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感想亭備忘録

ドラマ、映画、小説について感想、解説、批評など。
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可もなく不可もなくでした。

いや、ダメなドラマが多い中、このレベルなら十分面白い部類に入るかもしれません。

 

いろんな脳にかかわる病やそれによっておこる不思議な症状は単純に興味深かったですし、患者や病気そのものも克服すべき障害というだけでなく、きちんとそれぞれの患者やその家族の人生が描かれた上で、その病気が彼らにどんな影響を与えたのかを描いてくれていました。そして医師それぞれが抱える個人的な問題も絡めてそれなりに重層的な物語になっていたように思います。

 

ただし医師それぞれのプライベートの描き方には問題がありました。永山絢斗さんの天才ではない自分、親に認められない自分というのは興味深く面白いテーマでしたがもう少し掘り下げてくれても…ってところであっさり終わってしまった感じがします。

天海祐希さんと椎名桔平さんの二人がプライベートで抱える問題がほぼ同じ(共に暮らしてこなかった子供との突然の同居)であるにもかかわらず、特にシンクロする部分も対照的な部分もなくただただかぶっただけ、みたいになっていたのはもったいない気がしました。

それよりなにより新人医師・小机(広瀬アリス)の描き方です。あれは大失敗でしょう。仕事に興味も熱意もなく惰性と義務感だけで渋々やるあのやる気のなさ。今まで恋愛経験がないとかの設定がありましたが、常時発情して男のことしか考えていない頭の悪そうな感じはコミックリリーフとか緊張の緩和とかの笑いの要素を担うといういいわけでは許せないほど不愉快でした。

こういうドラマでの笑い担当は、コードブルーの藤川(浅利陽介)のように一生懸命やってるのに笑える失敗になってしまう、いつも笑いを誘うムードメーカだけど内心強い想いを持っている、というような形でないと笑えないと思います。もし、小机が男性キャラだったら不快感倍増じゃないですか?医師の仕事そっちのけできれいなバーのお姉ちゃんをどうやって口説くかばっかり考えてミスをする、とか…。

 

なので小机の男漁りエピソードが鳴りを潜める潜めた終盤はいい緊張感があったと思います…が、なんだかもう一つ盛り上がりに欠けるところがあったんですよねぇ。流れ的に助かるのがわかっている患者だったのがいけなかったのか…。

 

とにかく「まあまあ面白かった」作品ではあるのですが、脚本があの林宏司さん(コードブルー1&2の脚本家)だったので個人的にハードルが上がりまくりで、めちゃくちゃ高い期待に対しては全く届かなかった、そういう意味では残念なドラマだったかもしれません。

林宏司さんもう一回コードブルー書いてくれないかなあ。

今売り出し中の横浜流星さんと成長株の清野菜名さんのコンビによるオリジナル脚本のサスペンスアクション。

だったんですが評判はイマイチだったみたいですね。

 

確かになんとなく全体的にチープで催眠術の設定も雑でご都合主義的ではありました。(催眠状態になった後飼育員さんが着替えさせてたんでしょうか。なんならそのシーンを見せてくれたほうがセンセーショナルだったかも(笑))

でも、個人的には嫌いじゃなかったですよ。あのミスパンダの吹っ飛んだ、どこか上滑りしてるようなキャラクターも何回か見るうちにクセになってきましたし。終盤の無闇にパパっ子な流星さんは女子の母性本能をくすぐったんじゃないでしょうか。

 

お話し的にも前半の中途半端な単発事件はともかく、終盤の二転三転する本筋の飼育員さんの父親絡みの事件は真相が気になりましたし面白かったです。最終的に娘が黒幕ってのはちょっとありがちではありましたが、そこまで凝ったお話でもないのでそんなものでしょう。

 

そして特筆すべきは佐藤二朗さんです。コミカルで変なキャラクターばっかりやってるイメージですが、今作ではおかしなキャラクター、色々画策する政治家、後悔の念に苛まれる父親、と様々な表情を見せてくれました。流石に上手いですね。引きこまれました。

 

あ、要潤さんの立ち位置は中途半端でもったいない使い方でしたね。どう使うかはっきりさせないままキャスティングして消化不良になっちゃったような気がします。

 

もう少し設定や脚本を詰めてくれればもっと面白い作品になったんじゃないかと少し残念です。が、まあまあ楽しめました。

 

と、褒めて終わろうかと思ったのですが…

続きはHuluでってなんなんですか。

馬鹿にするにもほどがある。

それなら第一話の冒頭で後日談は有料配信しますと宣言するべきです。三流詐欺サイトみたいな汚い手法はイメージ悪くするだけだと思いますよ。

 

あるドラマを見て、商業ベースであそこまで酷くえげつなく最低な作品(作品ともいえないかも)が放映されてしまう日本のドラマに心底絶望し、嫌悪を感じて感想を書くのを休んでいました。

その作品については、また別に書くこととして、この「知らなくていいコト」の最終回を見て、そこまで日本のドラマも捨てたもんじゃないかもしれない、とちょっと復活してきたので感想を記しておきます。

 

このドラマの魅力はなんといっても「職場」です。自分こそが一番のスクープ記事を書いてやる、という競争意識が充満し、ピリピリした環境にありながらもそういう激しい競争を競い合ってきたからこその仲間意識も感じられて、すごくいい緊張感のある「職場」が描かれていました。

 

いわゆる出歯亀的、野次馬的なスクープ週刊誌なのですが、「人間のありのままを描き出す。人間の本当の姿を伝える。」という編集長のポリシーと部数を伸ばし利益を上げるという商業主義が混然一体となってリアリティーを生み出していました。あの職場で自分が生き残れるか自信はないですが(笑)それでも仕事としておもしろそうだと感じさせる力がありました。

 

そしてキャスティングの妙です。

出来る男を演じる佐々木蔵之介さんはとんでもなくかっこいいですね。理想の男、理想の上司って感じです。

山内圭哉さんも独特の粘っこい関西弁で面白いキャラクターでした。「獣になれない私たち」での役と同じようにエキセントリックに怒鳴るシーンもありましたが、それと同じぐらい本人が困り果てることが多かったので、愛嬌のある人物になっていたと思います。

柄本佑さん。ここまで真っすぐな二枚目をやるイメージがなかったので新鮮でした。というか驚きました(笑)それが終盤になると、もうどうみても二枚目俳優にしか見えなくなっていて、キャスティングした人の慧眼に感服してしまいました。

主演の吉高由里子さん。彼女の持ち味は少し幼い、無邪気なキャラクターで、そのキャラクターが個人的にはあまり好きではなかったのですが、このドラマでは見事にタフな女性記者を演じていました。もともと持つ甘めのイメージとハードな役柄のミスマッチがとても興味深く、取材対象にはアグレッシブだけれどもプライベートではいろんな迷いを抱えるという二面性を演出するのにとても効果的だったと思います。

タフな女性記者が似合いそうな女優さんとして個人的に思い浮かぶのは、例えば天海祐希さんや同年代でいえば長澤まさみさんですが、このドラマにおいては吉高由里子さんであることで主人公の心の揺れる様子に説得力を持たせることに成功していました。

 

そして、このドラマの配役で一番の大成功だったのは重岡大毅さんではないでしょうか。よく引き受けましたよね。クズ中のクズであり最低の男である野中という役をジャニーズの有望株が演じるなんて、しかもそれがものの見事にハマっているのです。あの情けなさ、ダメさ、弱さ。カッコいい男がたくさん出てきたこのドラマで、一人で憎まれ役を背負うという大仕事、重岡さんは見事に成し遂げました。あの役ができればどんな役が来ても大丈夫じゃないでしょうか。役者として今後大いに期待できそうです。

 

物語はそれほどトリッキーではなく、主人公の父の事件も地味といえば地味な真相ではありましたが、登場人物たちの心の動きに無理がなく、説得力がありました。見事な配役と相まって興味深いドラマになったと思います。あ、不倫はなくてもよかったんじゃ?とは思いますが(笑)

 

基本的によい脚本があり良い演出があれば、有名人が出ていなくても面白いドラマになる、というのが持論ですがこのドラマに限ってはキャスティングの力を見せつけられました。素晴らしい配役でした。

 

 

今回は、新婚夫婦の妻が謎の暗号を残し突然失踪してしまったという謎を解き明かすお話。

暗号は見事に解読していましたし、ドラマ冒頭の伏線も回収してきれいに解決していました。結局、暗号は単なるメモ、覚え書きで妻が夫に黙って海外旅行に出かけただけ、というオチでした。

見事解決はいいのですが、それよりも新婚で夫に予定を伝えるどころか、旅行に行こうと思っていることも言わず、まったく何も言わないまま突然海外旅行に出かける妻の心理状態が謎ですよ(笑)

どちらかといえばそっちを解明してほしかったです(笑)

 

そして、いつもいつも、ランチ合コンの現場に現れて的外れな推理もどきを語っていた鈴木龍之介(って役名あったんですね(笑))、あ演じているのは坂口涼太郎さんですが、彼が何らかの事情でゆいか(山本美月)を探っていることが明らかになりました。

まあ、ゆいかの勤め先の会長(手塚理美)に頼まれた、というあたりでしょうが、単なる賑やか誌だけでなくストーリー上の何らかの役割を担っているんだということに驚きました(笑)

 

あ、それとゆいかの担当医である白石、彼女も同じ目的で行動しているようですが、それはどうでもよくて(笑)演じる知念里奈さん、久しぶりに見たのですが、ものすごくキレイになってますねぇ。10代、20代のころよりお美しいような気がします。

 

そういや失踪する奥さん役が多岐川華子さんでした。

なんだか地味~に豪華ですね(笑)

次回も肩ひじ張らずゆる~く楽しみます。

 

 

 

かなり面白いです。

毎回のエピソードの謎解き要素と、ケイト(吉高由里子)のプライベートの事情の重なり具合が絶妙で、どちらにも興味を惹かれます。

 

今回は自分が手塩にかけて育てた孫を殺してしまった元警察署長のお話。人を殺すという大罪を犯してまで守りたかったものは何なのか。

ケイトにとって、罪を認めながらも何も語らない犯人というのは、無差別殺人の罪で服役した自分の父親と重なるところがあり、どうしても思い入れが強くなります。

 

いつもなら証言や証拠がなくても想像と断定で「面白い記事」に仕上げることに躊躇のないケイトがこの事件に関しては、それができない心情も説得力がありますね。

 

ケイトの父の謎も毎回のエピソードも面白くて興味深いのですが、不倫だけはやめておいてほしいですね。尾高(柄本佑)とケイトがどうこうなろうがどうしようがあまり興味がない上に、今は野中(重岡大毅)がクズ男ですが、不倫しちゃえば尾高がそれどころではないクズに成り下がってしまいます。せっかくのいい男、尾高が自分に酔っちゃって性欲に負けたたみっともない不倫男になってしまうのはみたくないです。

恋愛要素入れるのなら尾高は独身でよかったんじゃないですかね…。

 

まあ、そんなこんなで思うところはありますが、いよいよ後半戦です。物語も佳境に入ってきます。もっともっと面白い謎、興味深い人物が出てくることを期待して、次回を待ちたいと思います。