バーテンダーは心の名医 -4969ページ目

マスターの趣味

 変人、奇才、達人、名人、凡人といった多方面の顔を持ったマスタを培ってきたその背景は何だったのか、大変に興味があり、質問いたします。まずこんな変人(失礼します)をつくりあげたのは多岐にわたると思いますが、そのなかから、趣味だけを取り上げ、手掛かりにしたいと思いますが、お教え願えないものでしょうか。宜しくお願い致します。

 富もない、才もない、学がない、商才がない、明日がない。そんなこんなの私に興味をお持ちになる時間があるなら寝ていた方が得策と思えますが、趣味ねぇ、あった

 幼稚園の頃

  塗り絵、ままごと遊び、おしくらまんじゅ、鬼ごっこ、かくれんぼ

 小学校の頃

  ソフトボール、バスケットボール、ドッチボール、魚取り、メンコ、ビー玉、お医者さんごっこ

 中学の頃

  競泳、図書館通い、映画、スパーカブでのツーリング、川の上流探検、寂しそうな眼をした娘

 高専生の頃

  IVY、ジャズ喫茶、モンキーダンス、バイク、梯子酒、男女交際、洋画、アルバイト、イギリス、腰のくびれた女

 結婚した頃

  食べ歩き、旅行、視察、クラシック・ホテル、洋酒バー巡り、ボーリング、モダンジャズ、イギリス

 30代

  食べ歩き、洋酒バー巡り、海外旅行、渓流釣り、素潜り、、モダンジャズ、鮨屋、中国料理、ステーキハウス、

  天麩羅屋、板前割烹、、炉端焼き、焼き肉屋、イタリア、イギリス、スコッチウイスキー

 40代

  鮨屋、居酒屋、焼き鳥屋、天麩羅屋、ステーキハウス、洋酒バー、板前割烹、日本旅館、海外視察旅行、

  渓流釣り、磯釣り、鰻屋、京料理、おばんさいの店、焼き肉屋、イギリス、シングルモルト、山菜摘み

  山の開墾、畑仕事

 50代

  漁師民宿、囲炉裏のある宿、渓流釣り、磯釣り、鮨屋、天麩羅屋、焼き鳥屋、鰻屋、おでん屋、居酒屋、

  海外旅行、山菜とり、キノコ狩り、草摘み、畑仕事、イギリス、シングルモルト、

 60代

  海外旅行、山菜摘み、草摘み、キノコ狩り、露天風呂、シングルモルト、鮨、天麩羅、鰻、焼きとり、居酒屋

  梯子酒、漁師民宿、囲炉裏、季節、野鳥、青い空

 70代(予定)

  茅葺の家、日当たりのよい縁側、老妻、香の良い番茶、歯茎にやさしいせんべい、草刈り(お爺さんは山に

  しば刈りに) うつりゆく風景、

てなとこでしょうか。

ごくごく普通の趣味だとは思いますが、決して参考になさらないでください、危険ですから。


  

 

TPP

 関税を撤廃し国を開き、人やモノの移動を自由にすることで経済や国際平和を築き上げようとする動きが、急ピッチで進んでいるように思われます。日本は貿易加工、投資立国として成り立ってきました。ここにこの大きな潮流が流れ込み、日本は企業貿易国(マスターの言葉を借りて)になり替わるのは必然です。車産業やテクノロジー産業にとっては関税廃止はチャンスとなるかもしれませんが、今や末期的な農業や漁業、林業一体どうなるのでしょうか。存続の危ぶまれるこの分野に外国企業が触手を伸ばしてくることは火を見るより明らかです。何か将来にわたる良い手はないものでしょうか。

      (51歳 勤め人)

 スマートホンがなくても、車がなくても、お米があれば生きていける。

将来を見渡せば、スマートホンや車でなく、間違いなく食料と水の時代がきます。人口が六十億から九十億、百億に向かって増えつつあるのです。ここに車のマーケットが増える、スマートホンのマーケットが増えると考えるか、水や食料のマーケットがあると考えるのは自由です。

 ただ関税が廃止されるとしたら、他の国になくて日本だけにあるといったものが、キーワードになってきます。その中で普遍的に、ジャパン・オリジナルを貫けていけるものがどれだ、ということがしっかり見極めていないことにはふらふらする。産地物にタッグをつければいいといった簡単な問題ではなく、食物法、木材法、産地法、文化法等々の法でしっかり守っておくことが先決です。日本がTPPに参加する前にやっておかなければならないことは、まずこれです。

 もう一度申します。法を作ることが最優先です。

ジェントルマン

 師匠 最近これだけも情報を持ち合わせ、これだけ文化、教育水準が進んだというのに、なぜか社会ルールを守らない、他人の迷惑を考えない、親が教育のイ現場に怒鳴りこんでいく、唯ただ人間をいやしくする、際限のない呑み放題の食べ放題、山の中にゴミを不法投棄する等々、際限のない品性も品格も、ルールもマナーも感じられない無茶苦茶な国家になったように感じられて仕方がありません。今、手を打たなければどんどんと世の中が荒んでいくとおもいます。何か良い方法はないものでしょうか。どうか妙案をご提示ください。お願いします。     

    (40歳 教師」

 社会全体を正すことは私にはできない。しかしながら、これがイギリスのように上層階級の人たちが常に人々の手本になるような社会構造になっているかといえば、これが決してそうはなっていません。皇室のお方だけがそれをなさっておいででも、その次の政治家がいけない、お役人がいけない、会社の代表者がいけない、教育者がいけない、社会的地位にある先生方がいけない、しいては我々全員がいけないとまあ、あなたの御指摘の通りの、こいった体たらくな国家になってしまったのです。

我が師 山口瞳先生は

 東京にも田舎者がいる

と、一言で切っておいでです。

つまり、東京人にも田舎者はいる。田舎にもジェントルマンいる、ということです。此の際の田舎者とは 他人に迷惑をかける奴 のことを言っておいでなのはもちろん藪定かじゃない。

となると、我々は常に、学ぶ人から学び、悪の方からもそれはいけない事だ、ということを学び、自分を律していなくてはいけない。強いては、それが自分の過ごしやすい環境になるわけだから、強い意志でもって自分を律していなくては、そのユートピアは手に入れることはできまん。社会を守るということに関しても強い意志という労力を使うというところが紳士が紳士たる所以であります。

 さて、日常的に強い意志(ジェントルマン度)が最も試されているのは車の運転をしている時です。

 思うに、車を運転するということは、自分を運転する能力がある人がするもので、自分をコントロールできない人が乗るものではないのです。いわゆるジェントルマン度です。

 車というものは凄い重量の物体が、すごいスピードで走るものである。ものすごい危険物なんです。そのことを充分に知っていながら、他人の車があなたの車を抜き去って行きます。この時あなたの対抗心がむらむらと沸きます。また、混雑の最中に、いきなり割りこんでくるのです。急ブレーキを踏んだあなたは怒り心頭です。

正に、この瞬間です。

 あなたの品性が問われるのは。

つまり、あなたに紳士の心があるかないです。

車に乗った時、これだけのことを一人一人がチェックしたならば、日本の将来も明るくなるぜ。

 どうだろうか