角田光代の直木賞受賞第1作の短編集『人生ベストテン』のサイン会@池袋のジュンク堂書店。
確かあれは4年前……。季節はちょうど今頃
東京の友人らと会う約束も取り交わし、わざわざ名古屋から新幹線に乗って行きました。呑み助の角田さんに白ワインをプレゼントしました。
「えっ~? 名古屋からですか? ありがとうございますぅ~!」と握手して頂きました。
写真より実物の方が可愛かったです。あと、細くて華奢で、若かった~。たまに、角田さんに似ていると友人らに言われたことがあるのですが、角田さんの方が断然素敵☆
以下、この短編集についてのアマゾンからの引用です。
どこにでもいる男たちと女たちの<出会い>が生みだす、ちいさなドラマ。おかしくいとしい6つの短篇。
「床下の日常」
水漏れ工事に向かったマンションで、陰気な人妻から食卓に誘われたぼくは……
「観光旅行」
恋人と訣別するためイタリア旅行中の私は、観光地で母子喧嘩に巻き込まれ……
「飛行機と水族館」
アテネ帰りの飛行機で隣り合った泣き女が、なぜかぼくの心にひっかかり……
「テラスでお茶を」
男とのねじくれた関係を刷新すべく、中古マンション購入を決意した私だが……
「人生ベストテン」
40歳の誕生日を目前に、恋すらしていない人生に愕然とした私は……
「貸し出しデート」
夫以外の男を知らない主婦の私が、若い男を借り出してデートに挑むが……
私が一番印象に残っているのは、「人生ベストテン」です。意外な顛末にちょっとせつなくなりました。
そっ、そんなぁ~。それでいいの~???
角田さんは短編が上手だと思います。川端康成賞を受賞した『ロック母』も面白かったですし。
彼女は、作家なのにサラリーマンのように生活しているらしいです。朝7時30分から夕方5時頃まで執筆し、夜はボクシングジムへ行き汗を流したり、飲みに行ったり……。規則正しい生活をして、発狂しないようにしているみたいです。直木賞受賞後にNHKで特番が組まれていました。
多くの作家が狂気じみて全く書けない、なのに作家という肩書きをひけらかして偉そうに批評しているだけ、という泥沼にハマっていく中で、偉ぶらずにせっせと書いている彼女。一番柔和で優しくて「バカだ、バカだ」と舐められそうな性格に見えますが、実は一番才女で気が強くてしっかりしていると私は勝手に感じています。
能ある鷹は爪を隠す。本当に尊敬できる作家さんの一人です