「あす投票 繁栄と安全、判断の軸に 地殻変動見据え熟慮の一票を」

と見出しに書いてある新聞。

何新聞でしょう?

自民党機関誌の自由民主?NON NON。

公明党機関紙の公明新聞?違います。


産経新聞の社説「主張」です(2009/08/29 MSN 産経ニュース )。

流石、自民党の第二機関紙。


中身を見ると「主張」の主張はそのまんま自民党の主張と同じで例えば、

「日本の繁栄と安全を決するきわめて重要な意味を持つ選挙」

とし、同盟含め軍事力の拡張を是とし、暗に民主党を批判し、また

「ムードに流されるな」

と書いては、投票を明らかに自民党へ誘導しようとしている。


日本の繁栄と安全を決する?

冗談じゃない。

繁栄どころか今の国民は貧困に喘いでいる。

国民生活を立て直すのが優先です。


安全?

国民生活が疲弊している状態で何が軍事か?

古今東西内政より軍事を優先して栄えた国はない。

必ず衰退の一途をたどっている。


ムードに流されるな?

前回の郵政選挙はムードに流された選挙であることは明らかですが、今回の選挙はこの4年の自公政権、是か非かの審判を下す選挙であり、非なら政権交代は当然です。

産経新聞はこの視点が一切抜けており、自民党へ投票を誘導するための争点そらしを行おうとしているにすぎません。

このような争点そらしは有権者の投票を誤らせてしまいます。


考えるべきは、まず自公政権4年の是非。

そのうえでマニフェスト比較。


明日の投票へ行く前に気になる政策だけでもいいので、まず4年前の自公マニフェストと今回の各党マニフェストを読んだ上で、マスコミに流されず、自分が信じる候補・党へ投票しましょう。


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どうやら、投票率70%越えの可能性が見えてきたようです。

投票率65%までの予想獲得議席数は計算していたのですが、70%越えは予定外でした。

8月19日の記事「大雑把な計算ですが…。 」で投票率60%のときの議席予想をしておりましたが、あれより随分変わることにあると思います。


「常識」と言われると人は弱いようで、議論をしていてもその一言がでると返す言葉がなくなってしまいます。

「常識」が永遠不変の真理のごとく勘違いされているためです。

もちろん、本来「常識」は永遠不変のものです。

例えば、「地球上では物は高い所から低い所へ落ちる」は常識です。

しかし、私たちが使っている「常識」はどうでしょう。

所詮現代に生きる者たちの共通認識に過ぎないということになれば、必ずしも異なる認識を持つ者が誤っているとは言うことができません。


その「常識」が洗脳によって植え付けられたものだとしたら?


今回私たちはその常識と対峙しています。

「予算の組み替えによって財源は出てくる。」

多くの人は疑っているのでしょう。

私も支出の細目を知らないので可能なのかわかりません。

しかし、仮に民主党中心の政権ができて財源が出てきたら、

「財源は消費税増税によってしか生み出せない」

という常識が洗脳により植え付けられた嘘であったということになります。


それどころか、それ以前に

「自民党は政権担当能力があり、民主党にはない」

という、常識とも戦っています。

マスコミと自民党の連合軍に植え付けられた常識です。

私は、これは全くの間違いであると思っておりますが、国民の多くはそう思わされているはずです。

確かに経験は足りませんが、それは能力とは無関係です。

以前から民主党に政権担当能力はありましたが、政権奪取能力がなかっただけです。


経済成長政策、外交、防衛、…様々に常識として疑ってこなかったことがありますが、果たして4年後も常識として残っているでしょうか?


私が「洗脳の上に立つ常識」を実感したのは、冷戦終了の時でした。

それ以前の東側諸国に対するイメージ・常識はベルリンの壁の崩壊とともに崩れ去りました。

30代以上の方は、旧ソ連について思い出していただいたらいいと思います。

70代以上の方は、アメリカに対するイメージが戦中、戦後でどのように変わったのか思い出してください。


常識は真理ではなく単なる共通認識、むしろ共通思想と言った方がいいかもしれません。

洗脳の上に立つ常識にとらわれず、真理の目をもって判断していきましょう。


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自民党を変えると言って選挙を戦っている候補者。

有権者は自民党がどうなろうと知ったこっちゃないのですが…。

自民党がダメだと言っているようなものじゃないの?


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40日…長かったですね。

ようやく明後日投票できます。

待ちきれずに期日前投票した方も多いのではないでしょうか?

期待半分不安半分です。

民主圧勝の勢い維持、自民は激戦区で猛追…読売情勢調査(2009/08/28

および、昨日の朝日新聞中盤の情勢調査を選挙区ごとに見てみると一部の選挙区で明らかに自公と民主の差が詰まってきている。

これは、自公のネガキャンが功を奏して盛り返してきたわけではなく、民主候補が気を抜いたわけでもなく、むしろ有権者の気の緩みであろうと考えます。

「民主党に勝たせすぎていいのか?」

という、マスコミの誘導に乗った結果でしょう。


「民主党に勝たせすぎていいのか」

をTVで堂々と訴えているコメンテータもおりますが、これは公職選挙法違反ではないのかな?


情勢は報道が伝えるような民主党圧勝ではないと見ます。

小選挙区であれば、一票でも上回れば1議席となるためそう見えますが、票差自体は微妙な選挙区が多数の模様です。


今回の選挙は、政治を有権者の手に取り戻せるかどうかの選挙です。

そのためには切り捨てるべきものは切り捨てて前に進まなければなりません。


公職選挙法上、選挙期間中生データの公開は禁止されております。

つまり「民主圧勝」は世論調査を行った上で独自の分析を加えて、というと聞こえはいいのですが、各紙思惑をもって報道しているのです。

これが、240議席ぐらいなら勝ち馬に乗ろうと考える人もおりますが、300議席という話になれば勝たせすぎと揺り戻しが強くなります。

そういう思惑をもって報道しているとみなければなりません。


民主党は大手マスコミに対しても既得権を排除するような政策を打ち出しております。

(『神保哲生:検証・民主党政権で日本はどう変わるのか!<第5回>大手メディアが決して報じない、「メディア改革」という重要政策の中身 』に詳しく載っております。)

元々マスコミは民主党とは対立しているのです。

一見、民主寄りの報道をしている様に見えるメディアも実際は「ばら撒き」であるとか、「民主は不安」などという言葉を挟み有権者の潜在意識に民主に対する批判を植え付ける作業を怠りません。


マスコミの思惑に騙されず、自分の信じるままに一票を投じましょう。


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先ほど、7月の完全失業率が発表されました(2009/08/28 asahi.com 他)。

過去最悪を更新です。

4-6のGDPが発表された際、個人消費はばら撒きにより多少改善を見せましたが、設備投資や住宅投資は減少を見せており、これに加えて失業率が悪化となれば、今後の個人消費も期待できません。


ばら撒くならば、個人消費UPから企業の設備投資の改善、さらには失業率の減少へとつなげなければ意味がありません。

一時的な個人消費の改善しかもたらさない政策は単なる無駄遣いです。

もちろん、雇用については多少タイムラグがありますから、すぐには効いてこないということがあり、現時点での判断はできませんが、7-9のGDP成長率が今から不安です。


「自民内で公然と「舛添総裁」待望論 反転のきっかけ狙う」(2009/08/26 asahi.com×ANN

やはり、自民党は舛添総裁という話を持ち出してきた。

あの党は一切反省がないなあ。


熱烈的自民党支持者が消去法で「総理にふさわしい政治家」に選んだにすぎないのに、自民党員は切り札かのごとく勘違いしているようです。

有権者のほとんどは、舛添が口だけのパフォーマーであることを知っており、総裁になったところで麻生総理と同じ運命をたどることは火を見るより明らかです。

むしろ、政治家としての能力は麻生総理より低いのでさらに無残な結果に終わるでしょう。


これまでは、官僚におんぶにだっこで何とかやってこれた連中が、野党になり官僚には頼れず、トップもあれでやっていけると思っているのでしょうか?


私が自民党員なら全く別の人を推しますがね。

まあ、自民党がどうなろうと知ったこっちゃありませんが。


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反省がないといえば、塩谷文科大臣発言

「目先のお金につられて、みんなそんな(政権交代の)雰囲気になっているのかな、という気もする」(2009/08/25 YOMIURI ONLINE 他)

自公に対する積もり積もった恨みつらみが今の雰囲気に繋がっているとなぜわからないのでしょうか?


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この人も反省ないですよね。

森喜朗。

「非正規社員や労働組合の事務員、キャバクラ嬢に至るまで、あまりにも国政をまかすには如何(いかが)かと思われる」

などというビラをまいたと伝えられております。(2009/08/25 asahi.com

このような考えをもつ人に…。

これ以上書くと公職選挙法違反になるかも知れませんので自主規制。


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ほとんど話題に上ってませんが、これってどうなの?

「人材派遣大手のパソナ、会長に竹中平蔵氏」(2009/08/26 asahi.com

やりたい放題。


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総選挙とともに重要なのが、最高裁判所判事の国民審査。

よく吟味して、判事にふさわしくない人には勇気をもって×印を。

総選挙の方もマスコミに惑わされず、人の誘いに乗らず、自分の考えで貴重な一票を。

「総選挙の投票終了時刻、繰り上げる投票所3割に」(2009/08/25 asahi.com×ANN

そこまでするかね。


みなさんは、このような妨害に負けず、間違いなく投票しましょう。

目指せ戦後最高投票率76.99%越え。


公職選挙法138条の3の要請により世論調査の生データは出せないことになっています。

つまり民主党300議席という新聞やテレビ報道は加工したデータであり、信ぴょう性が疑われるのです。

騙されず、自分が信じる候補・政党に投票しましょう。