勝手に論愚選 【産経俳壇2024.01.11】【産経テーマ川柳】 | 論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

「小人閑居して不善を為す」日々大欠伸をしながら、暇を持て余している。どんな「不善」ができるのか、どんな「不善」を思いつくのか、少し楽しみでもある。

 アラコキ(アラウンド古稀)世代が、何に夢中になり、どんなことに違和感を覚えるのかを徒然に綴っていきたい。

勝手に論愚選
【産経俳壇2024.01.11】
[宮坂 静生 選]
これ以上極楽はなし干し布団 (土浦市 今泉 準一)
(評)干されてほかほかの蒲団へ身を横たえることができればこよいは極楽。高齢になると安眠できるのが最高。冬場特に干し布団への気遣いがほしい。
厠(かわや)より日本の冬は来たりけり (会津若松市 櫻井 潤一)
歌舞伎座の跳ねて築地の鰻焼屋 (国分寺市 野々村 澄夫)
飢ゑし眼狙ふ夜興引(よこびき)の最後尾 (大船渡市 桃 心地)

[対馬 康子 選]
遠い日の人の声する返り花 (米子市 雄治)
(評)懐かしい人の顔はぼんやりとしていても、声は不思議と覚えていることがある。ふと名を呼ばれたような、小春の暖かさに返り咲いた花の風情が染みる。
黄落や空に未完の譜を執(しっ)す (大阪・熊取町 神藤 文雄)
先頭をゆくくれなゐの冬帽子 (東京・豊島 河村 信子)
門辺(かどべ)にひらり行乞(ぎょうこつ)の僧年暮るる
退院日決まり凩果てにけり (つくば市 小林 浦波)
良き隣人深入りせずに日向ぼこ (京丹後市 川戸 幸乃)

【産経テーマ川柳】テーマルーペ(拡大鏡)
ルーペなきゃ読めない古い文庫本 (尼崎市 青戸 忠明)
この漢字点はいるのかルーペ出す (川西市 森野 幹子)
ルーペにて濁点・半濁点を見極める (さいたま市 小沢 章晃)
天眼鏡持って来いとは祖父の声 (東京・江東 服部 充男)