伝える手段。 | 龍子先生の気愛で楽笑

龍子先生の気愛で楽笑

日々の出来事・ふと思うこと・感じたこと…。あたしなりの『枕草子』を綴ってみよーかな、と思ってさ。


ずっと数学が苦手な女の子がいる。

うちの塾は

確認テストで基準点を満たすことが出来なかった場合は

追試を行う。

彼女は悲しいけど追試の常連だ。



追試は同じような問題を出すから、

やり直しをして、自分で確認できる。

答えには解説もつけてある。



彼女はかなりの頻度で

追試の勉強をしてこない。

あたしはかなりの頻度で

追試の度に

そこで教え直し

出来るまで一緒にやってきた。

そして最後には出来るよーになって帰ってく。

彼女はいつも「出来るようになりたい」と言う。

でも言うだけ。

何もやって来ない。

出来るようになりたいと言う言葉を信じ、

出来るようになりたいと言う彼女を何とかしてあげたい、

その思いから、

特別に別の日に呼んで教えたことも数回ある。


それでもあまり変わらない。


今日も同じだった。




さすがに彼女の言葉を信じていいのかわからなくなった。


本当に出来るようになりたいのか

その場しのぎで言ってるのか。


出来ないことは叱らない。

努力もなにもないことを叱咤した。


彼女は泣いてしまい、

あたしはさらに何かを言おうとした。



その時出たのは

言葉ではなく





涙だった。

何度も信じて、

何度も信じて、



ずっと続けてきたのに・・・、


その思いから溢れた涙だった。


「あたしの気持ちが分かるか?
お前が出来るようになりたいって言う、その言葉を信じてる気持ちが分かるか?」

涙声で言ったあたしに


彼女は泣きながら

「今、わかりました。」

って言った。




思いを伝えることは難しいな。

それでもあたしら人間は

伝える手段として言葉を使う。

言葉だけでは伝わらないこともある。

今日はホントにわかってほしい。



直接顔を向かい合わせて伝えることが

やっぱり一番なんだろうな。





メールのやり取りが主流の昨今だけど、

そこには利点もあればマイナス点もある。


なんだかんだ言っても、


やっぱり直接顔を向かい合わせて伝えることが一番なんかな。