インド人であるジョーンのグルが、自らの魂の父だと知った女性(グル)。





ジョーンを通して出逢い、すぐに感じていた、父(ジョーンのグル)からの言いようのない深い愛。



その意味がわかり、さらにその父(ジョーンのグル)の想い、愛の大きさを感じずにはいられなかった。







幼い頃の、尋常ではない辛い経験。



そこに自然と感じていた、神の存在。





この経験は、神が与えてくれていること。







様々なことを感じてしまうがゆえ、変な子として扱われることも多かった。


だから、そんな自分を否定し、抑えていた時期が長くあった。


精神科を訪れたこともあった。






子ども時代は、いじめられることもあった。




それでも、いつも明るく元気で、周りを笑わすキャラクターだった。


いじめてくるお友達に、自分から笑顔で挨拶もしていた。



そのくじけない女性(グル)の態度に、いじめはさらに激しくなることもあった。






社会に出てからは、大人の陰湿ないじめを経験することとなった。




幼い頃から家事を強いられ、文句ひとつ言わず全てをこなしていた。


その経験が大きな知恵となったのか、何をやってもあっという間にそれなりのプロになれた。


どこにいても、何をしてもスムーズにこなしてしまう女性(グル)に、


周りは激しく嫉妬してしまうのだった。



嫉妬による陰湿ないじめを受けてもなお、女性(グル)はいつも明るく自然体だった。



それがまた、嫉妬を増幅させてしまい、いじめはエスカレートしていくのだった。






女性(グル)に感情がないわけではない。




当然、傷ついていた。 


胸を痛めていた。




傷ついても、人のせいにするということがなかった。


人を悪く思うようなマイナス感情を、持っていないのだ。




胸を痛めても、その瞬間だけのものだった。




それより、




多くの人は、みんな淋しいんだ。 満たされてないんだ。



”愛” に飢えているんだ。





そう感じ、胸が痛んでいた。







ある日のことだった。



いつものように、ジョーンのグルがソウルメイトの体に入ってきた。




「君が幼い頃に、僕はおもちゃをあげたんだよ。


 君は覚えてはいないだろうけどね。


 とても喜んでいたんだよ。」





「・ ・ ・ 覚えていないわ。」





ジョーンのグルは、深い眼差しで語り始めた。



「君は、まだ幼い頃から、周りの人々によって辛い思いをしてきたのを、僕は知っているよ。


 君はいつも勇敢にそれを受け入れて、たくましく生きていたね。


 どんな時も弱音を吐かず、明るく元気で、笑っていた。


 そして、みんなが幸せであるようにと、心がけていたね。」

 


 


「私は、孤独だった。


 でも、どこか孤独じゃないことを知っていたわ。


 独りだけど、神が見てくれているって感じていたの。


 それは、いつもあなたがそばにいてくれたから?」



女性(グル)は、誰にも明かしたことのない抱いてきた思いを、打ち明けた。






「そうだよ。


 僕はいつも君のそばにいた。


 それはなぜだかわかるかい?」






「いいえ。 わからないわ。」






ジョーンのグルは、大きく息を吐いた。




「なぜなら、君は僕の本当の娘だからだよ。



 君は日本人としてこの世に生を受けた。


 でも、僕の本当の娘なんだ。


 僕はずっと君と一緒にいたんだよ。



 僕のグルや、さらにそのグルがね、


 君は特別な魂の持ち主だから、


 日本という国に生まれるようにしたんだ。



 君は人々を救わなければいけない魂を持っていて、



 そうすることが、神の願いでもあるんだ。」






「じゃあ、インドに行きなさいっていうメッセージは、


 あなたが送ったの? それとも神?」


 


(女性(グル)は、この時の約一年前に、そうメッセージを受け取り、初めてインドを訪れることになった。


 そして様々なメッセージのもと行動し、この地、ティルバナマナイへと行きつき、


 旅の最後にソウルメイトに出逢っていた。)




「それは、僕だよ。



 でも君は、いつも神からのメッセージもちゃんと受け取っていたんだよ。



 君はビジネスにおいても、いつも良いポジションにいただろう。


 それは、僕が見守っていたからでもあるんだ。


 それで周りの人々が嫉妬していたことも、僕は知っているよ。」








女性(グル)は、全てを悟った。



独りで闘っていても、孤独を感じても、



それでも独りじゃないって信じてきっていたわけを。




そして、これまでの、あまりに過酷な経験が、



やはり神によって与えられたものだったということを。






人々を救う。





すなわち、魂の存在が事実であること。



その望みに沿った、共に在る生き方こそが、本来で真実だということ。



そうあれるために、自らに与えられているパワーと、



持てる全ての愛によって、



人々に光を照らし、寄り添って、気づきや導きを示していくこと。






これまでの人生における全ての経験は、



自分に与えられた、その ”役目” のため。





それもすでにわかっていた。






それが、より深い自覚と覚悟となって、



今、ここに 在る。








ここ数日、女性(グル)の真実を綴らせてもらっている。



ここに載せている内容は、約一年前のことだが、



この真実は、リアルに今も続いている。







昨日のこと。




女性(グル)とソウルメイトがスカイプで話をしていた時、



ソウルメイトがおもむろに言った。





「僕は、あるメッセージを感じたんだ。



それはね、haluにお礼を言いなさいって。



彼女はブログに、僕たちの真実を書いてくれているだろう。



だから、haluにありがとうって言いなさいって。」




女性(グル)は私にこのことを伝え、続けて言った。



「これはね、父が彼にメッセージを送ったの。



もちろん彼もそう思ってるんだけどね。



つまり、父がhaluちゃんに伝えたいことなのよ。」






私は、一気に胸が熱くなった。





感謝の言葉をいくつ並べてみても、全く追いつきはしない。





なぜなら、私はこれまでも、こうしてメッセージを与えてもらっている。



多くの貴重な経験や恵みも、与えてもらっている。




全て、愛によって。






その、いつもどんな時も、



女性(グル)やそのソウルメイト、女性(グル)の父から注がれ続けた愛によって、


私は本当の愛というものを知り、


私の中の愛を、育んでもらった。






今、私に出来ることは、




真実を真実として、伝えていくこと。



愛の表現として。






そして私は、今日も白いキーボードに触れている。






科学、医学、哲学、人間学、宗教学、精神論、一般論 ・ ・ ・。




私たちは往々にして、自分たちの知識や常識、見聞、経験などの範疇で物事を理解しようとする。


理解できないことや未知のことは、理解できるよう解明できるよう努力してきた。


(解明できないものは、謎というくくりで置かれている)


その努力の賜物として、豊かで安心、便利な暮らしを獲得してきた。





しかし、どこにも当てはまらない、謎として置くこともできない、


厳然たる真実が、ある。





日本人として生を受けた女性(グル)だが、その魂のルーツはインドだった。



つまり、肉体の両親は日本人だが、魂の両親はインド人だったのだ。





女性(グル)に与えられたパワーは、科学でも哲学でも精神論でも説明は不可能である。




しかし、真実だ。



その真実にまつわるエピソードを、ここで綴らせてもらいたいと思う。






女性(グル)の、2度目となるインド滞在の時のこと。



その時あるカフェで、アメリカ人のジョーンという男性に出逢った。



とはいえ、2人はたまたま会計のレジの並びの前後となり、


海外でありがちな、互いの名前を伝えあう程度の挨拶を交わしただけだった。




それから数か月後、女性(グル)の元に1通のメールが届いた。





ハロー! 僕はインドで出逢ったジョーンだけど覚えてる?


実はあの時僕は、僕のグルから、インドに行けばソウルメイトに出逢えると聞き、


あの地を訪れていたんだ。そして君に出逢った。


僕のグルは、こうも言っていたんだ。


そのソウルメイトは夢に出てくるだろうって。


僕の夢に、この1週間毎晩君が出てきたんだ。


だから僕は確信したんだ。


僕のソウルメイトは君だって。


君には彼はいるのかい?






女性(グル)はジョーンという名前だけは記憶の片隅にあったが、


人物を覚えてはいなかった。


すれ違っただけのような出逢いなので、当然連絡先など交換してはいない。




一見奇妙にも思えることだが、女性(グル)はそれについては気に留めなかった。






ハロー、ジョーン。



あなたの名前だけは覚えているわよ。


でもごめんなさい。


あなたのことは覚えていないわ。

そして私にはソウルメイトがいるのよ。


だからあなたの勘違いじゃないかしら?






ジョーンは間違いないと思っていたが、自分のグルに相談した。


ジョーンのグルは、インド人だった。



グルは、その女性(グル)の写真を送るよう依頼した。





ハロー!



君の写真を僕のグルに見てもらったよ。


僕のグルは、この女性(グル)は2度の大きな出逢いがあるっていうんだ。


1度目のパートナーとは幸せにはなれないけど、


2度目のパートナーが本当のソウルメイトで、


本物の大きな愛を感じることになるって。


だからその2度目のパートナーが僕だと思う。





女性(グル)は以前出逢いがあり、今のソウルメイトが2度目の出逢いであることを伝えたが、


ジョーンは受け入れられず、再度自分のグルに尋ねた。


ジョーンのグルは、女性(グル)とそのソウルメイトのフルネームと生年月日から


チェックするから聞きなさいとジョーンに告げた。




ジョーンはそのことを女性(グル)に伝え、さらに、


もし2人が本当のソウルメイトでなかったら、別れてほしいとまで言った。




結局、ジョーンのグルのチェックにより、


女性(グル)とそのソウルメイトは正真正銘本物だとわかり、ジョーンも納得した。





その後、ジョーンを通して、女性(グル)とジョーンのグルはコミュニケーションを取るようになった。





ジョーンは当然、自分の本当のソウルメイトに、出逢いたいと願っていた。



それについてジョーンのグルは、女性(グル)のソウルメイトに相談するといいとアドバイスした。




女性(グル)のソウルメイトは、女性(グル)を通してジョーンに伝えた。




「今はまだ、出逢えないよ。


なぜなら、以前君は間違いを犯していただろう。」




他にも女性(グル)のソウルメイトは、ジョーンの過去や振る舞いについてのあらゆることを感じ、


そのまま伝えた。



そして、必要なマントラを与え、アドバイスもした。





ジョーンは、女性(グル)のソウルメイトに自身のことを赤裸々に言い当てられ、


そのパワーの前に、ただ、全てを受け入れた。




しばらくして、ジョーンは女性(グル)と同じ日本人の、本当のソウルメイトに出逢えた。




ジョーンの両親は、とても仲が悪かった。


そしてジョーンの母は、病院では治らない生まれつきの病を抱えていた。


ジョーンは自身の一件で、女性(グル)とそのソウルメイトに深く感謝していたため、


その出逢いについて母に揚々と語った。




病に苦しみ続けてきたジョーンの母は、


もしも出来ることなら、自分も女性(グル)のソウルメイトに救って欲しいと強く願った。




そして、ジョーンの母にもマントラが与えられることとなった。




医学ではどうにもならなかったジョーンの母の生まれつきの病が、完治に至った。





そんな中、女性(グル)はジョーンの住む ”ハワイ” が幾度も感じられた。


これまで他の国々については、そこへ行くようメッセージを感じていたので、


今回も同様かと思った。




ソウルメイトは、女性(グル)がハワイへ行くことを受け入れたが、


念のため、ジョーンのグルへも確認をするようにと女性(グル)に告げた。



ジョーンは女性(グル)が母国を訪れることをとても喜び、


ぜひ自分の家に泊まって欲しいと望んだ。



そしてこのことを、自身のグルに尋ねた。





グルは言った。



「女性(グル)はハワイへ行くのは構わないが、君の家には泊まれない。


その理由は女性(グル)が知っている。」





その頃、女性(グル)とソウルメイトはスカイプで連絡をとっていた。




「実はね、ジョーンのお父さんのエネルギーが、とても良くないんだ。


だから君は、ハワイに行くことは出来るけど、ジョーンの家には泊まってはダメなんだよ。」





ソウルメイトからそう聞き終えたと同時に、まだわけを知らないジョーンから連絡が入った。

女性(グル)は、ソウルメイトから知らされた事実をジョーンに伝えた。




そこから、女性(グル)とソウルメイトでの、ジョーンの父へのお祈りと浄化が始まった。




この後間もなくして、ジョーンの両親のそれまでの不仲がウソのように、


仲睦まじい夫婦となり、愛を育めるようになった。





女性(グル)はこれまでジョーンのグルによって、様々の導きを得ていた。


そして今回においてもそうだった。



深く感謝していた女性(グル)は、どうしてもお礼を言いたいとジョーンに伝えた。




これを機に、女性(グル)とジョーンのグルとの、直接のやりとりが始まった。  





この時のハワイうんぬんのエピソードは、こうして2人が直接つながるための布石でしかなかったのだ。



そしてその後、女性(グル)は悟った。


この時、2人が直接つながる ”時期” がきたからだったということを。





ジョーンのグルと女性(グル)のやりとりは、頻繁なものになっていった。




逢ったこともない、出逢ったばかりのジョーンのグルだが、


まだジョーンを通しての間接的なやりとりの頃から、


すでに強い信頼感や敬愛の念をも感じていた。




それはもちろん、グルという存在の彼ゆえ、


全てパーフェクトに導き、愛にあふれてるということからではあった。




しかしそれだけではなく、彼はなぜか女性(グル)しか知るはずのない、


これまでの経験やエピソード、そのハートまでも知っていたことからでもあった。




女性(グル)は、やはりグルは何もかも知っている偉大な存在だと、大いなる敬意を払っていた。






直接やりとりをする中で、女性(グル)はさらに強くそう感じていた。



そして彼からの大きな深い愛を、感じずにはいられなかった。




異性としてのそれではないが、ソウルメイトから感じる愛と同じくらいの、深い深い愛を感じていた。






ある日のこと。




ソウルメイトは目覚めると同時に語り始めた。




「今ジョーンはドバイにいるんだよ。


そこでサモサを作ってるんだ。」




ちょうど前日に、女性(グル)はジョーンからのメールで、ジョーンがドバイにいることは知っていた。


が、サモサを作っていることについては知らなかったし、全くイメージ出来ないことでもあり、




「ジョーンがドバイで、何でサモサやねん!!」




と、ツッコミたくなる関西のノリを必死に抑え、なぜなのかをソウルメイトに尋ねた。





「それはね、ドネーションなんだよ。」





「何でドネーションやねん!!」






どうにも意味がつながらず、女性(グル)はこらえきれず吹き出してしまった。





「何がおかしいんだい?」





そう言ったかと思うと、ソウルメイトはまた眠りに堕ちた。





少しして起きたソウルメイトに、まださっきの笑いの余韻の残る女性(グル)は、




「ねぇねぇ、何でサモサなん?」


「そのねらいは何なん?」





と、関西のノリで詰め寄った。





ソウルメイトはきょとんとし、




「僕はそんなこと言ってないよ。


何のこと?」





「言うたよ。


覚えてへんの?


だから、何でサモサなんか教えてよ。」





「君はおかしいことを言うね。


きっと夢でも見たんだよ。」





そんなやりとりをしていると、女性(グル)はふと、自分のメールをチェックするように感じた。





ジョーンのグルから届いていた。





ハロー。



君今どう感じてる?


僕たちはさっき話したね。


ジョーンの事を。


あれは、僕だったんだよ。



今夜また行くけど、どうか恐れないで。


そしてこのことは、君のソウルメイトには決して言ってはだめだよ。





女性(グル)はしばらくそのメールを見つめていた。


理解するのに時間が要ったのだ。




つまり、ソウルメイトの体にジョーンのグルが入ってきていたということ。。。





不思議すぎるが、起きた現実をそのまんま受け止めるだけだった。






その夜。



突然ソウルメイトの体がプルプルと揺れ始めた。




初めて見るソウルメイトの異変に女性(グル)は戸惑ったが、ジョーンのグルの言葉を思い出した。





(今日来る言うてはったけど、これなん?


これが?こんなんが来たおしるし?)




さすがに恐いが、この状況にまたツッコミたくもなった。



バイブしていた体がおさまると、ソウルメイトはゆっくりと目を開けた。





(またなんなんこれ? 彼の瞳の色と違うやん。)





恐すぎることで、またそれが面白くもなり、女性(グル)は必死に笑いをこらえていた。





ソウルメイトの体に入ったジョーンのグルは、女性(グル)に近くに来るように呼んだ。



そうしてグルが女性(グル)を見つめている瞳を見て、





(何でいっこもまばたきせえへんねん。


渇いてしゃーないっちゅうねん。)





女性(グル)のツッコミはもう本人すら止められなかった。




その状況にあきれたのか、ジョーンのグルはソウルメイトの体から抜けて行った。




今度来たらもう怖がらないし笑わないでおこう、と思いながら笑っていると、


少しして、再び戻ってきた。






この時から、ジョーンのグルは度々女性(グル)のソウルメイトの体に入り、


2人はある意味直接のコミュニケーションを図るようになった。





その際にも、グルは大切なメッセージに加えて、女性(グル)しか知らないはずの事を語った。





「君はいつも孤独で、一人で闘ってきたのを知っているよ。


どんな時も笑顔を忘れず、強くあろうとしていたね。


僕はいつも見ていたんだよ。」




女性(グル)は、過去の辛かった思いが溢れ出てきた。


これまで、誰にもそんな自分を見せたことがなかった。





女性(グル)は生まれたばかりから両親の虐待を受けていた。


その両親を見て、妹までも、同じように女性(グル)を扱った。


自分だけ食事を与えられないことも、暴力によって出血することも、


幼い女性(グル)には日常だった。


死を意識せずにはいられないこともあった。


自分の家ながら、安らげる瞬間なんて、どこにもなかった。




しかし女性(グル)は、両親のことも妹のことも、恨んだり責めたりすることがなかった。


自分とは真逆に、大切にされている妹にジェラシーを感じたこともなかった。




感情を抑えているわけではなかった。


そもそも、そういう感情がわからなかった。




どれだけのひどい仕打ちをされても、心が凍りつくようなことがあっても、



”これは私に必要なこと。 学びなんだ。


いつか絶対にこの経験が実を結ぶ。”




自分に起きる出来事を、ただ、受け入れていた。


神が与えてくれたことだから、全て乗り越えられると思っていた。


幼い女性(グル)は、なぜか自然に強くそう感じ、信じきっていた。







その後もことあるごとに、ジョーンのグルは、



女性(グル)しか知るはずのないことを語るのだった。




そしてついに、真実が明かされる時がきた。









「君は、日本人としてこの世に生を受けたけどね。





本当は僕の娘なんだよ。」









この日を待ちわびていた父の瞳は、愛だけを映し出していた。











女性(グル)のこの話を聞いた時、



私はなぜか、疑心がわかなかった。



信じられる、ということとも違った。







きっと聞き始めは、私の頭は理解したがっていたのかもしれない。





でも、そんなことムリだと、あっという間に白旗をあげたのだろう。



自分でもその辺はよく覚えてはいない。









今は、理解の必要はないと感じている。





ただ、そのまんまを受け止めることこそが、重要だと知ったから。









女性(グル)とその父の、全てのストーリーを書き尽くすことは私には出来ない。




それは、書物としてシリーズにしないと追いつかないほどのことだから。








そして、今も続いている真実だから。









しかし、ここに書き留めておきたいこと、





その奥にある大いなる愛を、綴らせてもらうことになるだろう。

















何度か母に、連絡していた。



旅を少し延ばすことを伝えるためだが、なかなかタイミングが合わなかった。





元の帰国予定の前日である今日、やっとつながった。







あ、お母ちゃん。 haluだけど。



明日帰るんだったけど、もう一週間こっちにおることにしたから。






うちゃあ、あんたがそろそろ帰ると思うて、今日布団干したんで。



こっちはええ天気でなぁ。



ほんなら明日帰らんのん?






うん。来週よ。 布団ありがと。 でも、ごめんな。



気を付けとってな。






はいはい。 



よぉ聞こえんけど、切るで。






プーッ。  プーッ。  プーッ。  プーッ。  。  。






え?ホンマに切ったし。





私はあっけにとられた。



あっけにとられるって、こういうことか。





声が元気で、ひょうひょうとしてて、何となく受け入れてくれたようだ。



布団、干しててくれたなんて ・ ・ ・






続けて職場の婦長にも連絡した。




なかなか退職の決心がつかなかったことや、



決心できても伝えることに躊躇していた意味がわかった今、早く伝えたいからだ。






緊張はしたが、伝えられた。




一瞬だけ婦長の呼吸が乱れたのを感じたが、私の退職の意思に理解を示したうえで、



事務長と連絡を取って話し合いに来るよう言われた。



あなたの意思は、先に伝えておくから、とも。






母への連絡も婦長へのそれも、私にしてみればかなりエネルギーのいることだった。




そしてどちらも、あっけなかった。







ソウルメイトに、haluちゃんのチケット変更の連絡をしてもらってたんだけど、



もう明日のことだし、出来るかわからないみたい。



出来たとしても、お金が結構かかるって言われたようなんだけど、



以前は出来たしお金もいらなかったのに。。。






私が電話のことを伝える間なく、女性(グル)は言った。





そうだった。



そもそも、それがまだだった。






今の電話じゃどうにも出来ないけど、明日直接チェンナイの空港に行って手続きすれば、



変更出来るんじゃないかって。 まぁ当日やから、お金かかるのは仕方ないみたい。






お手数かけてすみません。






大丈夫とは思うけど、万が一変更できなかった時のために、



荷物をまとめて持って行っときましょう。



そのまま帰国になっても構わないようにね。






私は英語ができないことや、インド人のソウルメイトが空港で話をしたほうがスムースだということで、



女性(グル)とそのソウルメイトが同行してくれるという。






チェンナイまで片道3~4時間。



私は2人に甘えることしかできず、あまりに申し訳なくもあり、あまりに有り難くもあった。







いつもの夜を過ごしていた。



いつものように、スタッフが食事を用意してくれ、何気ない会話をしていた。





halu、本当に日本に帰るの?




スタッフが口を開いた。






どうかなぁ。




思わず私は女性(グル)に目を向けると、






わからないけど、大丈夫なんじゃない?



まぁ、荷物は持って行ってね。



そう言いながらそのまま帰ることになってもおもろいけど。






そう、、ですね。



考えても仕方ないし、もう天にお任せするしかないですね。







内心、この流れで帰ってしまうことはないんじゃないかと思っていた。



その反面、そう思ってるなら逆に帰らされることもあるかも、とか、考えてもいた。





お任せとか言いつつ、やはり考えていた。




全くいつもと同じ夜を過ごし、別れかもしれない挨拶もせぬまま私はホテルへ戻った。






荷物をまとめながらも、なぜかこの旅を振り返って思い出に浸るような気にはなれなかった。







早朝6時を少しまわり、タクシーはチェンナイを目指す。



残るスタッフには、さよならでもまたねでもなく、あとでねと声をかけてきた。





女性(グル)は、ソウルメイトがなかなか起きず、予定の時間を過ぎての出発となったことで、



説教を奮発していた。




私のことで早起きをするはめになり、時間通りに起きられなかったとはいえ、



説教されているソウルメイトに申し訳なく感じた。





でも女性(グル)は、マナーとしての時間の認識を、インド人であるソウルメイトに伝えたいようだった。




おおらかなインド時間ではすまされないことがあるからだ。







午前10時前、チェンナイ空港に着いた。





10日前に日本からここに着いた時同様、



人、ひと、ヒトでごったがえしている。





ソウルメイトは、すぐさま目的の窓口を見つけ、事情を伝えた。




やや時間のかかった後、神妙な顔で私たちの元に戻った。






halu、ここでは出来ないようだ。



ここから車で30分の、センターに行く必要があるらしい。



時間がぎりぎりだ。お金は8千ルピー(約1万6千円)ほどだそうだ。急ごう。






もし変更できなければ、もとの予定では私の帰国便は午後1時過ぎ。



2時間前の午前11時過ぎにはまたここに戻らないといけない。



あまりにもきわどい時間だ。



それに変更できたとしても、その金額は結構痛い。





一瞬、このまま帰国もありかも、という考えがよぎった。





が、すぐさまその考えは消えた。




やっぱり、もう少しここにいたいから。






あわただしくタクシーに戻り、センターに急いだ。



気持ちは急ぐのに、チェンナイの街は、混んでいた。





この想定外の流れでは、考えが及ばない。



ただ眺めるしかなかった。


もう、任せるのみだった。





センターは、街の喧騒とは違い、落ち着いた空気が漂っていた。



私も、このよくわからない流れであきらめがつき、落ち着いていた。





受付では女性(グル)のソウルメイトが交渉してくれている。





思考の不要となった私は、女性(グル)と共に、人間ウオッチ。






インド人女性も普通に手提げバック使うんですね。



足元はつっかけで、服はサリーで、不思議な景色。





ホントやね。 服以外はサザエさんの買い物姿やね。





あまりに平和な会話をしているところにソウルメイトが戻ってきた。



すぐ出ようという。





え? 結局どうなったんだろう。





センターを出ると、ソウルメイトは新しいチケットを手渡してくれた。





良かったねhaluちゃん。 出来たんやね。





あ~。 。 そっちですか。



良かったぁ。



で、お金は立て替えてもらってるんですか?





いらなかったみたいよ。





へ?





タクシーに乗り込みながら、女性(グル)は愉快そうに微笑む。




私は、この状況にまたあっけにとられていた。





・ ・ 何か、すごいですね。



結局うまくいって、お金もいらずで。




ややこしくなっていったから、どうなるんだろうって思ってて。



でも、だからこそもう何も考えられなくって。



どうなってもいいやって、いい意味であきらめがついてたんです。




何か、不思議ですね。





そう?




女性(グル)は、あっけにとられた後、高揚している私とは逆に、妙に落ち着いている。






少しの静寂ののち、女性(グル)が口を開いた。





天使たちがhaluちゃんに伝えにきてるわ。



今のこの感覚を忘れないでって。




身をゆだねていくことで、スムーズに必要なように流れていくんです。



そのことを、身を持って経験させてもらえたようですね。



だから、この今の感覚を、絶対に覚えていてねって。






身を、ゆだねる。



今の、感覚。





私が今味わっている感覚は、これまでにあっただろうか。



もしもあったとしても、遠い遠い、昔の事。






身を、ゆだねる。






私は何でも自分で考えて自分でしてきた。



と、思っていた。




そうじゃないといけないと思っていた。



よく考えれば、及ぶ。 とも思っていた。






身を、ゆだねる。





ゆだねる。






私になかったこの言葉。





ゆだねる。






私の中で、こだまする。






どこに、着地しようかと。