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感想亭備忘録

ドラマ、映画、小説について感想、解説、批評など。
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これはもう水戸黄門的な見方をするしかなさそうです。

主人公だから万能で、すべては主人公にとって都合よくうまくいく。そういう予定調和な世界のお話と割り切るしかないでしょう。

病院薬剤師がそこまで患者と接触する時間があるのか、とかのツッコミは水戸黄門があの年齢であの期間でそんな距離移動できるわけない、と突っ込むようなもんです。そういう世界なんです。

 

にしてもこの脚本書いた人は医者に強烈な嫌悪を感じてるんでしょうか。出てくる医者全部がいい加減か頑固か無知か、その全てを兼ね備えてるか、という救いようのなさ。(救急の女医さんはまともそうだったかな?)そして看護師。こちらは存在自体ほぼないものとして扱われています。病院セットの置物か通行人か雑用係的な存在ですね。

 

まあ、医者や看護師が活躍しちゃったら薬剤師の出番がないじゃないかってことなんでしょうが、やりすぎじゃないんですかね。協力してなんかするとかないんでしょうか。いがみ合い敵対し合う内輪もめ満載の病院で大丈夫なんでしょうか。

 

ここまで薬剤師が万能なら、診察も診断も手術も看護も全部薬剤師がやった方がいいのに、ってことになりますよ。薬剤師が薬剤師として活躍するお話を思いつかないのなら、無理せず医師か看護師を主役にしたほうがよかったんじゃないでしょうか。

 

あと演出が石原さとみさんの圧の強さを見誤った感じもします。彼女はただ立ってるだけで存在感を発揮してしまうぐらい圧のの強い女優さんです。それが熱く正義を語り、何の躊躇もなく実行していく姿を真正面から賛美するように描くと非常に押しつけがましくなります。正しいことも正しすぎてウンザリしてしまう事になりかねないのです。

 

それなりに泣かせるシーンは描けているのに世界観的な部分でウンザリするというかついていけない感じがしてしまう、なんかもったいないドラマです。

 

本当にこのドラマ、毎回テーマが違うというかあっちこっちに話が飛ぶというか(笑)

とはいえそこまで取っ散らかって話が見えないって程でもないんですよね。前回、恋バナ全開でそっちに突っ走るのかと思いましたが、今回は家族の物語。仲たがいしている母親と妹を仲直りさせようというお話。

 

和解のシーンでは涙ぐんでしまいましたが、よく考えると3年の断絶はかなり重い事態です。まあリアルではあんな風にはなかなかいかない、ファンタジー要素だなあと思います。ナギサさんの存在もファンタジーなので全体がほんわかファンタジーで統一感があるといえばあるんですよね。

 

話があっちこっちに飛んで行く割りには散漫な印象が無いのは、この統一感のおかげなんでしょう。悪人のいないみんな善意の塊のほんわかした世界観。全部のドラマがこれだと困りますが、一つぐらいお花畑なお話が合ってもいいんじゃないでしょうか。

 

それにつけてもナギサさんの立ち位置がわからない(笑)常に第三者で常に穏やかで常に主人公を助けてくれる。感情の揺れのないまるで神様か天使かというような描かれ方です。今回、元製薬会社のMRだということが明かされましたが、お仕事編にも天使として絡むんでしょうか。次回は恋愛メインっぽい気がしますが…どうなんでしょう。

 

まあゆるゆるとおじさん天使と多部ちゃんのドラマを楽しむこととしましょう。

 

永野芽郁さんはとんでもなくかわいい。

中川大志さんを筆頭に周囲の友人のキャラクターも面白い。

でも一番感じたのはやりすぎ感かなあ。

 

ムロツヨシさんと佐藤二朗さんのシーンは特に、福田組常連の身内的な楽しさや嬉しさが前面に出すぎてちょっとウンザリしてしまいました。

勇者ヨシヒコは大好きなので、ノリ自体が嫌なわけではないんですが、基本抑え気味で行ってくれないと見ていて疲れるというかしんどいというか。

 

お話自体はそこそこ楽しめました。娘のピンチを救う機転もよかったしそのあとのお説教も意表をついていました。

このドラマが僕にとって面白いと感じられるかどうかは、演者の皆さんがふざけて遊びたい気持ちをコントロールできるかどうかにかかっている気がします。そこそこふざけてそこそこまじめにやってくれると嬉しいんですが(笑)

 

第2回がどんな展開になるのか、まずは見てみようと思います。

 

掛け値なしに面白い物語でした。

多少伊吹(綾野剛)のセリフ回しがうざったい気もしますが、まあそういうキャラクターなので気にしない方向で。

 

今回は志摩(星野源)の過去をじっくり掘り下げました。

しかしいろんな仕掛けに驚きの連続でした。

志摩が元相棒・香坂(村上虹郎)とともに追っていた毒殺事件。その真犯人が捕まった時、自分も「え?えぇぇぇえ!?」ってなりましたよ(笑)

そして退職を決意した香坂に声をかける志摩、屋上で香坂に語り掛ける志摩。これが「そうするべきだった。」という志摩の強すぎる悔恨が見せる幻だとは…。

その上で明かされる香坂の死の真相。ただの事故ではなく、人を救おうとした、警察官として行動しようとした結果だったこと。それを突き止めたのが新しい相棒である伊吹。

いやーもう御見それしましたとしか言いようがない見事な展開です。さすがにベランダに垂れ幕つけるより警察に問い合わせたほうが…あー教えてくれないもんなんですかね。

 

絡み合ったエピソードを渋滞なく収める野木さんの脚本にkン回は感服させられました。

志摩の過去、伊吹と九重(岡田健史)のコンビでの捜査、九重と陣馬(橋本じゅん)のコンビの熟成、桔梗(麻生久美子)と志摩の関係、そして最後に羽野麦(黒川智花)にせまる危機。無理なく無駄なく違和感なくてんこ盛りの内容をそうは感じさせずに見させる脚本・演出は素晴らしいと思います。

次回も目いっぱい楽しみにしています。

 

正論正論正論!ものすごい圧でしたね。

葵(石原さとみ)が理想と正論で相手を圧し潰してしまいかねない恐ろしい人物に思えてしまいました。

徹底的に正しい理想を、徹底的に正しい正論で主張し続け、押し付け続けることに何の疑問も持たない、持てない彼女がもし現実社会にいれば少し、いやかなり恐ろしい存在ではないでしょうか。

 

今の立場ならまだ許されるでしょうが、彼女が人の上に立つ立場になればそこは地獄になる気がします。彼女の正論爆撃に耐えられるのはメンタルが彼女と同等以上の存在だけです。

メンタルが弱っている人、非常に困難な状況になっている人にアレをやれば簡単にその人の精神を破壊してしまいます。どんな理想を持つのか、その理想に向かってどのように努力するのか、その方法やスピードは人それぞれだということは彼女には理解できないのかもしれません。

 

「どんな辛い環境でも困難な状況でも理想に向かって死力を振り絞って努力をするべき。全力でそれができないなんてありえない。だって私もそうしているのだから、あなたにできないわけがない。」

そういう押し付けがましい圧を感じてしまう物語でした。なんだかワタミの社長の言葉にも似た異様さ、異常さを感じてしまいます。

 

お話自体も浅利陽介演じる先生があそこまで嫌われていたはずなのになぜクラスの中で突然見直されたのかの説明が全くなく、いきなりすべてがうまくいった不自然さだけが残りました。

一人抜けたら回らないはずの薬剤部から二人も抜けて学校へ行くのも不自然というかつじつまが合いません。忙しいという設定がまるっきり嘘に見えてしまいます。案外暇なんだなあという感想しかでてきません。

 

ただ演者さんは素晴らしい演技をされていました。浅利陽介さんはコードブルー以来ずっと注目している役者さんですが、やっぱり上手いですね。安心して見ていられます。

そして何より成田凌さん。なんか急激に進化してませんか?嫉妬、反発、憧れ、焦燥、諦め、そんな複雑な感情が入り混じった表情を見せる小野塚という役を見事に演じていたと思います。

 

石原さとみさんが抑えた演技を見せ、周囲の演者もしっかり演技ができる人がそろい、素晴らしい環境であるはずなのに物語がガタガタなのはなんとももったいない。

「あなたはこんな物語を作るために脚本家になったの?もっとみんなが納得できるお話を書くのが脚本家の務めじゃないの?ご都合主義に走るばっかりでは説得力は生まれないよ。」と葵ばりの正論でこのドラマの脚本家に圧力をかけたいぐらいです(笑)