どうもー、左ハンドルの車、まだ運転したことないと思います。そうです、LLR伊藤です。





僕が8年前に神保町花月で脚本を書かせてもらった『にんじん』というお話をここ4日お送りしてきましたが、いよいよ今日で終わりになります。




まだ読んでないよーって方は、4日前から読んでみてください。

























それではいきますよー。











今までのあらすじ・・・武蔵くんずっと強がって、うさちゃんマンはもう、おこです。







それでは第五部開演〜。











テーブルで寝ていて起きる

SE―携帯の着信音

 

L―センターサス

 

武蔵:(携帯に出て)もしもし?

 

L―下手サス

 

 花 下手奥 携帯を持っている

 

花:もしもし?むーちゃん?今大丈夫?

 

武蔵:だから、むーちゃんって呼ぶなって。もういい大人なんだからさ。

 

花:むーちゃんは、むーちゃんでしょ?いくつになっても、私の大好きなむーちゃん。

 

武蔵:はあ。

 

花:元気にしてるの?全然連絡よこさないで。

 

武蔵:……元気だよ。

 

花:ん?どうしたの?なんかあった?

 

武蔵:別になんで?

 

花:なんか元気なさそうだったから。

 

武蔵:そんなことないよ。元気って言ったじゃん。

最近仕事が忙しかったから、ちょっと疲れてるんだよ。

 

花:そう。ならいいんだけど。あ、五月ちゃんは元気してる?

 

武蔵:え?うん、まあ、元気だよ。

 

花:なにがあったの?

 

武蔵:え?なにが?別に何もないよ。

 

花:ひょっとして別れちゃったの?

 

武蔵:えっ

 

花:そうなの?なんで?

 

武蔵:。いや、別にたいしたことじゃないよ

 

花:他に好きな人できたとか?

 

武蔵:!?(なんでわかった?)

 

花:そうなんだ。なんでなんだろうねぇ。

 

武蔵:しょうがないよ。よくあることじゃん。

 

花:お母さんの時代は、好きな人がいたら、他の人なんか目に入らなかったけどねぇ。今だって、お母さん、お父さん以外の男の人なんて全く目に入らないわよ。お父さんもそうだし。いまだに、お母さんにゾッコンなんだから。この間だってね

 

武蔵:あんたたちとの時代とは違うんだよ!今はそんなのよくあることなんだから

 

花:残念ねぇ。なんでなのかしら

 

武蔵:別に残念なんかじゃないよ。逆のパターンだってあっただろうし。たまたま向こうが先に気になる人ができたってだけで、俺がそういう風になることだってあったわけだし

 

花:むーちゃんは、そんなことにならないわよ。

 

武蔵:なっ、なんでそんなこと言い切れるんだよ。

 

花:だって、むーちゃん、私とお父さんの子供じゃない。

 

武蔵:。とにかく人の心なんて、いつ変わるかわからないんだよ。そんなのわかってる。わかってるんだよ

 

L―上手サス

 

 うさちゃんマン 上手奥 登場

 

うさ:でも

 

花:うさ悲しいんだよね。

 

武蔵:!!(涙が出てきそうになる)

 

花:頭では理解できても、人の気持ちっていうこときいてくれないもんね。

 

うさ:悲しい時は泣いていいんだよ。

 

花:むーちゃんは優しいくせに素直じゃないから、悲しい時に悲しいって言えないのよね。

 

うさ:本当、不器用だよなー。人一倍、傷つきやすいのに強がっちゃってさ。

   

花:でも大丈夫。むーちゃんのことを分かってくれる人は絶対にいるから。

 

うさ:別れがあるってことは、次にまた素敵な出会いが待ってるってことだよ。

   

花:今は悲しいかもしれないけど、明日はどうなるかは分からないじゃない。きっと。いいこと起こるわよ。

 

うさ:だから。

 

花・うさ:今は泣いちゃっていいんだよ。

 

武蔵:。なんで?俺がいま言ってほしいこと言ってくれるんだよ

 

うさ:そんなの簡単だよ。

 

花:私は。

 

花・うさ:むーちゃんのことが大好きなんだから。

 

SE―鐘の音

 

L―花・うさ サス暗転

 

武蔵:(号泣)俺っ、俺っ

 

SE―事故の音

 

武蔵:えっ!?母ちゃん!!母ちゃん!?母ちゃん!!

 

L―花サス

 

花:ああ、ごめんね。近くで事故があったみたいで携帯落としちゃった。大丈夫かしら

 

武蔵:何だよ、ビックリさせんなよ。

 

花:うふふ

 

武蔵:なに?

 

花:久しぶりに母ちゃんって

 

武蔵:う、うるせーな!切るぞ!

 

花:はいはい。むーちゃん。

 

武蔵:なに?

 

花:元気出してね。

 

武蔵:うんありがと。(携帯着る、苦笑い)

 

L―除々暗転

 

NA花(若い頃):うさちゃんマンは正義のヒーロー、いつも困った人を助けています、

 

 武蔵・うさちゃんマン 板付き

 

L―明転

 

武蔵:ありがとな。

 

うさ:うん。

 

武蔵:いっつも俺を支えてくれてて。

 

うさ:うん。

 

武蔵:だから、だからもうサヨナラ。

 

 

 

うさ:強くなるんだよ。僕に頼らなくてもいいくらいにな。

 

うさ:またつらくなったらいつでも呼んでくれていいよ(笑)ニンジン食う?

 

武蔵:(ニンジンソードかじる)これでもう大丈夫。俺は強くなっただろ?

 

うさ:うん。よーっし、それじゃあ、これにて

 

武蔵・うさ:一件落ピョン!

 

(目つぶし的なので、うさちゃんマンが消える演出できたら)

 

武蔵:本当に。ありがとう。

 

 

武蔵:(携帯をかける)もしもし、五月?なんだよえっ?よく考えてみた?それで?……うん、そっか。五月、ありがとな。俺、お前のおかげて強くなれたよ。たまから、だからお前とは付き合えないや。うん。お互いもっといい人見つけようぜ。俺は母ちゃんよりもいい女見つけてみせるから、勝負だな!それじゃあ、サヨナラ。(携帯切る)

 

武蔵:正義のヒーローは優しくなくっちゃな。


L―暗転

 

L―明転

 

武蔵・うさちゃんマン板付き。

 

 

武蔵:(うさちゃんマンに抱きついて)えーん。うさちゃんマーン。彼女が患者と浮気してた~。やっぱりナースってエロいんだ~!

 

うさ:だめだこりゃー!

 

L&M:オシャレな音とダンスお願いします!

 







おしまい









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全部終わりー!いかがでしたかー??長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださったみなさん、ありがとうございました!!感想も聞かせてくださーい!!






また今まで書いた脚本どこかにnoteか載せるので、読んでもらえたら嬉しいです。








ありがとうございます!!











今日の、ちょび丸とら丸まる子まる助!