塞翁が馬3 | こだわり探求隊

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前回の続き


そのまま帰ろうかと思ったが、帰っても食材が何もないことを思い出した。

スーパーへ寄らねばならない。警察署はスーパーの近所だった。


ちぃ! しょうがない、警察署に顔を出していくか。ついでだ。


警察署に着いた。免許を持っていなかったが、急なことだったし、不携帯を問われることも無かろう。


心配だから寄っていけ、との言葉とは裏腹に、始まったのはお説教の続きだった。


カミさんはもう耐えられない!とばかりに警察官の矛先に私を預けて、車に戻ってしまった。


どうやら、彼らの本題は取り調べだったようだ。


被害者である我々に加害者に対し処罰を希望するかどうか、それを聞きたかったらしい。


救急車の車内で息子に聞いた所によれば、家の前は坂になっていて、良く左右を確認せずに飛び出してしまった。自分の不注意でゴメンナサイ、とのことだったから、ある程度の非はこちら側にもある。

相手の運転手は目の綺麗な青年だった。数人の同乗者が居たからかも知れないが、一通り誠実な対応をしていたように思う。

幸い擦り傷程度で済んだ訳だし、相手を恨むような気にはならなかった。


だから、処罰は望まない、と答えた。


しかし、もしここで私が 厳重な処罰を望む と答えたら、彼に対して罰が加えられるのだろうか?


被害者の心情の善し悪しで加害者への罰が加減されるのはなんだかオカシイ気がした。


下っ端の警察官は私が書いたような体裁で調書を書いていき、最後にそれを読み上げて、この内容でよいですか?


と確認をしてきた。しかし、誤字が異様に多く、こちらが こざとへんにふゆがしら書いて~ などと漢字を指示してもヘンもカンムリも分からないようで、学がない印象を受けた。


こんな字も書けないような人が解釈する法律で処罰されたら嫌だなぁ、と薄ら寒くなった。


遅くなったので、スーパーにはまともな食材が残っていなかったが、買って帰った。