塞翁が馬4 | こだわり探求隊

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前回の続き  


家に帰ると、もうかなり遅い時間でしたが、加害者が家の外で待っていました。


若いあんちゃんはきっと他の土方の兄貴分にどやされたりしてたのでしょう。


もしこれが自宅の前でなかったら、下手するとひき逃げ事件に発展してたかも知れない。


彼らはひたすら謝っていました。社長が今お詫びに東京からこっちに向かっている、というので、


もう遅いし、こちらも疲れたから、明日にしてちょ。


といってお引き取り願った。


治療代は向こうが出してくれるんだよな?

救急車って有料なんだっけ?

タクシー代は勿体なかったな


などと金のことばかり口にするとカミさんから怒られた。


あんたは損得しか頭にないの? 長男をもっといたわってあげてよ!


そりゃごもっとも。



CTもレントゲンも異常がないって言っていたけど、見過ごして内臓出血や脳溢血があるとイケナイから、今日は長男、おかあさんと一緒に寝なさい。


といって布団を敷くと長男はすぐに寝付き、それから丸1日眠り込んだ。


やはり人間の体は本能的にダメージからの回復に睡眠を要求するのだろう。


翌日、社長だの部長だの責任者だのが次々とやってきて丁重なるお詫びをしていった。

名刺と菓子折が積み重なった。


現場検証の跡を見てみると、ぶつかった点、自転車があった場所、長男が倒れてた所、などがチョークで書かれてあった。


ホントにこんなに飛ばされて、よく擦り傷程度で済んだよな。仏天に守られてたんだなぁ と痛感した。


大体、飛ばされた瞬間を息子は記憶していない、という。


不甲斐ないじゃないか! と叱りもしたが、しかしもし中途半端な防御行動をとって、倒れた側に手でも着いていたら、骨折は免れなかったかも知れない。

飛ばされるまま、、自然に転がったればこそ、擦り傷で済んだのかも知れない。

ヘルメットも自転車用じゃなくローラースケートだったけど、ナイよりはマシだった。

後頭部を強打していたのはたんこぶがあることから察せられる。

ということはヘルメットが無ければ、後頭部に裂傷を負っていたかも知れないのだ。


そう言うようなことを考えると、本当に息子は救われたんだな、と思った。


ありがたし。(。-人-。)