福岡県公立高校入試(理科) | 勉強で困らないために

勉強で困らないために

成績が上がらない。そもそも勉強しない。「どうすれば?」よりも「どうあるべきか?」
教育の王道を突き進む『学習塾LOGOS』(福岡県春日市・太宰府市・大野城市)の代表が考える勉強の本質とは。

《大問1》

問1 

敢えて「双子葉類」。

アサガオを合弁花として覚えている生徒は多いが、そもそもそれは双子葉類に含まれる。簡単な問題のように見えて確かな知識を要する問題。


問4

根毛。柔毛,肺胞に並ぶ「表面積」3兄弟?の1つ。

きちんと準備ができていれば書けているでしょう。


《大問2》

問3

生殖細胞の染色体は半分になることに注意。

勢いあまって「3」を選びそうな怖さはある。


問4

子が親の染色体をそのまま受け継ぐことで,まったく同じ形質になるため。


《大問3》

問2

理科の計算問題としてはもっとも基本的なもの。

ミスなく解けていれば良いが。


問3

「物質の種類によって密度」が決まっているから。

なのだが,この記述の書かせ方は少し意地が悪い。

~が決まっているから。に続くように書けばそうなるのは分かるが,それは今回の実験による考察ではなく単なる知識。デキる人ほど一瞬戸惑ったであろう。

え?これでいいの?という感覚で少し考えたはず。


《大問4》

問1

実験の規模が小さくなり・・の流れに乗って,「少ない量の薬品」で・・と「薬品」からイメージできるか、または教科書でここの実験のところを覚えているか。

何にせよ差はついたであろう問題。


問2~4は基本通りの問題。


《大問5》

問2(2)

今回出る可能性が高かった鉱物。

セキエイには反応したはずで,もう一方をカクセン石とできたか。

問2(3)

~が小さかった。に合わせる。

「含まれる有色の鉱物の割合」が小さかった,としたい。


《大問6》

問1

風力「1」!!

「2」ではなく「3」でもなく敢えて「1」なところに,少しずつ差をつけたいという意思が感じられる。

先をちゃんと突き出しているか。


問4

小笠原気団の勢力が強くなり,

は大丈夫でしょう。



《大問7》

問1

熱量を容器の外に逃がしにくいため。

これはしっかり準備していないと厳しい。


問4

勢いあまって「C班」を選ばないよう注意。

そしてこれも,「電気抵抗の小さい電熱線のほうが発熱量が大きい」ことは,実験の考察など無くても彼らは知っている。

え?それでいいの?と不安にさせる問題である。


《大問8》

問1

(2.2+4.7+7.2+9.7)÷0.4=59.5

という計算問題。


÷0.4のところを÷0.1にしていないか。

そこだけだ。


問2(1)

速さが「時間」とともに一定の割合で変化する。

のだが,この文で「時間」を書かせようという発想がすごい。

むしろ時間とともにどうなっているか?

ではないのか?(笑)


問2(2)

このパターンはおそらく初めて見た。

2人の会話形式なのは最近多いが,○○さんの意見が正しければこう,△△さんの意見が正しければこうなる。と,間違えている場合の事象についても触れさせるのは珍しい。


生徒たちは「それはこうなる」ということを学校で習うから知っているが,その一歩前のことを問われるイメージ。


問3

これはこの単元の定番。

高さが等しい=位置エネルギーが等しい

ので,坂を降りたところでの速さは同じ。



以上,生徒たちは異口同音に「理科はできた」と言っていたが,彼らの手応えほどは点数は来ないと思う。

小さなトラップがふんだんに散りばめられており,点数を聞かされて驚くパターンだ。


しかし逆に,文章を読み、またしっかり資料を読み込めば,さほど準備していなくても30~40は超えてしまう。


最近の傾向なのだが,日頃デキる人には厳しく,日頃苦戦している人には易しい問題だった。


平均は40前後と見る。