野球チームを作ったり、お笑いのイメージキャラ、仮装大賞の司会者で有名な萩本欽一さんこと欽ちゃんの本からの引用…
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欽ちゃんのリハーサルは「長い」とか「しつこい」とかって、評判があったけど、それはホント。
たとえば、『欽どこ』なんかは、リハーサルを20回くらい繰り返した。
20回もリハーサルをやると、見栄晴みたいなヤツでも、ホッとするのよ。これで、もう、さすがに大丈夫だろう、ってね。
学校から帰ってきた見栄晴が、
「ただいま~」
お父さん(欽ちゃん)が、
「お帰り~」見栄晴がキョロキョロしながら、
「お母さんは?」
お父さんが、
「台所だよ」と答える。
こんな場面を20回リハーサルして、さぁ、本場。
学校から帰ってきた見栄晴が、
「ただいま~」
と言っても、お父さんは、何も言わない。
「ただいま~!」
見栄晴がもう一回、ムキになって言っても、何も言わない。すると、見栄晴が焦り始める。
「ちょっと、聞いてるの、お父さん」
「お願いだから、お帰りって言ってよ!」
そこで、やっと、
「ああ、お帰り、さっきから知ってたよ」
見栄晴は少しホッとする。
「お母さんは?」
お父さんは、適当な感じで、そのへんを指さしながら、
「あっち」
見栄晴はリハーサルどおり、台所のほうへ歩く。
「なんでおまえ、知ってんだよ!」
再び焦った見栄晴が、
「えっ、いやいやいやいや……」
と、立ち往生する。
これで、コントが成立。
リハーサルは、アドリブを引き出すための方法だったの。見栄晴にちゃんとしたアドリブなんて、期待できないわけだから、ホッとさせて、ギョッとさせて、アドリブを引き出したの。
これは、ほかのタレントさんにもいえることで、同じことをやりすぎると飽きてくるじゃない。飽きたところで本番に入ると、自然に違うことがしたくなって、それがアドリブになったの。
『快話術』
萩本欽一著
飛鳥新社
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私に限らず、多くの英語学習に拘る人は例文を暗記しなさいと言う傾向がありますが、欽ちゃんのリハーサルは英語の例文を暗記する事に該当すると考えてみて下さい。
暗記してもういい加減飽きたと感じれる頃に英単語を入れ換えて違う英文を作れるのではないか?と欽ちゃんの話を読んでて感じたのです。
中学生になったら最初に習う
「I am a student.」
なんかも、「もう覚えちゃったよ!暗記しちゃったよ!」となる頃に初めて、「I am~.私は~です。」というパターンを覚えて、流暢にアドリブで
「I am Goku.(オラ悟空。)」
「I am Doraemon.(僕はドラえもんだよ。)」
「I am Gian.(オレはジャイアンだ。)」
と次から次へと自分自らで英文を作成出来ると思うのです。
人間は同じ事にマンネリを感じたり、飽きた、もううんざりと感じるものですが、この一見するとマイナスに思えることも見方を変えたら
「殻を破るシグナル!」
「型から離れて、成長出来る証拠!」
というプラスのものだと思うのです。
同じ英文をただ読むだけでは英作作成能力は付かないというのはこう考えたら違うのではないか?、同じ事をやりまくるから違う事をしたくなるのが人間なんだし、それの繰り返しで英会話も出来るようになると思います。
語学学習には例文(台本)を覚えて、アドリブが自然に出たら認識が深まるというプロセスが存在するという事を強調して話は終えます♪