『自助論』 S.スマイルズ著 | 読書至上主義

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毎日1冊は本を買ってしまうワタクシの雑感です。

 勝間和代氏推薦の『自助論』を読んでいる。スマイルズ氏はイギリス人らしく、とにかく“勤勉であること”を推奨している。途中、頭が痛くなる助言が多々あり、読書自体についても考えてしまった。以下は引用です。



 著述家のジョン・スターリングも同じ趣旨のことを語っている。

「現代人、とりわけ成長期の若者にとって、雑誌や小説は疫病以上に恐ろしい新たな精神の病だ。それはきれいな水を腐らせ、家庭を虫ばむ害虫のようなものだ」

 重労働の気休めや息ぬきに、大作家のすぐれた物語を読むのは、確かに高尚な知的楽しみである。・・・適度な読書の楽しみは決して奪われるべきではない。

 しかし、寝食を忘れてまで書物にのめりこむのは考えものだ。くだらない本をむさぼり読み、そこに描かれる常識はずれな人生模様に感激して余暇の大部分を過ごす人間も多い。だがそれは、時間の浪費にとどまらず人間の精神にも有害な影響を与える。・・・


何事もほどほどに、でしょうか。


私も昔は文学を毛嫌いしていた。政治に興味があったので、文学を専攻していた当時の彼を批判した。「ロマンチストですよね?」と。大学のカフェテリアで議論になった。「じゃあ、どっちがロマンチストなんだ? 政治を勉強して社会が急に変わるのか? 文学は身近な人々の感情を考える学問だぞ!」と。


自己啓発本ばかりを読んで、自分のテクニカルスキルを磨くことを疎かにしては格好悪い。

本末転倒となってしまう。


ちょっと夢見がちになった時は、スマイルズを読もう。この人は元々医者というのが素敵。外国人は医者であり弁護士だとか、作家であり声楽家とか、人間としての幅が広い人が多くて素敵ですニコニコ