もうすっかり「師匠」、でした。 | 風の吹くまま

風の吹くまま

怪談を語り、ウクレレ漫談で世相を切り、落語を演じる・・・実は「聴き屋」です。

こじんまりとしていて、演者との距離も近く、

(マイクはあるけど飾りで)肉声が聴ける「池袋演芸場」は好きな小屋です。

 

毎年正月二の席は小三治師匠が主任だったので、

毎年凍死しそうになりながらも早朝から並んで通っておりました。

いまや懐かしい思い出です。

 

上野鈴本から始まった、真打昇進披露興行、蝶花楼桃花師匠、

池袋の千秋楽に行ってまいりました。

 

もちろん、今日も着物男子。

今回は上野「藤木屋」さんで作っていただいた、黒と赤の半身の着物にて。

 

開場の2時間前くらいには着いたのですが、もう長蛇の列。

桃花師匠、さすがの人気です。立ち見が出る盛況でした。

 

池袋はやっぱり演者さんの肉声が聴けるのが魅力です。

 

一花さん、久しぶりでした。もうすっかり余裕、貫禄の高座で、

姉貴分の桃花師匠をしっかり立てて前説まで、と噺もしっかり「黄金の大黒」。

一之輔師匠も久しぶりでしたが、やっぱりさすがの面白さで「かぼちゃ屋」。

 

真打昇進披露口上は、玉の輔、小さん、桃花、小朝、市馬(敬称略)で。

 

大初日は大泣きだった小朝師匠も、さすがに慣れて、しっかりと笑いをとりつつも

師匠の愛を感じる口上でした。

 

今日のヒザは、小猫さん。

大初日は口上がおして、5分の持ち時間でしたが、今日はたっぷり。

でも、自分の持ち時間を削って、トリの桃花師匠に渡すあたりが粋でした。

 

その桃花師匠、今日のネタも大初日でネタ下ろしした難しいハメものの

「紙屑屋~天下一浮かれ屑より」。

もうすっかり自分のものにしてました。

ほんとにトリをしっかり務められる真打の噺っぷりでした。

 

これで、池袋も無事終えて、残すは国立演芸場。

でも、そこからが本当のスタートですね。

 

お客さんもみんな暖かい。いい芸人はお客がつくる。本当にそうですね。

それもまた桃花師匠の人柄でもあります。

小朝師匠もホッとした半分、淋しさ半分でしょうね。

5年後、10年後、どんな噺家になっているか、本当に楽しみです。

 

でも、以前の様に気軽にはもう話せなくなってしまいましたね。。。それもちょっと寂しく。

 

と、蛇足ですが、やっぱり着物で出かけるのはいいものだと、つくづく。

やっぱり自分は着物が好きなんだなーと再確認した日でした。

今年は浴衣も着よう。

 

【このパネル、実物大なんですよ】

 

◆真打昇進披露興行

春風亭枝次「道灌」

春風亭一花「黄金の大黒」

カンジヤマ・マイム パントマイム

鈴々舎馬るこ 漫談

春風亭一之輔「かぼちゃ屋」

 

五明楼玉の輔「つる・改」

林家二楽 紙切り

春風亭小朝「代書屋」

柳亭市馬「山号寺号」

 

<仲入り>

 

真打昇進披露口上 玉の輔・小さん・桃花・小朝・市馬

すず風にゃん子・金魚 漫才

入船亭扇遊「たらちね」

柳家小さん「無精床」

柳家小満ん「悋気の火の玉」

江戸家小猫 ものまね

蝶花楼桃花「紙屑屋」

 

【来場者全員プレゼントタオル 今日はこの色でした】