アイルランドの悲しい恋の物語 | Sweet Sweet Love Story(恋愛小説&ときメモGS夢小説&詩)

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詩や恋愛小説とか書いてます。ときメモGSシリーズの夢小説・・・特にハリーこと針谷幸之進くんを中心に書いてます。
いくつになっても恋愛続行☆毎日ワクワク過ごすために☆

こんにちは。

童話作家のよっきーです(笑)

 

今日は、どうしても、ルカママさんの過去のお話を

物語風に作ってみたくて創作しました。

 

ルカママさんのお話が

とても創作意欲を掻き立てまして爆  笑

 

ご本人からしたら、

こんな変な話じゃないわよ~っと

突っ込まれるかも知れませんが爆  笑


 

 

久しぶりに童話風なお話書いてみました。

良かったら読んで下さい。

 

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それは、むかしむかしの遠い国のお話です。
アイルランドの山と湖に囲まれた小さな村に、

貴族のお姫様が住んでいました。
その貴族の家は小さな丘の上にあり、

お庭にはたくさんのバラの花が咲いていました。
お姫様は、とても活発で、

時々、お屋敷での勉強がいやになり、

ばあやたちの目を盗んでは、
こっそりとお屋敷を抜けて

町へと遊びにでかけていたのでした。

ある日、

いつものように、お屋敷を抜けて、町に出かけると、

噴水広場から、何やら、にぎやかな音楽がきこえてきました。
急いで、覗いてみると、

男の子が楽しそうにバイオリンを弾いています。
そのまわりで、町の人々がとても陽気に踊っています。

 

「わ~楽しそう」
お姫様が、目を輝かせて見ていると、

そばにいたおじいさんが
「さあ、一緒に踊ろう」
と、お姫様の手を引き、踊りの輪の中へ入って行きました。

 

「なんて、素敵な音楽! なんて、楽しいの!」
お姫様は、とび跳ねながら、

町の人たちと、かわるがわるに腕を組み、踊り続けました。
「よ~し、ぼうず、行って来い!」

どこかのおじさんが声をかけると、

バイオリン弾きの男の子が、

お姫様のところへやってきて
一緒に腕を組み、ダンスを踊り始めました。
町の人たちの手拍子に、笑い声、

噴水広場は幸せの音色に包まれていました。

 


 「あ~、面白かった~。」
お姫様は、踊りの輪から抜けると、

噴水のほとりに腰掛けて言いました。
「君、ダンス上手だね。」
一緒に抜けてきた、バイオリン弾きの男の子が、お姫様に言いました。
「あら、ありがとう。あなたのバイオリンも素敵よ。」
「ありがとう! 僕はバイオリン作りのルイスって言うんだ。君は?」
「私・・・、私は、カトリーナ。よろしくね。」
「よろしく、カトリーナ。」
「バイオリンを作っているなんて凄いじゃない? 

私もバイオリン、少しは弾けるのよ。」
「そうなの?じゃ、弾いてみて、はい。」
ルイスがカトリーナにバイオリンを手渡そうとした時、
噴水広場の時計台の鐘がなりました。

 

ボーン、ボーン、ボーン。
「あ、いけない!もう3時だわ。ばあやに見つかっちゃう!私帰らなきゃ!」
「え?」
「ごめんね、ルイス。また明日会える?」
「うん、わかった、明日、また噴水広場で待ってるよ。」
「うん、ありがとう。」
カトリーナは、そう答えると、急いでお屋敷へと駆け出しました。


それから、カトリーナとルイスは、噴水広場で、よく会うようになりました。
お互い、バイオリンを弾きあったり、町で買ってきたお菓子を食べたり。
いつしか、二人は、お互い、惹かれあうようになっていました。

 

ルイスは、町の小さなバイオリンづくりの店に、

父と病弱な母と三人で住んでいました。
とても裕福とは言えませんでしたが、

バイオリン作りの父と優しい母に囲まれて、

とても幸せに暮らしていたのです。
「僕の夢は、僕の作ったバイオリンを世界中の人たちが使って、楽しい音楽を奏でてくれることなんだ。僕は、父の店をついで、世界一のバイオリンを作ってみせるよ。」
「素敵ね。ルイスの作ったバイオリンなら、きっと、世界中の人たちを幸せにできるわ。」
「ありがとう、カトリーナ。
それで、その・・・いつか、君も一緒にそのお店を手伝ってくれたらな・・と。」
「ええ~。・・・もちろん、ルイスと一緒なら。」
「本当? 嬉しいよ、カトリーナ! 絶対、絶対だよ?」
「うん、約束よ。」




ある夕食の晩、お屋敷でのことです。
カトリーナのお父様が、食後のお茶を飲みながら、こんな話を始めました。
「カトリーナもそろそろ、年頃だし、西の国の貴族の王子がちょうどお嫁さんを探しているとの話だ。
どうだね?そろそろ、結婚するのもよかろう。」
「そうね、私もカトリーナと同じ年の頃に、お父様のお嫁さんになったのですもの。」
カトリーナのお母様が、にこにこと答えました。
「え?け、結婚? ちょっと待ってよ、お父様。」
「なにか、問題でもあるのか?」
「いえ・・・あの・・・。」
「西の国の貴族と言えば、穀物王国で、大麦や小麦、姫の大好きなパン作りが有名じゃないか。
何も不満など無いと思うが。」
「ええ・・・。でも。」
「まぁ、最初は知らない土地へ行くんじゃ、不安にもなろう。大丈夫、そのうちになれてくるものだ。
では、この話、すすめようじゃないか?」
「え?ちょ、ちょっと待って、お父様。わ、私、他に好きな人が・・・。」
「なに?他に好きな人がいるだと?」
「はい・・・。」
「どんなやつだ?」
「え・・それが・・。」
「よし、わしが見てやろう。近いうちに屋敷に連れてこい。」

 

 

 

それから、数日して、カトリーナはルイスを屋敷に招待しました。
「君が、貴族のお姫様って聞いてはいたけれど、

まさか丘の上のあの大きな貴族の館に住んでいる姫様だったとは思わなかったよ。」
「ごめんなさい、ルイス。

なんだか言い出せなくて。
でも、お屋敷なんて関係ないわ。

私は、ルイスのバイオリンを聞きながら踊ってる時が一番幸せなんだもの。」

ルイスは、応接間に案内されました。
カトリーナのお父様は、入ってきたルイスの格好を眺め、怪訝そうな顔をしました。
「君は、仕事は何をしている?」
「バイオリン作りを。」
「ほう、町のバイオリン屋か。」
「はい。」
「残念だが、娘を君のようなやつと結婚させるわけにはいかない。」
「え?だ、だんな様、それは・・・。」
「考えてもみろ、君のような町の職人が、貴族の姫を幸せに出来るはずがないだろう?
姫に毎日、満足な食事を与えることが出来るのか?
カトリーナは西の国の王子に嫁いだ方が、幸せに決まっとる。
悪いことは言わない、カトリーナの幸せを願うなら、君の方から、身を引いてくれ。」
ルイスはそういわれて、返す言葉が見つからなかった。
カトリーナがこれから先、苦労することを考えたら、西の王子に嫁いだ方が
本当に幸せなのかもしれない。

「ルイス・・・。」
応接間から出てきたルイスに、カトリーナが駆け寄りました。
「カトリーナ・・・。ごめん。帰るよ。」
「え?どうして?お父様はなんて?」
「いや・・・。とりあえず、今日は帰る。ごめん。」
そういうと、ルイスは足早に屋敷を後にしたのでした。


「お父様?どういうこと?ルイスに何を言ったの?」
「あの青年は町のバイオリン屋だな?」
「そうよ、ルイスとルイスのお父さんは二人でバイオリンを作っているのよ。」
「だったら、お店がつぶれる前に、身を引いて正解だ。」
「え?」
「わしの知り合いに、バイオリン作りの有名な職人がいる。
そいつのところで修行すれば、あの青年の腕も上がる。

そうすれば一人前のバイオリン作りになるだろうし、客も増えるだろう。

そして、母親に今よりも良い高い薬を買ってあげることもできる。」
「お父様・・・。」
「おまえとの結婚より、店を選んだんだ。あの青年の家族のためなら、おまえもわかってやれ。」
「ひどい・・・。お父様。」
カトリーナは自分の部屋に駆け込むとベットに伏せて、泣きました。
ルイス、あなたは、本当に、私のことを忘れてしまうの?

 


それから、二週間が過ぎました。

西の国の貴族の王も、

この結婚話にとても乗る気で、
カトリーナと西の国の貴族の王子との結婚が、

あっという間に決まりました。

「大変だよ、ルイス!」
町の新聞屋が、ルイスのお店に飛び込んできました。
「どうした、あわてて飛び込んでくるなんて。」
「カトリーナが、西の国の貴族と結婚しちまうんだよ。町中、その話でいっぱいだよ。」
「ああ、知ってる。」
「知ってる・・・って。おい!ルイス、それでいいのかよ?」
「いいもなにも・・・。

カトリーナは貴族の姫。

町の職人の僕とは吊り合うわけないだろう?」
「ルイス・・・。」
「・・・いいんだ。これで。カトリーナの幸せのためだ。」
「・・・。明日の朝の汽車で、カトリーナは西の国へ行くそうだ。」
「・・・。」
「会わなくていいのか?」
「あぁ。」
カトリーナ、僕にもっと力があったら、もっと勇気があったら、君をさらって二人だけで
旅立つことができただろうに。
でも、僕は、父も、病気の母も、そして、この店も置いていくことが出来ない。


次の日の朝、
カトリーナは汽車のデッキに立っていました。

風は優しく頬をなでていきます。

「そろそろ、中に入ったら?」

カトリーナのお母様が、声をかけました。

「えぇ。もう少しだけ。」

 

朝もやが晴れて、太陽の光がまぶしく草原を照らしていきます。

やがて汽笛が鳴り、汽車は車輪をゆっくりと回し始めました。
さよなら、楽しかった町、さよなら、大好きな丘、さよなら・・・ルイス。

 

カトリーナが車内に入ろうとした時です。

どこからともなく、バイオリンの音色が聞こえてきました。
これは・・・。

 

そう、それは、カトリーナが噴水広場で初めて聞いたあのバイオリンの音色でした。
「ルイス・・・。ルイス!!どこなの?」
カトリーナは慌てて汽車のデッキからあたりを見回しました。

すると、広い草原の中にバイオリンを弾く男の子の姿が見えてきました。

 

 

「ルイス~!」
その声に、ルイスは、バイオリンの手を留め、叫びました。
「カトリーナ~。僕は、君のこと、決して忘れない。

ずっとずっと君を思ってバイオリンを弾き続けるよ。
だから、君も、バイオリンを弾く時は、僕のことを思い出して!!!」
「ルイス~。私も・・・私も、ずっとずっと忘れない!ルイス~。」
ルイスはまたバイオリンを弾き始めました。
楽しいはずのダンスの音楽。

だけど、二人の心に響くその音色は悲しく切ないメロディ。

 

 


いつか、いつかこの世に身分の差が無くなる時がきたら、
その時は、きっと一緒に生きよう、カトリーナ。

 

えぇ、その時は、きっとよ、ルイス。
いつかきっとその時が来るまで、

私たちは、このバイオリンの音色を忘れない。

<完>
 

 

 

※バイオリンづくりなんて

「耳をすませば」みたいな設定になっってしまったけどね。

 

 

 

 

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