勝手に論愚選 【朝日俳壇2024.01】 | 論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

「小人閑居して不善を為す」日々大欠伸をしながら、暇を持て余している。どんな「不善」ができるのか、どんな「不善」を思いつくのか、少し楽しみでもある。

 アラコキ(アラウンド古稀)世代が、何に夢中になり、どんなことに違和感を覚えるのかを徒然に綴っていきたい。

勝手に論愚選
【朝日俳壇2024.01】
[大串 章 選]
泣初の赤子を抱いて初笑い (相模原市 松尾 貢)
(評)新年の和やかな雰囲気。「泣初(はつなき)」と「初笑い」の取合わせが好い。
一月や死語を楽しむ同期会 (香芝市 土井 岳毅)
スタートは思い立ちし日大枯野 (仙台市 柿坂 伸子)
卒寿なほ迷ふ日のあり西行忌 (八王子市 徳永 松尾)
灯台はユトリロの白初御空 (奈良市 田村 英一)

[高山 れおな]
あかんたればかりの御代や近松忌 (大阪市 上西 左大信)
ころころところもかさねて冬ごもり (草津市 あびこ たろう)
黒猫の目玉澄みゆく久女の忌 (平塚市 日下 光代)

[小林 貴子 選]
おなじ街おんなじ店で日記買ふ (さいたま市 藤川 比早子)
嚔(くさめ)まで可愛き人でありにけり (静岡市 松村 史基)
大欅ちやらんぽらんと葉をおとす (「熊谷市 内野 脩」

[長谷川 櫂 選]
新聞の黙(もだ)元日の大地震 (岐阜県揖斐川町 野原 武)
(評)翌日の朝刊は休み。言葉を失ったかのように。
女湯にこどもの声の柚子湯かな (川崎市 小関 新)
一茶とは愛の人ならむ小正月 (さぬき市 鈴木 幸江)
暦だけ年越す様や侘び住まひ (長崎市 下道 信雄)