■2024/7/7【朝から17時頃までの出来事】

夫は膵臓癌の終末期後半で在宅緩和ケアを行っています。

今、自宅で私一人で、

夫の看取りの時間を過ごしています。

今日は長い長い1日です。

(何回かに分けて投稿します)


今日、色んな事が有って、

感動的な所もあれば、

ちょっとコミカルなシーンも有って(笑)


今のこの時間を動揺や悲しみの中でなく、

穏やかな時間にしてくれたのは、

夫のおかげというか、

まさに夫の人柄だと感じています。


■今朝、起きてメロンを食べて、喉につまらせ、苦しくなりましたが、

自力でメロンを吐き出す事ができました。


訪問看護ステーション看護師さんに

毎日9:30〜約1時間

看護師さんに来ていただいてます。

昨日の夫は元気だったので、会話も多く、

『看護師さんには、本当に感謝で、自分の所に来てもらわなくなった時(多分、自分が元気になった時という意味)は、(他の患者さんを)斡旋したりして、彼らのビジネスが上手くいくように(何かお返ししたい気持ち)』という前向きな発言が有りました。


夫自身が元気になる前提なので、現実的には難しいのですが、

なんだか微笑ましい、夫らしいな、と感じました。


達郎さんのラジオ

14時前、朝来てくれた訪問看護師さんが、もう一度来てくださいました。


14時には毎週聴いているラジオ『山下達郎サンデーソングブック』を流して、(夫は眠っていますが)一緒に聴きました。


結婚以来、毎週このラジオ番組を一緒に聴いてます。

夫は達郎さんの曲よりも、

達郎さんの選曲の

『たなつか(棚からひとつかみ)』

に興味が有って、

達郎さんの新曲のプロモーションで、

達郎さんの曲ばかりだと、がっかりします(達郎さんとファンの方が読まれてたら、ごめんなさい💦)


毎週日曜日午後2時の5分前くらいになったら、ソワソワして、

私に、『ラジオのチャンネル合わせて』と、

いいます。

そんなに楽しみにしているのに、

ここ5年位は

ほぼ毎回、番組始まって5分くらいで爆睡してしまいます(笑)

癒やしの時間だったのだと思います。


夫は、大瀧詠一さんの大ファンで、

大瀧さんのご存命中は、

山下達郎さんとのこの番組での

『新春放談』を毎年楽しみにしていました。


今日の達郎さんの番組の中で、

夫の大好きなミュージシャンの音楽が流れました。


憂歌団『お政治オバチャン(おそうじオバチャン)』

今日、都知事選挙なので、選曲されたようですが、

この番組で『憂歌団』がかかるのは珍しい気がして、勝手に夫への応援のように感じました。


20年前頃、辛い事があった(と思われる)日、

ジャックダニエル(テネシーウイスキー)を飲み、

ベロンベロンに酔いながら、

憂歌団を聴いていた

若かりし日の夫を思い出しました。


■ここ2〜3日は夫は眠っている時間が長くなってきたので、私は夫の好きなCDを夫が眠っている間流していました。


今日、達郎さんのラジオ番組が終わった後、

CDで

憂歌団/SECOND HAND

を爆音で流しました。

すると、

夫は15:30頃、

目を覚まして、音楽に気がつきました。

『音、小さくして』

夫は耳がいいので、大きすぎたみたいです。

そして、その後

夫『憂歌団なんて珍しいね』

私『達郎さんのラジオで流れてたから』

夫『今日、日曜日か?』

私『あなたは達郎さんのラジオの時は、いつも眠っているね』

夫『少しベッドを起こして、水を飲みたい。氷を入れて、首元にタオルをかけて』

〜水を飲み込んだ後〜

夫『もう限界だ。何もできなくて、ごめんね』

  夫は声をふりしぼって言いました。

私『私は、あなたと生きれて幸せだったから。ありがとう。』

私の頬には、

悲しみというより、暖かい涙が流れてました。


この後、

16:55頃、夫はコカ・コーラを飲みます。

『氷を一杯入れて!』

と、夫か言いました。

夫は飲む前にストローで、

ぐるぐるぐるぐるぐるぐる…

とかきまぜました。

『シュワッとしないな!』

こんな時まで辛口なコメントが、

なんだかコミカルです。

コカ・コーラの新しいペットボトルを

開けたばかりですから、

シュワッとしないのは、

かきまぜ過ぎだと、私は思います笑

《続く》