多くのPCゲーマーのみなさんは主にお気に入りメーカー製のゲーミングキーボード&マウスでプレイされているんじゃないかと思いますが、そんなPCゲーマーでもとりあえず持ち合わせているガジェットが「ゲームパッド (ゲームコントローラー)」ではないでしょうか。
個人的にはGTA5とかウォッチドッグスレギオンとか、その他にもレース系やコアキーパーみたいな2Dゲー系とか、どうもあの辺りはキーマウよりも断然パッド派なんですよね…(^_^;
ということで、PCゲーマーとはいえ何もかもがキーマウ操作ってワケでもなかったりしますから、これまでワタシもオフィシャルのXBOX用コントローラーを必ずひとつ持つようにしてきました。
そんなPCゲームライフの中、以前購入したXBOX用のBluetoothに対応した新型ワイヤレスコントローラーのバッテリがヘタってきたこともあり、買い替えを考えていたところ割りとタイムリーな製品がゲームパッド業界の覇権を握っていることを知りました。
ので、今回はそんな最強ゲームパッド候補とも言える良品をみなさんと一緒に見つつレビューしていきたいと思います。
本日の主役は見出しにさせていただいた中華製のゲームパッド製品。
「BIGBIG WON RAINBOW2 Pro」
という…クッソだせぇ名称 (当社比感覚) のゲームパッドになります笑
ただひとつお伝えしておきたいのが、コチラの製品。
一ヶ月あたりの購入台数が「1000台」というバズり方をしています。
こちらの製品、見た目に関しては賛否両論あるかと思いますが。
所有後バイアスを抜いても、購入前後でだいぶ印象も変わってくるタイプの製品だと思います。
画面上で製品写真を見るしかなかった購入前段階での率直な印象は、よくある無名な中華メーカーが考えたゲーミング×RGB×スケルトンという安直なデザインで作った小中学生に刺さる安価なゲームパッドって感じでしょうか。
ただし、実際に手に取って重みや質感、そして肉眼で実物を観察してみると…割りと印象がガラッと変わるくらいアリアリな製品だということが分かりました。
要は製品写真ほどチープな品質ではなかったんです。
CMや製品写真だけは力を入れがちで、やたらとチープな製品を魅力的に見せることに特化した中華メーカーにしては珍しくその逆って感じの製品ですね。←ある種の差別発言
※ということで見ていこう
ではさっそく開封から一緒に見ていきましょう!
製品を梱包している箱は大手ゲーミングデバイス製品を販売しているメーカーのとさほど大差ない…というか、ほぼ同じようなサラサラでいて頑丈なしっかりした品質の箱でした。
それどころか製品名の「RAINBOW 2 Pro」の印字はちゃんとレインボーに反射してます。
ん?中華製品にしては意外とパッケージにも力が入っているんだなァ…?という第一印象からこのゲームパッドとの出会いが始まります笑
ちなみにワタシが購入したのは専用のチャージングドッグが同梱されたモデルになります。
※パカッと…あら?
コチラが初見、BIGBIG WON RAINBOW 2 Pro がお目見えになった瞬間になります。
えーっとですね、もうこの瞬間で上述させていただいたとおり本製品の「質感」が触れずとも伝わってきて予想を上回ります。
なんかごめん…てなりました笑
なお、チャージングドッグ同梱バージョンに限り交換可能なアナログスティック (短・中・長) が付属してくるようですので、最初の一個目に関してはフルセットバージョンを購入されることをオススメします。
接続方式は 2.4GHz、Bluetooth、有線 方式の全3タイプに対応。
何気に「ジャイロセンサー」も搭載 しておりますので、パッドを傾けての絶妙に微妙なエイムサポートにも対応し、SteamゲームなどPCゲーマー使いに影響なく使えるXinputモードと、Switchモードへの切り替えに対応しています。
購入時はデフォルトではXinputモードになっていますのでPCゲーマーさんはそのままで届いたらすぐにPCに接続して使えますネ。
※公式の製品写真との乖離が激しい…
公式の製品写真て思いっきりスケルトンですごくチープに見えたんですけど、実際の筐体はけっこうスモークが強い黒基調のスケルトン仕様で、フツーにカッコよかったです(^_^;
XBOXボタンの配置にあるBIGBIG WONのロゴマークはトランスフォーマーっぽくて、コレをガキ臭いととるか特に気にならないかは意見が別れるところではあると思いますが…。
なお、このロゴ付きホームボタンも発光する仕様で、パッド全体に張り巡らされたLEDと連動し接続状態やバッテリ状態など警告するインジケーターの役割を持ちます。
ホームボタンはXBOX純正パッドと同様、デフォルトでは押下すると「Windows+G」で開くオーバーレイメニューが展開します。
※各ボタンについて解説するヨ
本製品、とても多機能なので上図を見ながら簡単な解説をしていきます。
ビューボタン、メニューボタンの間にある四角いマークが印字されたボタンは「スクリーンショット」ボタンとなっています。キーボードの「PrintScreen」を押下したときと同じ挙動を呼び出しますから、PCに純正ではなくサードパーティのSSソフトをインストール、常駐されている方はそのアプリの方が優先起動すると思います。
手前下部に並ぶ拡張ボタンは左から「ターボ(連射)」「マッピング」「マクロ」「プロファイル変更」となっております。
中央にはチャンネルインジーターが縦に4つ並んでおり、こちらはアプリなどで登録した各プロファイルを前述のプロファイルボタンを押す度に変更、ローテンションしていくことが可能になっています。
ちなみに各プロファイルもオンボード(内部記録)で保存されますので、本体だけでもほぼ設定できちゃいます。
また、ご覧のとおり下部面には3.5mmのオーディオジャックが搭載されており、こちらは2.4GHzでドングルに接続した状態でもマイクインプットも可能ですから、Switchなどでゲームをされている方々には嬉しい機能かもですね!
なお、R側のアナログジョイスティックの隣についている小さなFNボタンは本ゲームパッド単体のみ、いわゆるスタンドアローンで各種設定を行う際に使用されます。
モチロン、ジョイスティック、トリガー、ジャイロのキャリブレーションもおこなえますので…もうゲームパッドに求められる機能が全部載ってる感じですね…(^_^;
※背面もしっかり作られてる
背面に関してもちゃんと作り込まれてて、チャージングドッグでの接点充電用プラグと、専用調整アプリリンクとなるQRコード印字、後述するグリップ部に備えられたパドル式のボタン、そしてトリガーストッパーが配置されています。
※握りやすく押しやすい
グリップ背面側はラバー加工が施されており、パドルシフト式のボタン、こちらのボタンはマウスクリックと同じ「カチッ、カチッ」と鳴るスイッチ方式になっております。
ちなみに、このボタンものすごく押しやすいです。
※Type-Cコネクタ&拡張スイッチ完備
こちらはゲームパッド上部。
全体的に純正コントローラーにとても似た形状、サイズをしていますが、純正と同じ位置にはペアリングボタン、中央にUSB:Type-C、そして RB / LB ボタンの隣にさらに拡張スイッチを装備しています。
こちらもすごく押しやすい位置にあって、指を無理に伸ばさなくても余裕でグリップを握ったままの状態から届く位置になります。
クリック感は普通のボタンという感じで押下するとX,Y,A,Bと同じような感触が指に伝わりますが、A,Y,A,Bボタンと比較すると割と浅い押し込みになっているボタンです。
モチロン、各カスタムボタンはキーマッピングに対応しており、パッド単体でも専用アプリからでも自由にカスタムできます。
※重量は普通
ワイヤレスにも対応したゲームパッドですから、有線オンリーのゲームパッドと比較すると若干重量がありますが、同じワイヤレス式の製品と比較すると普通かむしろ少し軽量寄りなゲームパッドになります。
※USBドングルはこんな感じ
ドングルはUSBフラッシュメモリみたいな長細い形状タイプで、後述するチャージングドッグ全面にもUSBポートが備えられているのでセットすることができます。
なお、片方にはドングル自体をPC側にプラグインするためのオスコネクタが、そして有線使用にも対応できるようにもう片方にはメスコネクタが備えられています。
レシーバーとして機能し、2.4GHz帯のローレイテンシーのよくあるヤツです。
※チャージングドッグ前
こちらは同梱の専用チャージングドッグを全面から見た図となります。
※サイズの割にちゃんと重量を持たせてあるのでちゃんとドックとしての機能を果たします
実はコレ、最下部にもLEDが備えられていますので、デスク上のゲーミング環境を彩るアイテムとしてもそこそこにイイ働きをします。
※ROCCAT KONE XP Air のドッグと仕組みがとても似ている
ワタシが揃えているROCCATのワイヤレス式ゲーミングデバイスにもこうしたチャージングドッグが付いてきていますが、同じように下部にLEDが付いているので同じような仕組みをゲームパッドにも採用してくれているのはポイント高めです。(モチロン当社比)
※チャージングドッグ背面
LEDが発光してないとただの黒くて四角い塊ですね笑
全面にはドングルがセットできるUSBポートが、背面にはPCとの接続をするためのUSB Type-Cのポートが備えられています。
ちなみに、同梱物にType-C→Aのケーブルが含まれるのでコチラを上述のセッティングに用いると良いでしょう。
※こうなります
コチラがセットした状態です。
パッドにはこんな感じで全面を囲むようにLEDが施されており、色はアプリから好みの発色へと調光することが可能となっております。
いかがでしょうか、BIGBIG WON RAINBOW2 Pro のポテンシャル。
コレでチャージングドッグ同梱バージョンがわずか1万円ていうね。
ということで「中華の闇」とはよく言われますが、この製品はそのイメージを完全に覆す「中華の光」となる発明品だと言えます。
というのも、本製品に唸る世界中のゲームパッド愛好家たちはこのような多機能性にだけ惹かれているワケではないのです…それがこの製品が完全に良品であるという証明。
本製品が文字通り良品である最大の理由はここまでにレビューしてきた多機能性ではなく、実はその中身です。
つまるところ、本当の意味でゲームに、そしてゲームパッドに必要な性能にこそ BIGBIG WON RAINBOW2 Pro が評価されるポイントが存在しています。
しかも、バケモノ級の性能を見せつけてくれてます。
ゲームパッドに詳しい方々が各製品の性能比較をする際に必ず気にしているポイントがあります。
それが「ポーリングレート」という分野。
ポーリングレートを簡単に解説いたしますと。
1秒間に何回デバイスからPCへ情報を送信するかを表す数値になり、一般的に単位は◯◯Hzでカウントされます。
例えば、ポーリングレートが100Hzであれば1秒間に100回の情報を送信をすることができていますよ〜!ということになります。
PCゲーマーのみなさんが愛用されているゲーミングマウスもこのポーリングレートをメーカーさんが研究に研究を重ね追求したデバイスなんです。
競技系のゲームもそうですし、昨今のゲーマーはリフレッシュレートの高いゲーミングモニターも使用しがちですから、要はデバイスが秒間に送信するレートが高ければ高いほど精密なエイミングをしたり、即座に反応することが可能になりますので、ゲームプレイがより正確で精密、スピーディなアクションに対応できるというワケです。
ですから、ガチゲーマーの中ではポーリングレートは高ければ高いほど良しとされています。
※基本的にゲーミングデバイスは1000Hz~の性能を有しています
コンソール向けのUSBコントローラーのデフォルトドライバはポーリングレートが250Hzや125Hzに設定されていることがほとんどです。
たとえばPS4デュアルショックやPS4用のアケコンの場合、ポーリングレートはデフォルトで250Hzとなっています。
その他、各社から販売されているいわゆるブランド品に属するゲームパッドはどうかと言えば、優秀なデバイスで純正品の2〜3倍程度と言えるでしょうか。(400や500Hzくらい)
では BIGBIG WON RAINBOW2 Pro のポーリングレートとは…?
なんと。
脅威の…1000Hzを実現しております。
コレは数万で大手有名ブランドが販売しているようなエリートクラスのハイエンドモデルの2倍〜3倍ほどの性能ということになります笑
そう、それが単体で8000円という安価で販売されちゃってるんです(^_^;
つまり、ゲームパッドなのに 1ms で反応できちゃう正真正銘ゲーミングデバイスとして世に放たれたのがこの中華製コントローラーである BIGBIG WON RAINBOW2 Pro なんです。
実は海外では本製品じゃなくてもPCの設定でゲームパッドの反応速度を1msにしちゃう方法(オーバークロック)はパッドゲーマーの主流になっていて、少なくともパッド勢のTwitchストリーマーさんとかパッドゲーマーで有名プレイヤーさんたちのほとんどがそういったドーピングを施していると言われています。
逆に言えばそれほどまでにガチゲーマーたちが気にしている分野がこのポーリングレート。
本製品はキーマウレベルにまで性能を引き上げ、持たされた初のゲームパッドと言っても差し支えないでしょうから、パッド勢のPCゲーマーさんたちはそれだけでも要チェックです。
ちょっとしたゲーム小ネタも少しだけ。
ワタシは以前から申し上げているとおり競技系のFPSシューターなどは好んでプレイしておりませんが、例えばやられているみなさんなら聞こえてくる議論があると思います。
「Apexはパッドの方が強い」ミタイナ、それです(^_^;
モチロン諸説あるネタなのですが。
ひとつ大事なお話として実はこのハナシには表面的には話されていないポーリングレートの事情が隠されているように見えます。
Apexって昔からエイムアシストがけっこう強く効くからパッド勢の方が強いんじゃね?いやいや、アシストだけじゃ勝てないよ!反応速度が早いキーマウ勢には敵わんでしょ笑
といった論争が度々聞こえくるゲームですよね。(今は知らないけど…)
ただ、前述したように実は先ほどお話させていただいたポーリングレートをイジイジしてブチあげちゃうハナシはごっそり抜けて(隠されて)てます。
唯一のデバイス間優位性であるキーマウの反応速度と同格までゴリゴリにブチ上げたゲームパッドが、さらに強力なエイムアシストによって精密射撃を実現しているワケですから、そうなってしまうともはやデバイス的な優位性はゲームパッドの方にあるとしか言えなくなってきてしまいます。
つまり、そもそもが同じ土俵ではないということになってくるワケです。
モチロン、この点については気づいている方々はだいぶ昔から気づいていて。
むしろ海外では主流のハック術。
ですから、知らない方々はやったもん勝ちの餌食にされてしまっている可能性が否定できない…かも知れません。
そういう意味で見ても、今回ご紹介させていただいている本製品。
今まで自分が強い秘訣をひた隠しにしてきたポーリングレート調整組を追いやる脅威の武器となりそうなんですよね(^_^;
なんたって、別にBIOSいじったりレジストリの書き換えも不要でゲーミングデバイスと同格の反応速度をデフォルトで有している製品です。
APEXをパッドでPCプレイされている方には刺さるんじゃないかなと思いますので、ぜひ購入してプレイしてみることをオススメします。
ということで、最後にちょっと闇深そうなゲームネタも投下しつつ笑
今回は世界最強と言っても過言ではない優秀ゲームパッド BIGBIG WON RAINBOW2 Pro についてのレビューでした。
こちら、個体差、ガチャ要素もあるかとは思いますが一応追記事項として共有しておきます。
購入して一ヶ月経たないうちにまさかの故障が発生してしまいました(^_^;
決してヘビーユースではなく、頻度は週に数時間程度になります。
未使用時はそのまま充電用のクレードルに置いているといった具合。
なお、専用の充電クレードル台やUSBドングルは故障していませんでした。
故障に気づいた時の状況→アサクリでもプレイしようかなァ…と思い、本製品の電源をONするために電源ボタンを長押ししてもデバイスのLEDが発光せず。
充電できていないのか?と思い、本体へType-Cケーブルを直接続しましたが、発光せず。
接続状態を確かめてみたところ、LED系統が死んでいるようで内部的には正常に動作している様子ではあるものの、ここで記事を書いていた時には気づけなかったBIGBIGWONの致命的な弱点に気づきました。
それは、LED系統が死んでしまうと一切のデバイス状況(電源ON/OFFや使用中のプロファイル状況など)が解らなくなってしまう点です。
※中央には現在のプロファイルを確認するためのインジケーターなどもあります
まず正常な状態でしたら有線、ワイヤレス接続ともにエンブレムのボタンを長押しして電源をONにしますが、通電すると…
※全体にLEDが仕込まれています
↑のような感じでデバイス全体がLED装飾によって発光するので、視覚的にデバイスの状態が確認しやすいです。
逆に言うと本製品はこれらの電飾系統が機能しなくなると電源が入っているのかどうかもわかりませんし、プロファイルもどれを使っているのか一切判別不可能になります。
ユーティリティアプリとの接続で設定を試したりしましたが、やはりデバイス側が反応せずで完全に故障と判定しました。
残念なポイントとして、一ヶ月以内に不具合が発生してしまった点に尽きます。
皮肉にも中華の光と銘打ったワタシの個体が光を失うという…笑
品質管理は中華そのものだったのかも知れません。
Amazon経由で購入していたのでとりあえずAmazonに連絡。
メーカーが完全にAmazonに委託している製品となるので、購入後の対応はAmazonが担当。
こういった製品は交換ではなく返金という流れになります。
例えば、ロジクールのように販売元に連絡したら新品を送ってくれて手っ取り早く新品に交換とかもやっていないのはかなりのマイナス。
コレね、正直かなり面倒でした(^_^;
流れとしてはまずAmazonの購入履歴から製品の返金手続きを開始します。
すると返金用のバーコードなどをAmazonが発行してくれますが、それらを自身で印刷して発送用の箱を時前で用意、故障した製品を箱詰めして印刷したバーコードを貼り付けてコンビニや郵便局に持っていって返送という工程が待っています。
これでようやく返金手続きが完了するので、買い直す場合はそのまま同じ製品をAmazonで再購入する必要がありました。
レビュー用に他の製品を購入しようか悩みましたが、結局再度同じ製品(BIGBIGWON)を購入しました。
性能自体はぶっちぎりなのでですね…(^_^;
すでに新しいデバイスは手元に届いているので、二世の方も経過を観察していきたいと思います。
運悪く故障してしまっただけかも知れませんのですべてがそうではないと思いたいですね笑
一応、ワタシの引いた個体が一ヶ月以内に故障したという事実だけは取り急ぎ共有しておきます。
もし仮にまた短期間で故障などが発生するようでしたらまたお知らせいたします。