家族が大阪出張ということで、夜、大阪で落ち合おうと1泊で出かけることにした。

 

早朝、自宅を出発。

昨年11月に日帰りで大阪・京都を巡った際、朝7時頃は改札内の売店のほうが品数がそろっていたので、ホームのお弁当屋さんでこれを求めた。

 

 

新横浜駅となると、やはり「崎陽軒」になる。「おべんとう春」

 

 

筍ご飯、シウマイ、枝豆入りつくね煮、菜の花と筍姫皮と玉子そぼろのからし和え、ふき煮などなど、春らしいラインナップ。朝ごはんとしては適量ではないか。

 

 

「横濱ハーバー」は改札外の売店でばら売りを購入。

「JR東海×ミル挽き珈琲」の自動販売機でカフェモカも。

 

無事、京都駅に到着し、予定通りにサクサクと移動。

 

 

憧れの細見美術館に到着。

「空間を彩る屛風—広がる大画面—」展である。

 

 

「誰が袖図屛風」 紙本金地著色 6曲1隻 江戸前期

「紗綾形桐紋散蒔絵煙草盆」 木製漆塗  1基 江戸前期

「菊桐文燭台」 真鍮製  1対 江戸後期

 

屏風の前に燭台1対と煙草盆が置かれていて、かつてはこのように屏風が飾られていたのかとうっとり。こんな展示方法は良いなと思う。

 

「捕鯨図屛風」 紙本著色 2曲1隻 江戸後期

 網で囲い込んでの漁、鯨に網が掛かっている。解説パネルによると「鼻切」の様子が描かれているとのことであるが、「鼻切」?

 調べてみると、鯨噴気孔に穴を開けて綱をとおすことらしい。なるほど、網が掛けられた鯨の上に人物が描かれていたが、それか。

 それにしても鯨に対して人物の小さいこと、小さいこと。そして漁船の細く華奢なこと、鯨の身体に触れたら簡単に転覆してしまうと思われるほどだ。

 

「山水図屛風」鈴木蠣潭 紙本金地著色 6曲1双 江戸後期 個人蔵

 鈴木蠣潭(れいたん)は、酒井抱一の最初の弟子で大変信頼されていたが26歳で急死したそう。蠣潭の姉と結婚して其一が鈴木家を継いだそうだ。ほうほう。

 なるほど、本作品を見るとそのことが強く分かる。金地に主に黒と緑で丹念に描かれた素敵な屏風である。

 

「きりぎりす絵巻」住吉如慶 紙本著色 2巻 江戸前期  

 本作品は昨年サントリー美術館「虫めづる日本の人々」で別の場面を鑑賞している。虫を擬人化した絵巻物。色がとても美しい。

 

「白椿に藪柑子図屛風」鈴木其一 紙本金地著色 2曲1隻 江戸後期

 解説パネルに「椿のもと遣水がゆるやかに流れ、残菊や藪柑子が彩りを添えている」とあった。金箔地に、椿と岩にたらし込みが使われていて、水流、藪柑子はくっきりと描かれていてシックで素敵だった。

 

次は、セットで展示されており、その取り合わせの素敵さにぐっときた。

 

「染付花卉文水指」 施釉磁器 1口 中国・明末期

「枝垂桜蒔絵棗」 木製漆塗 1合 江戸時代

「茶杓 銘「語尽」」 細見古香庵 竹製 1本 昭和時代

「黒楽茶碗 銘「笛」」 宗入 施釉陶器 1口 江戸中期

「桜図肩衝釜」 鉄製鋳造 1口 桃山時代

「春秋図扇面貼付屛風」 紙本金地著色(扇面) 2曲1隻 江戸前期

 

「花雛図」鈴木其一 絹本著色 1幅 江戸後期

 黄色い菜の花を男雛、ピンクの蓮華草を女雛の立雛に見立てた作品。描表装。小ぶりな御軸で素敵。

 

初めて訪れた細見美術館。独特な建築で、展示室間の移動は基本的に階段である。

そして…、展示室間の逆行は禁じられているようだ。階段の注意書きを見て気付いた。私は展覧会を3周くらいするのが好みなので、本美術館ではこのことを忘れないようにしなければ。次回のために記録しておく。

 

 

屏風の世界を堪能した後は、バスに乗って河井寛次郎記念館へ。

 

 

右上が「京都観光1日乗車券」、京都市営バス・地下鉄全線と京都バスのほとんどの路線が乗り放題のチケットである。移動が多い今回、大変重宝。

 

右下が細見美術館の入館券でシールになっている。

そして、左側が「河井寛次郎記念館」のパンフレットと入館券である。

 

(続く)