若い世代にしってほしい話 | いちどのじんせいタノシク・ジユウに
【ブログ更新しました】




私がこんなことをいうのも変な話ではありますが、知ってほしいと思うことがあったので書いてみます。
もちろんこれからを担う世代はもちろん現在の中核となる世代の方々含め業界全体で考えなくてはいけないことだと思うことを書いてみます。





いま来年の診療報酬改定に向けた議論が行われています。

その中心となるのが「中央社会保険医療協議会」(中医協)です。

約半年に渡るこの議会にて報酬改定の内容が決められていきます。

本日も午前中から中医協が開催されておりました。

近年、報酬改定の前年は特にですが、医薬分業に対するバッシング、薬局に対する疑念の声が上がるようになりました。

記憶に新しのは前回の改定によって2区分となった「薬剤服用歴管理指導料」ではないでしょうか。




薬局で「お薬手帳を貰う」、「シールを貰う」ことによって患者負担が上がるというものです。
某報道番組では特集が組まれるなど、業界内では注目が高かった問題と言えると思います。

今年に入ってからは規制改革会議による「公開ディスカッション」、「健康情報拠点薬局のあり方に関する検討会」などの議会にて薬局のあり方、主に「門前薬局」について議論されました。

いま時代は薬局にとってとても向かい風であるということが言えます。

なぜ、こういう状況になっているのか。


薬局薬剤師の仕事は、薬学的視点から患者さんの健康と向き合い医師からの処方せんを間違いなく調剤し、薬に関わる情報を薬を提供する。もし、副作用な重複投与があったさいにはその処方の変更を行う。

こうだと思います。
各々の現場で働く方々が、患者さんと向き合い実行していることだと思いますが、それだけでいいのでしょうか。

いま医療を取り巻く環境は、国の歳出の30%を社会保障費が占めています。

その社会保障費の80%が「年金、医療介護、生活保護」で占めていると言われています。

医療に掛かるお金はご存知の通りこの国の歳出、ようは税金にて支払われています。

当然のことながら財源には上限と限界があります。

それが診療報酬であり「医科1:歯科1:調剤0.3」という配分にて分配されます。

これは分配率であり、おおもとである財源は共通であるので自分たちの報酬を確保しようと思えば必然的に報酬の取り合いが起きます。

この取り合いが、中医協という場で行われています。


なぜ、分業バッシングが起きるのか。


それは単純なところであり、「薬剤師」としての役割は国民誰しもが認める所ではあるが「薬局薬剤師」の姿がいまいち見えていないということです。

そもそも不完全な分業をしてしまったことにも原因があるのですが、医薬分業の成り立ちは

・薬価差益の抑制
・医師の処方せんのダブルチェック
・医療費の適正化
・医師の負担軽減


が挙げられます。

こうみると「処方せんのダブルチェック」を除き、経済的・経営的な問題が多く、「薬局である必要性」というのは見受けられません。
医薬分業は必然的ではなく、経済的な理由にとって行われた施策であることが見えると思います。

私は以前より「薬局薬剤師」と使いますが、「薬剤師」と「薬局薬剤師」を同等にしてはいけないと思っています。

これは「業種と業態」と世の中の企業が細分化されるように、似て非なるものだと思っています。

「薬局で薬剤師は処方をチェックして、適正であるかを判断し・・・」

という話をよく聞きますが、それは「病院」であれ「薬局」であれ薬剤師であれば求められる行為であり、薬局に限定されたことではありません。

在宅医療においても同様だと思います。

いまの議論において「なぜ薬局の薬剤師でないといけないのか」こういう根底がないからこそ、薬局に対しての批判の目が向けられているのだと思います。

その筆頭が「門内薬局または院内薬局への移行提案」なのでないでしょうか。

分業発展期と違い、市場は成熟期に入りました。

しかしながら、増える医療費と財源の枯渇から国は抑制をしなくてはいけないという戦略を立てています。

社会保障費の80%をしめる「年金・医療介護・生活保護」。

このうち国がメスを入れることが出来るのは、「医療介護」だけです。

それは報酬を減らせばいいからです。

報酬を減らすということは、これ以上の市場は成長がないのでそれだけπの奪い合いが熾烈になるということを意味しています。

もちろん売上が上がらなければ、現場の給料も上がりません。

しかしながら医療である以上は成長が求められます。


いま、医療が大きな転換期を迎えています。
そこに薬局は大きく絡んでいます。過去の歪が、いまの割れ目となり、未来の穴となります。

いまの私達の行動が未来の私達に帰ってきます。

「なにをしてほしい」とかそういう大きな事を言うつもりはありませんが、少しでも現状をしって考えて欲しいと思い書きました。

転職市場、初任給の高騰、熾烈化するM&A

それが未来にどう影響を与えるのか。

私達には「薬局」について考える義務があると思っています。



Aguantamos, que siempre hay esperanzas, y leventámonos.
(希望は常にある、乗り越え、立ちあがろう!)

「こまがたこうだいのぜんこく薬局放浪記」はじめました!vol.9
ロンドン~ロンドン~楽しいロンドン編







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