株式会社みらい様の植物自社工場の視察に参加させて頂きました。
みらい様は千葉県松戸市や柏市にも工場をお持ちですが、今回は、宮城県多賀城市にある「みやぎ復興パーク」内の工場へお伺いしました。
IT等による完全制御型の人工光植物工場システムを構築されており、事業として大きく伸びておられます。
水耕栽培装置については、国内12都道府県・14ヶ所以上の導入実績をお持ちで、外食産業や小売業を中心とした販路を確保されています。また植物工場自体をパッケージ化してモンゴルへの輸出もされるなど、植物工場分野の中では、かなり先進的であり勉強になりました。
ポイントとしては、
1、計画的な安定生産が可能。
2、詳細項目にわたる環境制御により品質が安定。(大きさ、色、味・・)
3、農薬等を使わない事による安全性。
4、ITによる集中管理および遠隔操作が可能
5、販路が確保されており、実売ベースで事業化されている。
6、施設建設のイニシャルを負担すれば、技術指導と生産物の買い上げも相談可能。
他にもありますが、植物工場事業モデルをパッケージ化されており、今後、加速度的に拡大されると思いました。
気付きポイントとしては、
① みらい様は、無農薬で栽培されていますが、納品先のあるチェーン店に出荷したところ、店舗マニュアルで、入荷したレタスは水洗浄をする決まりになっている。という事で、水洗浄をしているのですが、なんと、出荷時の付着菌より、水洗浄したほうが、菌が増えたという状況もあるようです。(水洗浄しないほうが菌が少ない)
② 安定した品質を安定的に出荷できる事で、レストランやシェフにニーズが多い。
(自然栽培では季節により、色が黄色くなったり味がうすくなったり、形が悪くなったり・・)
③ 大量に安定供給できるならば、大手コンビニエンスチェーンや大手マーケットとも取引が可能。 (普通の取引では、取扱量が増えてくると仕入れ価格を下げるような要望が出るのが常ですが、ここでは逆で、供給量の増大を要望されるのであれば、価格を上げさせて頂く。という構図になっているようです。)
④ IT管理されているので、遠隔からでも環境調整や設定変更が可能であり、現場の作業による品質のばらつきが抑制できる。
多賀城の植物工場では、1日あたり約3000株の収穫が行われていますが、増床の予定という事で、1日あたり10000株が収穫できる場所を確保され、工事待ちでした。
このスペースに15段積みの棚が集積される予定で、世界最大のLED植物工場になります。
事業として成功させる為の採算ラインや、コスト比率、栽培植物の多品種の開発状況、利益が出る事業モデルの仕組み、行政との取り組み過程、等々も勉強させて頂きました。
日本の農業の発展と共に、世界的な食料危機時代を迎えるにあたり、日本の植物工場の技術で世界を救う。という気持ちが伝わってきました。
有難う御座いました。
株式会社 みらい 様
http://miraigroup.jp/