『大草原の小さな家』「ジョーンズおじさんの鐘」 | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

「ジョーンズおじさんの鐘」は、大好きなエピソードのひとつです。ある日、オルデン牧師が、教会に鐘をつけることを提案します。早速皆で寄付を……となったところ、すっくと立ったオルソン夫人が、「鐘はうちで寄付いたしますわ。それと、額と」。オルソン家が寄付したという額をつけると言うのです。

すぐに怒りだしたのがケネディさん。「自分たちの教会だ。オルソン家の教会じゃない」「いやいや、お金出してくれるっていうんだから、甘えりゃいいじゃないか」大人たちは喧喧ガクガクの大論争。けんか別れしてしまいます。

その余波は、子供たちにもやってきて、あの家は賛成派だから、あそこの子供と遊んではいけない、と言われます。

 

そこで立ち上がったのが、ジョーンズおじさん。金物屋さんで、自分で作った金物を馬車で売り歩いている優しいおじさんです。子供たちには、おもちゃをくれます。子供たちはジョーンズおじさんが大好き。でも、遂にジョーンズおじさんの前でも喧嘩になった時、口のきけないジョーンズおじさんは、人形を使って戒めるのです。きみたちがしていることは、大人と同じだと。

 

そして、ジョーンズおじさんが鐘を作ることになり、子供たちは金物を沢山集めてはおじさんのところに持って行くのが仕事になります。

 

この子供たちの中に、ショーン・ペンが出ています。ブロンドで青のチェックのシャツを着た子。年の頃、14歳前後でしょうか。彼の父親は監督のレオ・ペンで、幾度も大草原を監督しています。その縁で出たのでしょうね。

 

日曜日の朝、街に響く鐘の音。集まってくる人々。よいシーンでした。

 

話の中で、メアリーが「大人はもっと上手に喧嘩すると思っていたわ」と言いますが、いえいえ、大人の喧嘩の最たるものが戦争です。