地域価値創造コンサルタント 須田憲和 -6ページ目

地域価値創造コンサルタント 須田憲和

地方自治体と連携した官民パートナーシップにより、地域の価値を創造する活動を展開。地域活性化、地域振興、まちづくり、ブランド構築、農商工連携、6次産業化推進、協議会運営、PR戦略、観光推進、再生可能エネルギー、各種セミナー講師、ファシリテーター等。ブログ

 昨年度から青森県十和田市の6次産業化促進支援事業にて6次産業化促進支援事業アドバイザーとして活動させて頂いており、受講生の中から2事業者様が、新たに「6次産業化・地産地消法」に基づく認定事業者となることができたことを嬉しく思います。しかし、あくまでも認定事業者になることが目的ではなく、これからがいよいよ本番でありますので、引き続き気を引き締めて支援していきたいと考えています。

 十和田市では、さらに6次産業化への取り組みを幅広く支援する為に、今年度もステップバイステップ方式での勉強会を開催してまいります。

 地域連携や広域ネットワークも見据えた展開を模索する為、今年度からは近隣地区の方々にも参加いただけるようになりました。青森県のサポートセンターや地域センターとの連携も頂くことで、地域全体で取り組むモデルを構築していきたいと考えております。

 先日、今年度第1回目の勉強会を開催し20名弱の方に参加いただくと共に、新聞記者の方々にも取材を頂くことができましたので、盛り上がりが出てきたことを嬉しく思います。
6次産業化プランナー アドバイザー 講師
となりの方は、一緒に事業を推進している影山先生(6次産業化プランナー)
6次産業化プランナー アドバイザー 講師

今年度(前半)のカリキュラムをご紹介させて頂きます。

■平成26年度 6次産業化促進支援事業カリキュラム

第1回 6月17日(火)14:00から16:00
【6次産業化とは】
① 6次産業化とは
② 6次産業化における事業動向を知る
③ 生産者からメーカーになる心得

第2回 7月28日(月)14:00から16:00
【商品開発】
① コンセプトワーク
② 価格設定のコツ
③ 市場調査・顧客調査の方法

第3回 9月9日(火)14:00から16:00
【加工・品質管理】
① デザインとは
② メニュー開発提案
③ 5S

第4回 10月17日(金)14:00から16:00
【販路開拓】
① 販路開拓とは
② 仕様書、POP、プレスリリースの書き方のコツ
③ 商談会、展示会出展のコツ

第5回 11月7日(金)14:00から16:00
【ネットワークとまとめ】
① 地域ブランドを考える
② 広域ネットワークでの取り組み
③ まとめ

また、状況を掲載していきたいと思いますので宜しくお願いします。

※6次産業化中央サポートセンターの6次産業化プランナーとしても登録頂いておりますので、何か相談がございましたらお気軽に中央サポートセンターへお問合せください。

6次産業化中央サポートセンター
http://6sapo-center.net/

プランナー紹介ページ
https://sys.6sapo-center.net/?planner/14

十和田市ホームページ
http://www.city.towada.lg.jp/docs/2014050100045/


 6次産業化プランナーの活動と地域活性化の活動の両方に属する分野に「観光農園」というテーマがあります。道の駅のコンサルもしているので、「観光農園」からヒントや改善点、気づきを多く得ることもあり、青森県の「あぐりの里 おいらせ」へ寄らせて頂きました。
http://agurinosato.jp/
青森県上北郡おいらせ町向山東2丁目2-1684

 観光と農業そして商業を組み合わせた総合観光農園となっており、施設の中には「農産物産地直売所」「奥入瀬広域物産館」「農園レストラン」「熱帯果樹園」「観光いちご園」「天然温泉足湯」等々があり、小動物と触れ合うスペースもありました。

 関連施設の敷地面積合計は約8000㎡。年間42万人の来場者があると教えていただきました。
  あぐりの里 おいらせ

  あぐりの里 おいらせ

 道の駅や産地直売所の単独施設でも、地元産品や新鮮な物を販売していますが、それだけでなく、その場で手造りをしているところを見せながら販売しているという点と、体験型の施設があるという点において、来客者の満足度を上げる要素を持ち合わせていると考えられます。
 しかも、単純にそれらの施設を配置するだけではなく、エリア内の人の流れをどのようにデザインするか、入り口から入った後、どうやって、どのあたりでワクワク感を芽生えさせるか、また、手軽に購入できる商品をどのような場所に配置していくか等々たくさんの工夫が凝らされています。
 同じような施設であっても、来客数の多い施設は、このような見えない工夫が緻密にされているわけです。

 なぜ、この位置にいきなり食堂がある? なぜ、加工品販売している施設と産直物を販売している施設の距離をおいている? なぜ、足湯を施設内の隅のエリアに設置している?  なぜ、手造り工房を分離しているように見せている? 全部、大きな意味と狙いがあると考えます。

みなさんも、このような施設へ遊びに行ったときには、すこし視点をかえて、運営側は何を感じてもらいたくて、このような仕掛けにしているのかを推測すると面白いと思います。(ただ、大半の施設は、これらのことが理解されないまま、テナントを打算的に配置している場合もありますので、その場合は、改善方法をイメージしたいところです)
 
 今回の訪問は平日の午前中でしたので、お客様はまばらでしたが、前回行った昼時には、かなりの人がいた上に、農園レストランも満員で、待ち時間もありました。
 農園レストランでは、地元食材にこだわったメニューや自社農場で栽培された食材を提供されており、その時はバイキング方式で好きな物を選んで好きなだけ頂くことができました。 近隣地区の価格帯からは、すこしだけ高いかなと思いましたが、提供されている物をみると納得できますし、さらに満足感を得た思い出があります。 たぶん、地元の方々も含めて、リピーターが大勢おられると思います。
 
 道の駅のコンサルをしている中で、施設内にレストランや軽食コーナーを併設している場合、地元食材を使った食事をどのようにメニュー化するか、そして、食べてみたいと思ってもらえるような工夫をどうするかという事を考えますが、実は、これが施策における一つの大きなポイントでもあります。(滞留時間の増加・土産品の購入促進にも貢献)

 施設全体の売上を考えた場合、産直や加工品の販売だけでなく、レストランや軽食コーナーの売上をどのように伸ばすかという点が収益性においての分かれ道になります。
一般的に、産直に出している農家さんは、販売金額の15%から20%程度を運営者に手数料として支払います(他にも出店料が少しあります)。 逆に言えば、道の駅運営者からすると、たくさん売れても収益的には、それだけに頼ることは出来ないという事になります。
 お土産や加工品を販売しても、大半は委託販売なので、こちらも手数料としては、最大30%程度となります。となると、経営を維持するために何をしなくてはいけないかというと、来客数の増大を狙った施策展開や、自己運営のセクションを持つ事を検討したり、WEBでの販売等を展開する方法を考えなくてはいけません。
 
 施策を打つにしても、イベントをするにしても、何をするにしても、前提となるのは、現状分析です。

 売り場セクションごとの、月別売上やレジ数はもちろんのこと(季節要因分析と購買単価推移分析)、日ベースでの通常時とイベント時の差分析(イベント効果推測)、来場者数の把握と、来訪者エリア(地元・県内・県外)分析、近隣地区のイベントを調査して、そのイベント開催における関連性分析等々、経営を改善するヒントがたくさん見いだせます。 ただ単にコストを下げるとか、条件を変更するだけというのは、さみしい限りです。
 
 これからも道の駅の経営改善と組織強化(関連事業者同士の関係において問題を抱えている事例も多いので)を応援していきたいと考えています。
 
 余談ですが、日本で最も有名な総合型観光農園施設は三重県にある「伊賀の里 モクモク手作りファーム」だと思われますので、もしよければ参照してみてください。
http://www.moku-moku.com/


 Googleやyahooの検索において、検索結果として上位表示される事は情報発信やブランド化をする上でとても重要であります。SEO対策にも様々な手法があり、高い費用をかけて競い合うわけですが、検索エンジン側もアルゴリズムを適時に変更していますので、過去に結果が良くても、それが将来にわたって補償される物ではありません。常に対策をしなくてはいけないので、難しい分野となっています。

という事で、私のホームページの検索結果を久しぶりに確認してみました。

私は「地域価値創造コンサルタント」としてブログを運用しておりますので、当然、「地域価値創造」では、1位です。(めずらしいキーワードですので当然ですが・・・)

次に「地域価値」でも調べてみました。(こちらも一般的なワードではないのですが)
結果は、キーワード検索 4050万件中 2位でした。(2014年5月22日現在)

「地域価値」で検索

次に、私のページのアクセスログで比較的アクセス数が多いページ「物から事へ」を調べてみました。
結果はキーワード検索 1億1800万件中 1位でした。(2014年5月22日現在)

「物から事へ」で検索

ちなみに、私が担当しているNPO元気な日本をつくる会(地域活性化・官民連携・地域振興・まちづくりを展開している団体)でも検索を掛けてみました。
こちらも「元気な日本をつくる会」は個別名なので当然1位ですが、すこし範囲を広げて、「元気な日本」で検索しましたら、1300万件中 1位でした。(2014年5月22日現在)

「元気な日本」で検索

こちらは、第2位が首相官邸、第3位と4位が外務省、第5位に文部科学省が続いていますので、「元気な日本」という特殊な言葉ではありますが、嬉しい結果が出ていました。

上記のいづれのパターンも一般的にキーワード検索をかける言葉ではありませんので、SEO対策等の費用は一切掛けていませんが、私のような個人レベルでも何か特徴をもたせたサイト構築と工夫をする事が大事と思いました。

特殊なキーワードであっても、そこからアクセスを取り込む工夫をする事で、WEBのトータル戦略が出来れば、面白いと考えています。


 長野県飯田市にある、農産物の受託加工の先駆者である小池手造り農産加工場の小池芳子会長にお会いさせて頂きました。
http://www.koike-kakou.co.jp/

 私も6次産業化プランナーとして様々な農業生産者と加工・製造・販売についての取り組みをしておりますが、どう在るべきかという自問自答を繰り返しながら対応させて頂いております。
そのような中、30年近くも受託加工をされている池田芳子会長にお話を聞くことができて、自分の胸の中にある数多くのわだかまりに光が射したような気がしました。

    小池芳子 小池手造り農産加工所

 小池手造農産加工所では、全国の農家から2500件以上の受託加工をされてきました。
設立当初はパート2名で年間1000万円程度の売上でしたが、今では35人で年間3億5000万円以上売り上げておられます。
  
    小池芳子 小池手造り農産加工所

 私も、いくつかの案件を抱えていますので、具体的な加工料金をお聞きしましたところ、想定以下の価格となっていました。
もっと高い料金を取るところはいくらでもあるのに、何故、そのような価格なのか、お聞きしました。

「受託加工は、農家さんが持ってきた作物を加工して農家に渡します。加工所は、加工料を頂くわけですが、その商品が売れなくては、加工注文が途絶えてしまいます。まずは農家さんに利益を上げていただく事が最優先です。経営を維持するのに必要な利益以上に取る事はせずに、地域の農業を元気にする為に取組んでいます。」

 また、相談者の中には、工場内で使用している機械のことばかり一生懸命に聞く人がいるとの事でした。しかし、機械が同じでも、当然、いい物は出来ないのです。
 たとえ、加工に伴うレシピを渡しても、同じ味は作り出せないので、そこが小池会長の加工所の絶大なる存在価値になっているとわかりました。

    小池芳子 小池手造り農産加工所

「農業を元気にする為」「地域を元気にする為」に農業者の生産物を受け入れ、数多くの経験と確かな味作りで、多くの農家の方々へ希望をお届けされています。
 加工所に持ち込まれた作物だけで加工しているので、少量にも対応でき、手作りにこだわり、しかも、素材を活かすために無添加で製品化されています。

 また、品質表示などの問題も対応しており、ラベルや包装もオリジナルの商品づくりが簡単に出来るように農家の方々を支援されています。

 全国には、自治体が中心となって設立した加工場が多数ありますが、ほとんどが、時間が経つに連れ、商品数が減少し、労働者が退職していき、使い道を失った施設が沢山あります。
それらには、ちゃんとした原因があると明確に教えていただきました。

 そのような中、働き手さんを大事にされている点においても運営方法のヒントを頂きました。
 小さいお子さまのいる主婦の方は、子供の送り迎えや対応で時間が取られます。そのような方でも、ちゃんと働ける環境を作られています。
 これからは、たとえ男性といえども、両親の介護等で時間を取られる事が多くなりますので、労働環境についての取り組みについても、素晴らしい考え方で運営されていました。

 加工では、素材を活かしながら、しかも無添加で商品開発するため、いわゆる「味」の決め方には独特のノウハウがありました。

 地域の活性化の為には、農家と加工所が連携するだけでなく、直売所や朝市などとの連携施策も必須であります。

 まさに地域づくりを実践されているモデルともいえます。

たくさんの本も出版されているので、残念ながらブログでは、素晴らしい技術や取り組み方法を掲載する事ができませんが、プランナーをしている立場でも「目から鱗が落ちる」感じでした。

     小池芳子 小池手造り農産加工所

 小池会長様には、講演活動等々のお忙しいさなか、お時間を頂いた上、加工所の在るべき考え方をご指導いただいた上、多くの試食もさせて頂き、本当に有難うございました。
 頂いた智恵を幅広く活かしたいと思っています。


 地域活性化のアドバイザーとして地域分析や地域資源開発を行っておりますが、地域に入り込んで活動している中で、共通課題ともいうべき「組織の制度疲労」という分野に着手する事が多くなってきました。

 一般的には個別の活性化策やビジョン作成、推進計画を企画立案しておりますが、それらを運用する為に必要なのは、アイデアより「人」であります。

 どの地域にも各種経済団体や観光推進団体、文化活動団体、スポーツ振興団体、NPO団体等々、たくさんの組織体が存在しています。

 本来であれば、これらの各種団体が連携して地域活性化に取組む姿が理想なのでありますが、各種団体は過去の組織体制と過去に定められた運用体制であることから、まさに、「組織疲労」を起こしていると言わざるを得ない組織が沢山あります。
  協議会アドバイザー 須田憲和 地域活性化

 これらの団体が組織された時は、なんらかの目的を達成するために組成された訳ですが、時代の変化と共に、価値観や生活スタイルが変わっているにも係わらず、その流れに順応できていないという事であります。
 民間企業であれば自らがマーケットリサーチを行い、時代の変化を取り込みながら組織を最適化して事業を行いますが、それが出来ないというジレンマにも陥っています。 

 皆さんも、「●●●協会は、全然ダメ」「何をしているのかわからない」「存在に意味があるのか?」 などという否定的なお話しを耳にする事が多々あると思います。
更には、活動を助成している自治体に対しても「何もしていない」「あきらめムード」という意見も出ている事が多いと思います。

 しかし、批判するだけでなく、何故、そうなっているのか。何が原因なのかをしっかり考えなくてはいけません。

 若い人達が新しいメンバーとして入ってきても、重鎮たちが意見も聞かずに、雑用しか命じないとか、保守的な考え方から新しい取り組みにチャレンジしない等、「やる気」をそがれてしまうような組織体になっており、せっかく新しい風が入ってくる可能性があるにも係わらず、自らがその道を遮断して過去の遺物となってしまっている事があります。

 そこには、利権や地域との係わり合い、馴れ合い等が存在しているので、到底、若い人達が単独で突破する事は至難の業です。

 しかし、今、それらを過去の遺物として放置する事は無意味であり、腫れ物に触るように対応するのも、そろそろ止めなくてはいけない時に来ていると考えます。
 
 時代を作って来ていただいた先人に対するお礼と敬意を表しながら、組織を変えていくことが必要であり、そのために必要な方策を人的・資金的・政治的側面から分析しながら、改革に取組んでいるところであります。
 
 自治体がまちづくり活動をしている団体へ行っている助成は、多岐にわたりますが、支給団体の数が多いために、1件あたりの補助は微々たる物です。薄く・多くに助成しても効果が出ないのではないかという考え方もありますが、単純に民間企業のように「選択と集中」ができない事情もわかります。しかし、助成をしている自治体としては、相互連携や波及効果を生み出すような「仕掛け」を作ることが必要と考えます。

各々の組織を活かせないのであれば、それらを連携させるような組織体を創るしかない。

 実際に、新しい組織体の提案を受け入れていただき、活動を開始した自治体もあります。
その自治体からは、●●協会も将来は吸収して欲しい。という話や、■■団体への指定管理の任期が来年切れるので、継続更新しないで運用をお願いしたい。という相談も頂戴するようになりました。

 当然、新しい組織体は自治体とベクトルをあわせ、協働で進める訳ですが、あくまでも自治体主導ではなく、リーダーは地域の方にお願いするという手法を採用しています。
 (企画運営については、私はアドバイザーとして入らせて頂いております。)

 最近、地域づくりに関しては、「中間支援組織」という組織体の存在が必要という意見がようやく、出始めてきたような気がします。

 この「中間支援組織」の必要性と期待される効果については、別の機会にご説明させて頂きますが、みなさんの地域でも、どれだけの団体が活動していて、何をしているのかという事に興味を持って頂くだけでも、地域活性化の勉強になると思います。