竹田経営物理学③ | 小嶋隆史の「小さな会社の経営法則」ブログ

⑥文学で、経営は変わらない

精神的なものは非常にとらえどころが無く何をやれば本当に正しいのか分かりにくいものです。しかも、人格向上は人が一生かかってやるものであるために、一時にあまりにも「心」に偏りすぎると「小さな善人」になると先生が言われたことがあります。


なるほど、そんな方が周囲に結構いたりします。「小さな善人」になるよりも、やはり、経営においては、実践主義です。


また、研修の中で、「地域貢献とはいったい何か」という質問を先生がなさったことがあります。質問の意図は、「地域貢献」という言葉は文学的表現であり、文学では経営は変わらないとおっしゃいました。

要するに、地域貢献とは具体的に何と何と何をすればそうなるのか箇条書きで具体的に示せと言うことです。それが出来ないうちは、実現しないスローガンに過ぎないと。考えてみれば、「地域貢献」以外にも、文学的表現が経営の中でたくさん使われているのではないでしょうか。例えば、顧客第一主義なんかも・・・。


私が傾倒しているので言うのではありませんが、先にも述べたように、経営の学習は「実学」(空理・空論でない実
践に応用できる科学)でなければならないので、経営改善を急務とするような中小企業には、この考え方は必須でないかと思っています。



⑦竹田経営物理学の学び方

たまにですが、竹田先生の話は、あまりにも分かりやすくユーモアを交えて説明されるので、軽微なものと思ったり、分かったつもりになってしまう方がいらっしゃいます。が、実は、分かりやすさの背景には、膨大な思考の過程が存在していることを知るべきでしょう。


本来は、学ぶ側にも、その思考の過程を全て受け入れる覚悟がいるのです。学習が浅いとどうしても表面しか見えてきません。


学習の成果=投入回数(時間)×素質(能力)×教材の質で表されますが、学習も投入回数(時間)をかけること(量稽古)が必要なのです。なぜなら、社長が習得すべき経営の分野は幅が広く、習得しなければならない知識の量が多いからです。しかも、本質的なところは形が無く、分かったようで、分からないことが多ものです。

本を2,3冊読んだくらいでは、竹田経営学の本質的理解は出来ません。おそらく、1ヶ月たてば、内容の9割は忘れているはずです。また、得た知識から何かの実践に移れる割合を考えると、効果がどれだけあるのか分かります。


先生の30年の研究の成果は、表面的には分かりやすく実践しやすいのはまちがいありませんが、真の効果を期待するのであれば、竹田経営学体系を全て受け入れ、自分の思考体系を変えるくらいの気持ちが必要でしょう。「いいとこ取り」の学習では、結局何も身につきません。


どうしても、人は自分の固定観念を捨てきれないものです。勉強会でも、「分かるけど、出来ない」と言われる方はいらっしゃいますが、固定の間違った考え方は、なかなか変えられないのです。間違いを認めたくないといった自尊心も障害となります。