田村写真 10周年記念展「 プリンターのゆくえ 」 その1 | ウサギだったら走りなさいよ

ウサギだったら走りなさいよ

2006年 BUMP OF CHICKEN “run rabbit run” ツアーより拝借中。基本的に「BUMP縛り」の中、子育て、仕事その他もろもろを書き続けています。最近はNICO touches the Wallsネタの方がおおいかも<(_ _)>

ええと、まだ10月10日分が続きます。

今日のは、エディタで入力したのを貼り付けますので、普段と字間がかわってくるかも。

写真用語や専門知識はほとんどない人が、当日の説明やパンフの内容をおもだしつつまとめております。

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セミナーのあとは、いよいよ、UP FIELD GALLERY へ。

向かう途中、「ベーマガ」を発見!

「ベースボールマガジン社」は、すぐ近くにありました。

これで、ベースマガジンのリットミュージック、マイコンBasicマガジン電波新聞社、と含めて

“ベーマガ3社”制覇!!


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で、会場です。

田村写真


もう、写真のイロハもわからない人が訪れてしまってごめんなさいです。

「古溪さんのブログからみつけて、たまたますぐ近くで仕事だったので立ち寄りました。」とご挨拶しました。

いらっしゃるのは、田村写真代表 田村政実さんです。


( ━@Д@)  「ああ、すみません、古溪さんの作品はないんですよ」


から、なんと1時間以上もお話しすることに。


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写真展ビギナーの質問をからめつつ、ちょっとレポを


1)プラチナプリントって何?


いちおう、訪れる前にググって、ちょっとは知識仕入れてから伺いました。
「プラチナ」って、オラクルマスタープラチナ 【ORACLE MASTER Platinum】
のように最上級の意味や、“高級な”って意味で使われたのかと思っていましたが、

ホントにプラチナ(=白金:Pt)を使う印画技法だそうです。

プラチナが非常に安定した金属で、極めて優れた保存性がある性質を利用して、耐久性のある画像を作る方法だとか。


印画紙は全部自分で作ります。

紙を選び、プラチナやパラジウム、その他の薬品の溶液を刷毛で塗り、現像します。

ネガで焼付けた(?)周りに刷毛のあとが残りますし、

作品によっては、塗りムラが出たり、今回の展示の中でも、微妙に塗りがかすれているのがあって、

ちょうどそれが建物の壁の部分とうまくマッチしていて、田村さんいたくお気に入りの作品のようでした。
井上武彦さんのフランスの風景を撮ったもの。実は撮影されたのが20年ほど前なのですが、

近年プラチナプリントの技術を得て、焼いてみたらこれがいい!と熱心に話をしてくださいました。


「プラチナ」というだけあって、やはり製作費は高くなるとのこと。
即売している作品もいくつかあって、そのお値段だけ見ると、わたしら素人はびっくりなのですが、

「これで、材料費 ●●●くらいかな」と聞くと、納得のものでした。


プラチナプリントのほかにも、古典技法の例として展示されていたと思われるものありました。


「小川一真撮影 カロタイプ印刷」は100年前のプリントされたもの。
色分けして版を作っての印刷だけど、色の重なる部分は汚くなってしまうので、

重ならないように手をかけて、印刷ののち細かい修正を行っている・・・ だったかな。


桜の文様で漆塗りの額に入ったのは日本髪の女性たちの写真。

アメリカにて見つかったもので、こちらはカーボンプリント(つまり炭素:C)で作られたもの。

これって、レーザービームプリンタのトナーと一緒?ただそんな昔、どうやって定着させてるんでしょうね。


2)口にくわえているのは何?


10周年記念展の案内で、田村さんが、口にくわえているもの。
針金に葉っぱみたいなものが付いていますが、けっして『ドカベン』の岩鬼ではない・・・

10月8日のワークショップでプレゼントされた「オリジナル覆い棒」はプリントに使う小道具です。

会場に引き伸ばし機と、伸ばした写真があって、

( ━@Д@)  「たとえば、焼いてみたとき、あ、ここはもっと抑えようとか、

         あの色をはっきり出そうなど、紙の上で覆い棒を振り振りして、光をさえぎります」

だそうです。


実は私のなくなった父も写真好きで、自宅に引き伸ばしの機械があったのですね。
それこそ、現像のとき「1,2,3,4」と秒数数えて、
竹はさみで、現像液の中の写真をつまむところを覚えています。

感光させるとき、その光を微妙に調節しながら焼き付ける。
そこまでして、一枚の写真を焼くことをはじめて知りました。


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幸い、夕方で他にお客様がいらっしゃらなかったからか
一点一点、プロの解説付きの写真展ですよ。なんて贅沢な時間でしょう。


会場入って左側にずっとモノクロモノクロと続いて、

林田芳明さんの抜けるような緑のみずみずしさが表現された写真が飾ってあります。


( ━@Д@) 「特にこの色を際立たせたかったので、モノクロでずっと続けて、

        最後にどーんと緑色が映えるように展示してます。」


徳永彩さん撮影のお子さまのショットは、微妙に写真のおき方がずれているところに注目。


( ━@Д@) 「ふつうなら、空の写真は上の方に配置したり、子供は真ん中に二人並べてとかするでしょう。

       右上の子供のカキ氷の緑と、サトウキビ畑の緑をならべたかったのと、

       赤い花、メロン味カキ氷、子供の紺のシャツなど、“補色”を考えて配置してるんですよ」


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展示の中には、田村政実撮影ファースト・フォト として、小学生時代の田村さんを含め、昭和40年代の写真があります。

男の子はみんな巨人軍の帽子をかぶっている、そんな時代です。


じつは、WEBでこんな展示があるってのをみていたので、私も持参したものがございました。


4008


昭和40年8月 父がたぶん撮ったものでしょう、ネガも一緒になったべた焼きです。
船橋ヘルスセンターの大滝すべりや、晴海の国際展示場などが写ってます。
恥ずかしながら、こんなの持ってきたんですよと差し出すと


( ━@Д@) 「うわぁ、これはいいですね。ネガにちょっとカビが生えてますが、

        残ってるとまた焼けますもの、大切にしてください」


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とりあえず、今日はここまで、いよいよバザー準備佳境にはいっておりまする。