勝手に論愚選 【読売俳壇2024.91.08】 | 論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

「小人閑居して不善を為す」日々大欠伸をしながら、暇を持て余している。どんな「不善」ができるのか、どんな「不善」を思いつくのか、少し楽しみでもある。

 アラコキ(アラウンド古稀)世代が、何に夢中になり、どんなことに違和感を覚えるのかを徒然に綴っていきたい。

勝手に論愚選
【読売俳壇2024.91.08】
[矢島 渚男 選]
冬日和一本道にはぐれたり (奈良市 浦城 亮祐)
冬の雁争いのない空を行く (北名古屋市 月城 龍二)
いつからか人住まぬ家柿熟るる (千葉市 森田 千代子)
榊(さかき)手に差し足巫女の初神楽 (横須賀市 大塚 遊球子)

[高野 ムツオ 選]
雪来るぞ来るぞと空がのしかかる (北見市 藤沢 直美)
鵙(もず)猛る猛りて父も老いるなよ (大津市 田中 八郎)
あまあまの味噌あつあつの大根かな (津市 中山 道春)
火と水の惑星に住む紅葉狩 (松山市 高山 洋子)
改札をコントラバスと北颪 (東京都 田中 靖人)
陸奥の初凪万の死者の黙(もだ) (大船渡市 桃 心地)

[正木 ゆう子 選]
熊こぐま帰れ帰れと地蔵菩薩 (さいたま市 鵜飼 克枝)
山茶花やファンデーションは我が花粉 (東大和市 井上 鈴野)
見上げると全て私に降る蕗よ (名古屋市 小池 文恵)

[小澤 實 選]
冬うららドッヂボールに校長も (野田市 鈴木 武)
鶏(とり)五羽を小屋に追い込む冬夕焼 (川越市 大野 宥之介)
転勤二年のちくわ麩なきおでん (横浜市 三好 れいこ)