冬の終わり頃に安く買えたので、ダウンロードだけはしておいたがなかなかプレイするタイミングがなく、ようやくクリアできた。
このゲームは殺人事件が発生する…が、ミステリーとは言い難い。真犯人は誰かとか、どんなトリックを使ったなどを真面目に考えると拍子抜けするだろう。
ストーリーを引用するとこんな感じです。
要するにヒロインが誰かをかばったか守ったかして殺人犯の罪を被っただろうからそれを解き明かすことが目的になる。ちなみに被害者はイラストもないモブキャラです。だからと言ってメインキャラと無関係とは限らないが・・・。
公式サイトや本編からキャラの画像を引用すると
キャラは魅力があるのでそれを楽しめるなら損はしないが、個人的にやりたいのはあっと驚くミステリーゲーなので作風は合わなかった。作画は結構好きだが…。
ルートはまず3人分あり、それぞれちょっとずつ新事実が明かされ、4人目のヒロインでトゥルーエンドルートになるが・・・。なんというか・・・本当に事件を解決したいならもっと早く言えよ!というような情報を後出しされた感の方が強い気がした。
選択肢はほとんどなくバッドエンドが1つだけあるが、どうせならもっと欲しかった。
それとトゥルールート以外は事件が未解決のままヒロインと結ばれて終わるのでスッキリしない。
このゲームはミステリーというよりも、各キャラの境遇がそこそこ重くシリアスで、今笑って普通に生活できるのが奇跡みたいなキャラもいる。それを乗り越えてどう生きていくかがテーマとなるだろう。しかしそれをもっと前面に押し出して、かつそれを殺人事件と結び付けて欲しかった。
キャラと設定は悪くないが、それを殺人事件のミステリーにするにはどうしても印象が薄いと言わざるを得ない。
例えば全員が精神的に限界寸前で、誰が事件を起こしてもおかしくなく、
・認知症の祖母を楽にさせるために仕方なく殺す
・いじめの犯人に復讐する
・毒親を殺す
・妾の子が父親に復讐する
など、全てのキャラが殺人の動機を持った一触即発の状況にできれば緊張感が高まり、バッドエンドの幅も広がる。重い背景があるならそれを有効活用して欲しかった。
500円で買えたのであまり文句を言うべきでないが、もっと面白い作品になるポテンシャルは秘めていただろうと思う。
エロシーンで主人公のセリフが毎回「エロすぎ。」なのがちょっと笑った