青山学院大学総合文化政策学部B方式 小論文2018年入学試験に向けて② | ロゴスタガヤス!

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第二回

こんにちは、ロゴスIES小論科の高橋です。

前回は青山学院大学総合文化政策学部のB方式の小論文出題傾向についてお話ししました。
ではなぜ近年の哲学的なデータ読解ではなく、より具体的な文化的事象を社会においてプロデュースする方向になっていくのでしょうか?
前回お話しした通り、総合文化政策は、文化と政策を総合することを目的としており、資本主義社会の価値観ではこぼれ落ちてしまう、生活の必需品としての文化をどのように社会で実現させるかを実践する学部です。

そのようなことができる人材を求めているため、それができるセンスのある生徒をB方式で採用しようとしています。

過去問が手元にある方は、2010年、2011年の出題を見直してみてください。一見すると、地域論や災害論に収まってしまうテーマですが、その中には必ず”文化”に何ができるかを考えさせる力を問います。
そして、2016、17年の小論文も見直してみてください。
2016年ではプラトンのいう「イデア」的理想と、アリストテレスのいう「エイドス」的実相のどちらが良いかを議論する問題であり、これはまさしく「文化が理想とする姿(芸術のための芸術、いわゆる大衆受けがしない現代アートのようなもの・抽象度が高い文化)」と「実際大衆的に受け入れられる文化(売れる芸術、マネタイズすることができる需要がある芸術)」の間を葛藤させる問題となっています。
2017年の『自由論』では、功利主義道徳という概念を広めたJ・Sミルの理想である「道徳が完全に行き渡った社会(利他的な社会・人と協働することが幸せである社会、お金的ではない)」と「功利主義経済的社会(利己的な社会・金銭的な優位を重視する社会)」の間で葛藤させる問題となっているのです。
つまり、文化とは本来は資本主義的なものと相容れないものである、けれど資本主義的な社会に文化的なものは必要であり、なぜ必要なのか、どうしたらそれをできるのか。

これを確実に考えさせる問題になっていることは、間違いないです。そこで今年はより、それをバーチャルに、回答をしていく中でさせる問題が登場するのではないかと考えられます。

そのためには、様々な文化経済的な現在の状況を把握する必要があり、様々な文化的なマネジメントがどう行われているのかを、読書などを通じて学ぶ必要があります。
このような文化経済やアートマネジメント的な対策をすることによって、青学総文の小論を攻略することができるでしょう。

では実際どのようなやり方で、対策をしていくべきなのでしょう?
これはまた次回にお話しさせていただきます!

 

ロゴスIES小論科 青学総文担当 高橋