東京都立第五福竜丸展示館 原爆マグロ | LIZABSTRACT

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東京都立第五福竜丸展示館
http://ameblo.jp/lizabstract/entry-11338043203.html
の続きです。



フクイチ事故後、放射能の雨が被災地にも
東京にも降った訳だが、
福竜丸が被曝した昭和29年ですら
その測定が行われ新聞に発表されたのに
政府は「ただちに健康に被害はなく」の一点張りだった。
3月15日に千葉県松戸 柏 流山 に降った雨は
後にその地域に留まりホットスポットを作り出した。
国はその雨をきちんと測定して発表しただろうか?




先日、ちだいさんのこんなブログを読んだ
千葉県柏市の庭のレモンバーム(2012年)のセシウム。
http://ameblo.jp/c-dai/entry-11332588652.html
「589ベクレル」  という結果。



また翌日の記事では2011年採取のハーブがあった。

千葉県柏市の庭のローズマリー(2011年)のセシウム。
「1万3299ベクレル。」 という結果だった。



どんな雨が降ったか、大体想像がつくだろう。



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ローズマリーの記事の中で
検体に、ガイガーカウンターを
近づけると、ほんの少し
数値が高くなるような気がします。
そんな感想が書かれていた。



実は福竜丸展示館の中でも、そう感じた場所が
あった。ひとつは特別展示の広島で被爆し熔けた
ガラス瓶や被爆によって再焼成されてしまって
表面が泡立ったようになった瓦や熔解塊などが
見える展示用の硝子ケースの上に計測器を置くと
わずかに測定値が上がるような感じがした。
ただそれらの展示品と硝子ケースの上に
距離があるので展示を観に来た人に影響は
ないように展示されているという感じ。





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それからもう一箇所、
展示館の中に階段がついていて、
福竜丸の甲板が観られるようになっている。
船に入る事は出来ないが、船のヘリに測定器を
置いてみると、船の改修時に
再塗装されたと思われる部分には
あまり変化がなく0.09μSv/h程度
(その前の塗装はいつのものか不明だが)
再塗装されていない部分は
0.12μSv/h程度に上がる。ような感じがする。



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しかしそう思う一方で
「拍子抜けするほど線量が低い。」
というのが正直な感想だ。

それで、展示館の人に聞いてみた。
「どんな除染をしたのですか?」
すると「水で洗ったという事は聞いています。」
という回答だった。



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日本全土に4000cpm~80000cpmの
雨が降って、日本ばかりか太平洋まるごと
汚染された時代の話だ。
展示館のパネルにはこう書かれていた。
「5月頃から強い放射能を含んだ雨が
降るようになり、日本中で不安が広がりました。
9月になるとソ連の核実験による北からの
放射能雨もふりはじめました。
野菜も果物も井戸水のこの雨に
汚染されました。」
(原文通り。「井戸水の」部分は
「井戸水も」の誤字だよね^m^ )



1960年代、原水爆実験全盛期を迎え
多い年には100件140件の原水爆実験が
繰り返され、もはやどれがビキニ環礁の水爆による
放射能だとか被曝だとかは
うやむやになってしまっただろう。




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死の灰を被った日本漁船は、福竜丸だけではなく
汚染マグロを水揚げした漁船は、そのマグロを
築地に穴を掘って廃棄したのだそうだ。


wikiによると、
「この水爆実験で放射性降下物を浴びた漁船は
数百隻にのぼるとみられ、被爆者は
2万人を越えるとみられている。」

第五福竜丸展示館の展示によると、
「12月末までに、日本の船舶856隻が被害を
うけました(政府発表分)。
水揚げされたマグロは「原爆マグロ」といわれ、
457㌧が捨てられました。」

  

457㌧の投棄、しかも築地の地下に
埋っているという衝撃。


wikiによると
「これらのマグロは東京の築地市場内に
埋め立てられ、築地市場には「原爆マグロ塚」が
建てられた。近年の都営地下鉄大江戸線の
建設工事では、「このマグロが出土するのでは」
と話題になった。」

これは放射性廃棄物の最終処分場が
東京築地市場の地下にあると同義だろう。

そして考えるとますます闇は深い。
単純計算で
457㌧÷856隻=約533㌔


因みに福竜丸の総トン数は 140.86t。
遠洋マグロ船がどれ程の漁をするか
想像もつかないが、一艘当りの投棄量が約533㌔
では、あまりに少なすぎる。

私見だけれども、
「原爆マグロはほとんど売っちゃった、食べちゃった。」
社会的に大きな話題になった為に売れ残り
「築地に集まって動かなくなった分は
築地市場で処分した。」のだと思った。

「原爆マグロ」の投棄が水産関係者による
一種のパフォーマンスだった可能性が高い。

偶然だが、私が展示館に行った翌日
東京新聞で福竜丸の事が
記事になっていたらしい。
記事をみせてくれた人がいて
そこには約1,000隻の船が
被曝したと書いてあった。
政府に認定されなかった被曝船が
約250隻もあったのだろう。

記事によると30年近く
ビキニ環礁水爆実験の調査を続けて
居る方がいらっしゃるそう。
「核の恐怖は30年後、40年後でないと分からない。」
「福島という核の体験を重ねたこの国で
命の重みを問い続ける。」
2012年8月22日 東京新聞より



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第五福竜丸ははじめ事代丸と言う名前だった。
事代(主)の「コトシロ」は「言知る」の意味であり
託宣を司る神に使命を与えられ
今もここに在る気がする。



原爆を投下され、原水爆実験の
被害にあえいだ時代を体験したにも関わらず
福島の対応はなんだったのか。
政府はみんな知っていて、学者や研究者も
それに追随し、
国民に被害を知らせないようにしたり、
福島の人に安定ヨウ素剤を
手配しないようにうながした。




原子力発電も原爆も原水爆実験も
被曝する人にとっては同じものなのに・・・。