冬の缶珈琲は時に極上の温み。
どんな高級ブレンドの神の雫のようなそれより
小さな温い手が熱そうに渡してくれる
晴れた雪道の廉い甘い缶珈琲の美味は青春(笑)
基本、故郷の冬はしっとりとして居た記憶。
悪く言えば湿気が多すぎで寒さが骨身に来る。
20代前半の東京、埼玉、神奈川なんてえ場所
関東の寒さは逆に風が表皮を切るような代物だったが
ただ表面防備固めていればそこそこ耐えられた。
まあ、自分が若かったということと
ストレートに他人の温みが判る環境にいたのもあるが。
あれ以来、アタマの片隅にこびり付いた言葉がある。
某エッセイストの著名作のタイトルじゃないけど
=ちいさい手は暖かい手=と言う他愛もない言葉。
のすじいの手は握る対象に比して大きく
安物の野球グローブのようだったのだろうが
少なくとも風よけになるから、とその子は微笑してた。
・・こころの暖かいひとは手が冷たいんだって・・
さらにそう言って強く、短い指で握り返したあの生き物は。
今や病院で看護師に血圧測定のときほぼ100%
あんたの手は熱いと言われるのだが(笑)
きっと心が冷たいのかも知れんな、今ののすじいは。
泣くに泣かれぬ花嫁人形は・・
赤い鹿の子の 千代紙衣装・・
故郷の蕗谷虹児記念館は仕事も含め10回は行った
小学校高学年時代妙に色香の在る外人少女の挿絵
人魚姫の挿絵付き童話でちょい萌えて以来
詩も読んだし其の挿絵も眺め、模写もした。
銀の吹雪にある線画の女学生とか酷く好きだったな。
ボーカロイドとのMIDI打ち込み音源で拵えた・・
まあ、のすじいには一番似合わぬ曲と戯れ絵だが(笑)
白無垢に紙熨斗・・兄妹心中のような婚礼衣装さえ
着せてやれなんだ壊れものの追善のつもりかもな(遠い目)