さて、福岡県の入試制度やご家庭の動向に少しずつ変化が生まれている中で一つ現状としてお知らせしたいことがある。
それは生徒たちが目標とする高校がいくつかに偏っていることだ。
LOGOS関連地区であれば、
生徒たちの視線は公立ならば筑紫中央、私立ならば九州産業に集まっている。
もちろん学年上位5〜10%は筑紫丘や春日を目標とする人が多いが、それでも滑り止めとしては九産を選択する生徒が多い。
各高校でオープンスクールが開催されているが、九産は予約が取れない。笑
筑紫中央も3000人超が行くらしい。
なぜそうなるのか。
たとえば筑紫中央高校は校舎が新しくなり、また駅近(エキチカ)で、春日市大野城市太宰府市のすべてに近く通いやすい。
「家に近い」はいまや高校選びの最大のファクターになった。
しかしそれだけの理由とも思えない。
これは九州産業高校でも同じことが言えるが、「みんなが行きたいって言うから」が最大の理由と見ている。
「みんな」って誰なん?笑
毎年どこからともなく「みんなが行きたい」というウワサになり、どんどん膨れていって、まさにバブル的人気となっている。
それ自体は良いのだが、ところで多様化ってなに?
と思わないでもない。
世の中の価値感は多様化し、それぞれの個性を尊重しましょうーなはずなのだが、それとは裏腹に「家から通える高校」を最優先し、「みんなが行きたいからそこにする」が一般的になっている。
むしろ視野は狭まり、多様化とは真逆の現象が起こっている。
結局、多様化とは、あくまでマイノリティになったときのセーフティネット的な思想のようなもので、むしろそうならないために一箇所にどんどん人が集まっているような状態だ。
最近では高校選びを「子どもしだい」というご家庭が増えている。子ども次第ということになると、一箇所集中は加速する。生徒たちはさまざまな情報をもとに判断するのだが、その情報の9割が「子どもどうし」のものなので、よく出どころの分からんデマみたいなのも判断材料になる。結果、「みんな◯◯高校に行く」ことになる。
また、ここにも思考力不足が影響している。
自分で考えるという生活習慣が乏しくなっていることも、「みんなで行く」ことにつながっている。主体的に何かを判断し行動する、そういう訓練が日頃の生活の中にないので、これもその原因の一つだろう。
昨年、入学者が増えすぎたことで、私立高校のいくつかは県から何かしらの指摘を受けているという話を聞いた。
ちょっと待ってほしい。
私立高校側には何の落ち度もない。
無償化を決めたのは国だし、中学生たちがそこに行きたいという気持ちは高校側からはどうしようもない。
公立高校を志望していたが、ザンネンながら不合格であった。→泣く泣く滑り止めの私立高校に通うことになり、学費も嵩んでしまう。→しかし学費がかかる分、施設は充実しているし、通ってみるとイイ学校じゃん。→3年後の大学受験で花開く!
というのがこれまでの流れであったが、
私立無償化(ちなみにこれはあくまでも授業料の助成であり、完全タダではない)によって、さほどの費用がかからず充実した設備を享受でき、大学受験など進路に関しても手厚いのだから、私立高校の人気が高くなるのは必然。
そこで公立高校側が生徒確保に持ち出したのが「特色選抜」(試験無しの書類審査)であり、その軽薄さを考えても、公立高校の生徒が減っていくのは自明である。思ったとおり公立各校の学力レベルはトップ校を除き、年々下がっている。私立高校ほどの手厚い進路指導をすることもない。もはや古くから福岡県内に存在する「公立のステイタス」以外にアピールするものがない状態だ。これでは苦しい。
見学にいけば、公立も私立も関係なく、どの学校も生徒たちは明るく挨拶などもしてくれて、好感が持てる。どこもいい学校。
もっとバランスよく志願校が振り分けられれば良いが、世間の画一化が加速する中では難しそうだ。
11月にはLOGOSも面談時期に入る。
みんなの将来に希望が持てるよう、しっかりと準備して臨みたい。