」
 
って。
これもまた、色々奥深いお話です。

 
それから、「柳生新陰流は、柳生が教えた通りの事を今も続けている、と言うけど、伝え聞くうちに、伝言ゲームで変わっていくものなんです。
調律も同じです。
習った事を自分なりに解釈してしまうものです。
弟子を取るなら、自分より大きい壺を探しなさい。
自分の壺より小さい壺しか持っていない弟子では、8分目までしか教えていないのに、満杯になったと思い込んでしまう。」
などなど。
どのお話も興味深かったです。
 
その後は、2時間ほど、一人で地道に調律してくださいました。

終わってから弾いてみたら、低音の曇りは取れ、良く響くようになりました。
高音の金属音は消えましたが、今度は逆にちょっと曇り過ぎているように感じました。
 
紹介してくださったピアニストさんにそれを伝えたら、
「次回は、それを伝えたら、だんだん自分好みの音になっていくよ」
と教えてくれました。
そんなものなんですね~!
 
 
ところで、調律が終わってから、調律師さんが、手土産(?)にパンをくださいました。
娘さんがやっていらっしゃるパン屋さんだそうです!
頂いたのは、フランスパンです。
美味しかったです(^▽^)/
 
お店は、メルペールと言うお店です。
家からだと車で片道40分ほどですが、義実家からだと15分ほどです。
また機会があったら寄ってみたいです(^▽^)/