うさ:なんだよー。見えてるんじゃん。なんで無視するのよ~。
武蔵:お前なんかに用はないからだよ。
うさ:ツレないこと言わないでよ。長い付き合いじゃん、俺達。お前が上京してからだから十年位の付き合いか?せっかくこうして来たんだからさ、ニンジン食う? (ニンジンソードを差し出す)
武蔵:いらねーよ。だいたい頼んでもないのに毎度毎度出てくるなよ。
うさ:ひどいこと言うね。せっかくなぐさめに来てあげたのに。
武蔵:なぐさめるってなにを?
うさ:結婚まで考えてた彼女にプロポーズも出来ずに、フラれたかわいそうな、むーちゃんをだよ。正義のヒーローうさちゃんマンとしては、放っておけないだろ?ほら、俺の胸で泣いていいんだぞ。
武蔵:嫌だよ。
うさ:遠慮しないで、ほら、むーちゃん、来いよ。
武蔵:むーちゃんって言うな!だいたい俺はなぐさめてもらう必要なんてないよ。別に落ち込んでなんかないし。
うさ:ウソつけ!落ち込んでないわけないだろ!
だってさ、三年も付き合って毎日ラブラブで、
仕事も自信が持てるようになって、やっとプロポーズしようと決意した途端に、どこの馬の骨ともわからない男に取られちゃってさ、ふつう泣きたくなるでしょ?泣けよ!泣けよ!
武蔵:うるさいな!
うさ:ニンジン食う?
武蔵:いらねーよ!別に俺は落ち込んでなんかないし、泣きたくもない。よくあることだろ?女の心変わりなんて。しょうがないことにクヨクヨしても意味ないだろ。(段ボールを部屋の隅において、携帯をイジり出す)
うさ:しょがないなんて言うなよー。そんなんで納得できるの?それでゴールデンウィークに出掛けもしないで、イソイソと彼女の荷物整理してんの?(ゴミ箱の中見て)あーあ、もらったプレゼントまで処分しちゃってさ。男らしく、いさぎよくなんて思ってるかもしれないけど、ゴミ箱かかえてるむーちゃん、誰から見ても一番センチメンタルだよ?
武蔵:なんだよ、それ!どっかのオカマみてーなこと言いやがって。(携帯イジりながら)
うさ:だいたいさー。…って何人がしゃべってるのに携帯イジってんの?
武蔵:メールだよ。誰か遊べる子いないかなって思って。
うさ:何強がってんだよ。寂しさ紛らすだけなら、誰でもいいってか!?でもね、星が落ちそうな夜だから自分を偽れないよ!
武蔵:何の話だよ!今、夜じゃないし、別に強がってなんかないよ。せっかく独り身になったんだから、楽しまなきゃ損だろ。
うさ:…他に好きな男できそうなの、全然気付かなかったの?
武蔵:…。
うさ:情けねーなー。どうせ自分にゾッコンとか思って、余裕かましてたんでしょ。ダメだよ~。あんないい子、他の男が放っておくわけないじゃん。そりゃ、あぐらかいてたら取られちゃうよ。知ってる?「ウサギとカメ」って話。「もしもしカメよー、カメさんよ~」
武蔵:知ってるよ!調子に乗って余裕こいて、
ノロマな亀に負けたアホなウサギの話だろ。わかってるよ、俺はそのアホなウサギなの。だからフラれてもしょうがないの。自分では大事にしてるつもりでも、
相手に伝わってなかったら意味ないんだよ。しょうがないの。全部わかってる。だから悲しくもないし。落ち込んでもいないの、わかってるんだから。だから、なぐさめなんて必要ないんだよ。
うさ:ウソだね!悲しくないわけないじゃん。
ほら、本当のこと言ってごらん。言わないんだったら勝手に心の声、聞いちゃうよ?よし、うさちゃんイヤー!(耳に手をかざす)フムフム。えーん、えーん、大好きな彼女にフラレちゃったよー。えーん、えーん、悲しいよー、悲しいよー、助けてー!うさちゃんマーン!
武蔵:勝手なこと言ってんなよ!悲しくないって。
うさ:ニンジン食う?
武蔵:…消えてくれよ、悲しくないんだから。
うさ:それ、本気で言ってるの?
武蔵:…。
※ うさちゃんマン、ハケる。
※ 武蔵、雑誌を読む、ゲームをする等。
(暗転して数日後でも可)
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はい、今日はここまでになります!続きはまた明日〜!
た、楽しめてますかしらー??
ありがとうございます!!
今日の、ちょび丸とら丸まる子まる助!