雰囲気最高。
物語はまあまあ。
そして役者不足。
今回はそんな印象でした。
まず、雰囲気は本当に良かったです。
才気煥発でアグレッシブな若手と慎重堅実を旨とするディフェンシブなベテランという二人の女流棋士の対決。将棋の対局に見立てた二人同時の取り調べなんて最高のシチュエーションでした。
そういうシチュエーションで展開された物語。
それぞれがそれぞれの思惑で行動した結果、意図せず成立してしまった殺人という筋立ては良かったのですが、最後の崩しが弱すぎました。
警察が「毒物」としか表現していないものを「マタゴダケなんて手に入りません」と毒物の正体を口にしてしまうベテラン棋士。流石にこのパターンは安易だし「何十手も先を読む」と持ち上げた割につまらなすぎるミスで陥落です。若手の方に至っては特に決定的なシーンがないまま刑事の人情噺的なもので陥落。
竜頭蛇尾…羊頭狗肉…そんな四字熟語が思い浮かびましたよ。
それでもシチュエーションのよさと誰にとっても思いがけない殺人というお話的な仕掛けはそこそこ魅力的でした。突発的な事態にそれぞれのやり方で事態を乗り越えようとする二人の棋士の策略を見せてくれればよかったのですが。
そして役者不足。
松井珠理奈さんは精一杯台本通り頑張っていました。が、それだけです。台本に書かれた文字をそれなりに感情を込めて読んだだけ、という印象です。定石にとらわれず、奇想天外な攻め手を繰り出して攻撃的な将棋を指す才気煥発な天才肌の若手美人棋士なら、もっともっと感情表現や表情、仕草で相手を翻弄するように演じなければならなかったと思います。
紺野まひるさん演じるベテランの冷静沈着で感情を表に出さないという演技とあまり差が感じられませんでした。もっと華やかにもっと挑発的に演じれば対比として面白かったのにと残念に思います。
まあ、これは演出家の責任でもあるとは思いますが。
ということで惜しいの嵐な第2回でしたが、それでも取調室にこだわった作りには好感が持てます。次回は仙道敦子さんという曲者といっていい役者さんがメインゲストなのでどう演じるのか、期待したいと思います。
