- ショーシャンクの空に [Blu-ray]/ワーナー・ホーム・ビデオ
- ￥2,571
- Amazon.co.jp
- ショーシャンクの空に [DVD]/ワーナー・ホーム・ビデオ
- ￥1,500
- Amazon.co.jp
THE SHAWSHANK REDEMPTION
１９９４年アメリカ映画 WB １４３分
監督 フランク・ダラボン
出演 ティム・ロビンス モーガン・フリーマン ウィリアム・サドラー ボブ・ガントン ジェームズ・ホイットモア クランシー・ブラウン ギル・ベローズ
１９４７年、妻とその愛人を殺したとして終身刑を２度宣告され、ショーシャンク刑務所に入れられてしまった銀行の副頭取のアンディ・デュフレーン（ティム・ロビンス）。慣れない生活の中で、腕利きの調達屋レッド（モーガン・フリーマン）という良き理解者を得る。アンディは、何年も冤罪が晴れることを願いながら、刑務所長（ボブ・ガントン）の裏金作りをさせられる……。
スティーヴン・キングの短編『刑務所のリタ・ヘイワース』の映画化です。リタ・ヘイワースは、４０年代を席巻したグラマー女優。戦争中は、ピンナップガールとしても愛されていました。刑務所内で見た映画がリタ・ヘイワースの『ギルダ』。その後、アンディは、調達屋のレッドに、リタ・ヘイワースを手に入れてくれるように頼むのです。そして、レッドから届けられたリタ・ヘイワースは……。時代の変遷も感じさせる絶妙な演出です。
刑務所は熾烈な場所です。罪人が入れられる場所ですから、当然といえば当然かもしれませんが、アンディのように無実を主張する人間には、特に耐えられない場所です。アンディも、刑務所仲間から酷い目に遭わされます。看守長ハドリー（クランシー・ブラウン）は、横暴で暴力的な人間だし、所長は血も涙もない男。それでも、アンディはレッドやヘイウッド（ウィリアム・サドラー）など、仲間に恵まれます。また、その知性と、金銭的知識を買われ、刑務所内では特別待遇を受けていくようになります。それでも、彼が望むのは当然自由。何とか、冤罪を晴らしたいと願うのです。
一方で、刑務所仲間で、図書館の仕事を任されていたブルックスの生き方にも考えさせられました。ベテラン俳優ジェームズ・ホイットモアが演じています。枯れた演技は、さすがです。彼は、３０年以上刑務所にいます。もうそこが彼の家となってしまっているのです。特に、年老いた身。もうこのまま、刑務所で死ぬことを覚悟していたのかもしれません。刑務所に居場所を得てしまった人間が、突然仮釈放された後の身の処し方というものについて、深く感じさせるのがこの映画の良い点のひとつだと思います。
ティム・ロビンスは、若き副頭取を熱演していますが、彼を見守るレッド役のモーガン・フリーマンが相変わらず良いです。他にもボブ・ガントン、クランシー・ブラウンなど、嫌な奴は徹底的に嫌な奴に描かれていてます。ウィリアム・サドラーの気の良い仲間ぶりも楽しかったです。
原作はキングですが、ここには不思議な力も出てこないし、ホラーでもない。『スタンド・バイ・ミー 』と同じような正統派の作品です。刑務所映画としては、かなり優れた作品と言えるでしょう。
トレーラーです。