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労働判例メルマガ『会社にケンカを売った社員たち』公式ブログ

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Xは甲社の型枠解体工として、マンションの新築工事に従事していたところ、元請会社の現場所長から、Xの人格を否定する嫌がらせやいじめを受け、法令により義務づけられている酸素濃度測定が行われないまま地下ピット内作業への従事を強要させられたこと等により、適応障害を発症し、休業を余儀なくされたとして、S労基署長(処分行政庁)に対して労働者災害補償保険法(労災保険法)に基づく休業補償給付を請求した。 同労基署長は、上記請求につき、2020年3月25日付で全部の不支給処分をしたが、その後、同処分を取り消した上、請求期間のうち2018年11月30日から2019年1月21日までの53日間(本件期間)および待機期間を除いた期間について休業補償給付を支給する旨の変更決定(本件処分)をした。

 

今回の事件は、Xが国を相手に、本件処分のうち休業補償給付が不支給とされた本件期間に係る部分の取消しを求めたもの。[東京地裁(2023年3月15日)判決]

 

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今回の事件は、R社と労働契約を締結したXが会社解散に伴う解雇をされたことについて、同社に対し、(1)当該解雇が無効であると主張して、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認ならびに解雇後の賃金月額19万3894円およびこれらに対する遅延損害金の支払を求めるとともに、(2)R社による違法な解雇および本件訴訟における不誠実な態度が不法行為を構成すると主張して、同社に対し、慰謝料100万円の支払を求めたもの。[東京地裁(2021年10月28日)判決]

 

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今回の事件は、G社との間で有期労働契約を締結していたXが2019年3月31日をもって雇止め(本件雇止め)をされたところ、本件雇止めは無効である旨主張して、同社に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに(請求1)、上記労働契約に基づき、同年4月分から2021年12月分までの未払賃金合計1108万8000円およびこれに対する遅延損害金の支払(請求2)ならびに2022年1月分以降の未払賃金として月額33万6000円の支払を求め(請求3)、さらに、本件雇止めが不法行為に当たると主張して、不法行為による損害賠償請求権に基づき、慰謝料50万円およびこれに対する遅延損害金の支払(請求4)を求めたもの。[東京地裁(2022年6月22日)判決]

 

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1.

▼ 使用者が労働者に対して労働基準法37条の割増賃金を支払ったものといえるためには、通常の労働時間の賃金に当たる部分と同条の割増賃金に当たる部分とを判別できることが必要である。

 

▼ 雇用契約において、ある手当が時間外労働等に対する対価として支払われるものとされているか否かは、雇用契約に係る契約書等の記載内容のほか、具体的事案に応じ、使用者の労働者に対する当該手当等に関する説明の内容、労働者の実際の労働時間等の勤務状況などの諸般の事情を考慮して判断すべきである。

 

▼ その判断に際しては、労働基準法37条が時間外労働等を抑制するとともに労働者への補償を実現しようとする趣旨による規定であることを踏まえた上で、当該手当の名称や算定方法だけでなく、当該雇用契約の定める賃金体系全体における当該手当の位置づけ等にも留意して検討しなければならないというべきである。

 

2.

(1)

▼ 新給与体系の下においては、本件割増賃金の総額のうち、基本給等を通常の労働時間の賃金として労働基準法37条等に定められた方法により算定された額が本件時間外手当の額となり、その余の額が調整手当の額となるから、本件時間外手当と調整手当とは、前者の額が定まれば当然に後者の額が定まるという関係にある。

 

▼ そうすると、本件時間外手当の支払により労働基準法37条の割増賃金が支払われたものといえるか否かを検討するに当たっては、本件時間外手当と調整手当から成る本件割増賃金が、全体として時間外労働等に対する対価として支払われているか否かを問題とすべきである。

 

(2)

▼ 新給与体系は、その実質において、時間外労働等の有無やその多寡と直接関係なく決定される賃金総額を超えて労働基準法37条の割増賃金が生じないようにすべく、旧給与体系の下においては通常の労働時間の賃金に当たる基本歩合給として支払われていた賃金の一部につき、名目のみを本件割増賃金に置き換えて支払うことを内容とする賃金体系であるというべきである。

 

▼ そうすると、本件割増賃金は、その全体において、その一部に時間外労働等に対する対価として支払われているものを含むとしても、通常の労働時間の賃金として支払われるべき部分をも相当程度含んでいるものと解さざるを得ない。

 

(3)

▼ すなわち、本件割増賃金のうちどの部分が時間外労働等に対する対価に当たるかが明確になっておらず、本件割増賃金につき、通常の労働時間の賃金に当たる部分と労働基準法37条の割増賃金に当たる部分とを判別することはできないのであり、K社のXに対する本件割増賃金の支払により、同条の割増賃金が支払われたものということはできない。

 

(4)

▼ したがって、K社のXに対する本件時間外手当の支払により労働基準法37条の割増賃金が支払われたものとした原審の判断には、割増賃金に関する法令の解釈運用を誤った違法がある。

 

1)原判決中、1070万1572円および遅延損害金の支払請求に係る部分を破棄する。

2)前項の部分につき、本件を福岡高等裁判所に差し戻す。

 

※参考

■【熊本総合運輸事件】福岡高裁判決(2022年1月21日)

1)K社の控訴に基づき、原判決中同社の敗訴部分を取り消す。

2)前項に係るXの請求をいずれも棄却する。

3)Xの本件控訴を棄却する。

4)訴訟費用は、第1、2審を通じてこれを10分し、その9をXの負担とし、その余をK社の負担とする。

 

今回の事件は、K社に雇用されていたXがその就労期間中に時間外割増賃金の不払があった旨主張して、同社に対し、雇用契約に基づき、(1)時間外割増賃金813万1174円および遅延損害金62万8519円の合計875万9693円および内金813万1174円に対する遅延損害金の支払を求めるとともに、(2)付加金473万3030円(上記時間外割増賃金813万1174円のうち除斥期間対象分339万8144円を控除した額)およびこれに対する遅延損害金の支払を求めたもの。[熊本地裁(2021年7月13日)判決]

 

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今回の事件は、K社から採用内定を得て、その後、同社から内定を取り消された(本件内定取消)XがK社に対し、次の各請求を求めたもの。[東京地裁(2022年9月21日)判決]

 

(1)主位的請求

本件内定取消は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上の相当性を満たさない無効なものである旨主張して、K社に対してする次の各請求

 

 労働契約上の権利を有する地位にあることの確認

 労働契約に基づく次の各金員の支払請求

(ア)2018年10月分以降の未払賃金として、同月から本判決確定の日まで、毎月20日かぎり17万8800円(賃金月額29万8000円の6割に相当する金額)およびこれらに対する遅延損害金

(イ)2018年12月以降の賞与として、同月から本判決確定の日まで、毎年12月20日および6月20日かぎり35万7600円およびこれらに対する遅延損害金

 

(2)予備的請求

本件内定取消は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上の相当性を満たさない違法なものであり、これによって採用に係るXの期待権が侵害されたと主張して、K社に対してする、不法行為に基づく損害賠償314万6880円(Xの年収の6割相当額286万0800円および弁護士費用28万6080円)およびこれに対する遅延損害金の支払請求

 

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今回の事件は、貨物自動車運送事業等を目的とするT社との間で労働契約を締結し、集配業務に従事していたXら10名が同社に対し、(1)主位的に、T社はXらに支給する手当の算定に当たり割増賃金に相当する額を控除しているため、労働基準法37条所定の割増賃金の一部が未払であると主張して、未払割増賃金、確定遅延損害金および労働基準法114条所定の付加金ならびにこれらに対する遅延損害金の支払を求め、(2)予備的に、出来高により算出される数額から割増賃金に相当する額を控除する計算方法が採用されていることは公序良俗に反し無効であると主張して、未払歩合給および未払割増賃金ならびにこれらに対する遅延損害金の支払を求めたもの。[大阪地裁(2023年1月18日)判決]

 

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今回の事件は、AおよびBがZ社に在職中休憩時間もすぐに出動できるよう待機していたから労働時間に該当すると主張して、同社に対し(1)主位的に労働契約に基づく未払時間外手当として、Aは57万2079円、Bは46万2669円およびそれぞれに対する遅延損害金、(2)予備的に休憩時間を自由に利用させるべき労働契約の債務不履行による損害賠償(慰謝料)として、Aは57万円、Bは45万円およびそれぞれに対する遅延損害金の各支払を求めたもの。[静岡地裁(2022年4月22日)判決]

 

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今回の事件は、K社が2020年2月4日をもってした解雇は無効であるとして、Xが雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認と解雇後の賃金の支払を求めるとともに、在職中に上司らがXを執拗に叱責したことが不法行為(パワーハラスメント)に当たるとして、民法715条(使用者等の責任)1項、709条(不法行為による損害賠償)、会社法350条(代表者の行為についての損害賠償責任)に基づく損害賠償請求として慰謝料等110万円およびこれに対する遅延損害金の支払を求めたもの。[さいたま地裁(2022年4月19日)判決]

 

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鉄道事業を営むH社に雇用されて車掌として勤務していたXは、2018年9月19日につき年次有給休暇の時季指定をしたところ、同社により時季変更権を行使されたが出勤せず、翌20日に欠勤を理由とする注意指導を受け、1日分の賃金9714円を減給された。

 

今回の事件は、Xが上記時季変更が違法であると主張して、H社に対し、(1)雇用契約に基づき、減給された賃金9714円およびこれに対する遅延損害金、(2)労働基準法114条に基づき、上記賃金と同額の付加金およびこれに対する遅延損害金、(3)不法行為に基づき、違法な時季変更権の行使を前提とする注意指導による慰謝料およびこれに対する遅延損害金の各支払を求めたもの。[大阪地裁(2022年12月15日)判決]

 

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