ベッドに寝かせたら。ちょっと身体を起こして。自分で水を飲んだ。だいぶ良くなってきたのかな...思いついて、コンビニで買ってきたゆで卵についていた塩をなめさせたら、ぺろっと消えた。スポーツドリンクとかのほーがいーんだろーけど...水も、もーないから買いに行かなきゃ...
クーラーを強めにして。目を閉じたドンへの髪をなでる
『ドンへ。コンビニ行ってくるけど、ひとりで大丈夫か?』
うっすら目をあけて。うん...ごめんね...謝んじゃねぇ、ばか
それでもちょっと心配だったから。スマホを通話状態にして枕元に置いた
『寝ちゃってもいーから。わかるよーにそばに置いといて』
うん...するっと俺の手をなでて。ヒョク、うたっててよ。やだよ、はずかしい。へへ...
あるきながら。たまにドンへの名前を呼んで
《不思議だね》
こーしてると。ヒョクがそばにいるみたい。そだな...なんか買うものあるか?食いたいもんとか。ううん。へーき...だから
《早く...かえってきて...》
おぅ。待ってろ...
帰りもそーやって歩いて。ドンへはやっぱり眠いみたいで。たまに喃語を話しだして。それはそれでかわいくて...
ホテルに入ったとこで通話を切った。フロントで氷をもらって部屋に戻る。ベッドをのぞくと、やっぱり眠っていて...せっかくアイス買ってきたのに...氷水にタオルをひたして。しぼっておでこにのせると。一瞬、眉根をよせて。ふわっと目をあけた
『ひょく...』
おかえり...ん。ただいま。アイス食うか?アイス?ん...すこしだけ...サンサンバーを割って。結局、俺がほとんど食ったけど
水は?だいじょぶ...
『ひょく...』
ん?俺の手をつかむ。こっちで寝て...こっち?ん...一緒がぃ。ん...わかった...
部屋をちょこっと片づけて。枕元にペットボトルを置いて。ドンヘのとなりに横になると。目を閉じたまま、腕を巻きつけてきた
『俺、熱いだろ』
背中をさする。ん...へーき。すりすりと顔をうずめて。おやすみ...ん...おやすみ...
《つづく》
※本日のラインナップ