■2024/7/4(木)

夫は膵臓癌の終末期後半で在宅緩和ケアを行っています。

この日、訪問診療医師は、本来訪問しない日ですが、

前日の夫の状況をみて、今日も来てくださいました。

今日の夫は、ほとんど眠っていました。

医師からの

『何か話しておきたいことが有りますか?』との問いかけに、

夫は

『お世話になりました』と言いました。


医師がお帰りになる時、玄関の夫に聞こえない場所で

『さっき、夫が先生に「お世話になりました」と言いましたが、あれは多分…』と私が言ったら、

医師はうなづいて

『覚悟が出来たという意味でしょう』

とおっしゃいました。

医師は続けて、

『覚悟という言葉のは、

清水の舞台から飛び降りる覚悟とか、

そういう意味ではなくて、

この先のことが分かるという意味なんです』とおっしゃいました。


飲み薬は、今日の夜で終わりで、

明日からは医療用麻薬が皮下注射になるそうです。

それになると、あと数日以内であることを医師は私に伝えました。


医師が今迄いらした際に夫の本棚に有った山のようなCDをご覧なっていて、

きっとビートルズが好きだろうからと、

『通(つう)ならこの辺りのビートルズが好きだ』と先生が考える曲を数曲iPhoneで流してくださいました。

先生は、今日の夫にご自身ごできることをなさったのだと感じました。