鳳凰と鵷鶵 | LIZABSTRACT

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白河院の着物の柄と後白河院の柄を
比べてみたら・・・



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右白河院  左ごっしー


なるほどごっしーのは、鳳凰の雛なのか
首がずんぐりしていて幼い感じがする
尾羽もすぅーっと長くなく左右の翼も
冠も洗練されていない。



うちにあった古い百科事典で調べると
鳳凰は宋代に創造されたものを
明代に画家が理想化して、足利時代に日本に
紹介された。と書いてあった。

実際には清盛の時代に、
このような鳳凰の図柄があったかは
おおいに疑問だ。


Wikiによると山海経などにも載っているが、
その様子は現代日本の私達が思い描く
鳳凰と似ても似つかない。
やはり宋代以降から次第に現在のような姿に
変わっていったのだろう。


[殷の時代には風の神、またはその使者(風師)として
信仰されていたといわれる。
また「風」の字と、「鳳」の字の原型は、同じであったともいわれる]

女媧さまも姓が鳳氏だった。
鳳凰も女媧さまと関係があるのだろうか?


[『淮南子』(前2世紀成立)では、
「鳥」は無道・殺りくの神を表し、「虎」は兵戦の神を表している。
このことから、「天地再生・人類創造の神である伏義と女媧に祈り、
兵戦の神(虎)と無道・殺りくの神(鳥)を遠ざけ、
災厄の除去を願ったもの」と解読されている。]女カWikiより

鳥と虎は伏義と女媧の信仰にとって
大きな宿敵だった筈だが・・・


日本では鳳凰のその美化された連想から
鳳凰の類は特別に神聖化したのだろうか?
それとももともと鳳凰は女媧さまの眷属だった
という事で鳳凰に女媧さまの姓の一字を
頂いているのだろうか?


[•南朝の時代に成立した『宋書』志第十八では、
頭はヘビ、首はツル、背は魚、腹はスッポン、
尾羽は魚の尾鰭、前半身は鴻に似ており、
頭は青く、翼を並べるとされる。]
この頃の鳳凰はまだまだ魚類爬虫類っぽい。

女媧さまは下半身が蛇だが、
鳳凰は頭が蛇だと言うのが面白い。


鵷鶵 (えんすう)については検索にも
ほとんどヒットしなかった。
百科事典にも載っていなかった。
Wikiにわずかに載っていたのが、
[『荘子』秋水篇には「鵷鶵、南海を発して北海に飛ぶ。
梧桐に非ざれば止まらず、練実(竹の実)に非ざれば食わず、
醴泉(甘い味のする泉の水)に非ざれば飲まず」とある。]

なかなか気位が高くグルメな雛らしい。



百年に一度しか咲かない竹の花は
凶兆のシンボルではなかったっけ?
その花が実を結んだ練実は、
これも空想上の果実だと思われますが・・・
吉兆なのか凶兆なのか微妙で
解釈の難易度が高いですね!
伝説上の山である崑崙山には
そんな果実もたわわに実っているのでしょう。



Wikiにもうちの百科事典にも載っていたけれど、
鳥類学者・蜂須賀 正氏の説で、
鳳凰のモデルはインドシナやマライ半島の山地の
深い森林に住む「カンムリセイラン」だと言う説が
多くの学者の賛同を得ているそうだ。
古い百科事典でも数が少なく世界的な
珍鳥のひとつだと書いてあったが、
今でも生息しているのだろうか?

図で見る限り、雉のオスのような尾長な鳥で
頭に鳳凰に良く見られるような
(火の鳥で描かれるような・・・)
細長い飾りがついているような鳥だった。



ところで、鳳凰って
[「聖天子の出現を待ってこの世に現れる」
といわれる瑞鳥]と、
言われる霊鳥なんだって・・・

救世主の出現に先駆けて現れる、
洗礼者ヨハネ的な役割みたいですね。