『ヒョクチェ!ヒョクチェってば!』
ドンへがさわがしくおいかけてくるのをひたすらムシしていた
ヒョクチェ!まってよ!もぅ!
やっとつかまえた。ドンへが俺の腕をつかむ。そのあつい手
はなせ…
ヒョクチェ?
『お前はいくらかけてんだよ…』
『何のこと?』
『賭けだよ。俺が…お前にオチるとかどーとか…』
あぁ…それか…ため息をつく。みんなヒマだよね…
『どーせお前も一枚かんでんだろ』
『え?』
目を丸くする。二重のきれーな目。ずりぃ。何もかも
『ちょっとモテるからって…そんなにおもしろいか?無関係なやつからかって。ふりまわして…』
『ヒョクチェ…俺、そんなつもりは…』
『お前らのあそびにつきあうのはうんざりなんだよ!』
つかまれた腕をふりはらう。何でだ。何でそんな傷ついたよーな顔をする
『俺は…俺は…ヒョクチェのことがすきなだけで…』
それもだよ!ドンへをにらみつける
『オトコがオトコをすきとか…ありえないだろ!そんなの…』
見開いたドンへの目もじわじわ潤む
『ヒョクチェ…俺のこと信じてないの?』
信じられるかよ…お前とかかわってからめんどーなことばかりだ
自分のなみだをかくすよーに背をむけた。こいつのせーでなんか泣くもんか。こいつの前でなんて泣くもんか
『もーほっといてくれ…つかれたんだ…』
背をむけたままあるきだす。ドンへは追ってはこなかった
『待ってて!証明するから!みせるやるから!俺の覚悟!』
とおくでドンへがさけぶ声がきこえた
《⑧につづく》
※本日のラインナップ
Don't Wake Me Up ⑦ (アメ限)